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隣に蔵が建つと腹が立つ

短編
あらすじ
1966(昭和41)年、高度経済成長の真っ只中であった。
江戸時代のころから地主であり、豪農の名で知られた西大路家がしだいに没落し、かわりにお隣の高野家が急激に富裕へとのし上がった。
それだけならまだしも、生け垣のすぐ向こうに立派な土蔵を建てたのだ。

蔵とは、ひと昔で言えば、富を表すステータスシンボルである。いささか時代遅れではあるが、西大路家に与えたインパクトは絶大であった。
とくに西大路 郁子にとっては、はらわたが煮えくり返るほどの屈辱を味わう。
きっと高野家は、人外の力を借りて富を築いたにちがいない。考えられるのは、狐か犬神の憑き物でも使役しているのではないか。

狂気に捉われた郁子は、村の縫製工場に火をつけ、村人を陽動。その隙に、高野家の土蔵に潜入するのだった。
そこで見たものは予想外の仕掛けであった。
思いもよらぬカラクリに、郁子は頭を抱え、半狂乱になる――。


※本作には現代の社会通念および人権問題に鑑みても、差別的、不適切な表現や語句が含まれております。
Nコード
N9204JL
シリーズ
夏ホラー企画シリーズ
作者名
尾妻 和宥
キーワード
R15 残酷な描写あり シリアス 昭和 夏のホラー2024 うわさ 異様な話 異人殺し 人間の暗部
ジャンル
ホラー〔文芸〕
掲載日
2024年 08月29日 23時50分
最終更新日
2025年 03月27日 20時36分
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