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長阪さんはエナジーバンパイア

あらすじ
おれはアパートの隣人である長阪さんという高齢男性と仲良くなった。
そのうち彼の部屋に招かれ、コロナ禍にもかかわらず一緒に食事をしたり、酒を酌み交わすようにまでなった。

83歳になる長阪さんは、見た目おじいちゃんおじいちゃんしていなく、いかにも昔は文学青年だったのだろう、インテリジェンスに富んだ紳士的な老人だった。
とはいえこの人、酒が進むにつれ、女々しい地金をさらすようになる。
やたらと過去の話を蒸し返し――あのときこうすればよかった、ああするべきではなかったと振り返ることが少なくない。

おれは何度も部屋へ誘われるたび、その手の話を聞かされ、うんざりしてしまう。
こんなネガティブ思考の人こそエナジーバンパイアという人種だそうで、おれは彼に会うたび、げっそりやつれていく思いをするのだった。

やがて長阪さんは言うのだった。――君の若さが羨ましい、と。
Nコード
N4689HI
作者名
尾妻 和宥
キーワード
R15 日常 青春 怪談 吸血鬼 嫌な話 恐怖症
ジャンル
ホラー〔文芸〕
掲載日
2021年 11月25日 22時10分
最終掲載日
2021年 11月28日 11時01分
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文字数
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