11話 死した忌むべき存在
小鳥遊心咲は命のセイクリッドアビリティを授かっている女の子に殺された。そして、命のセイクリッドアビリティを授かっている女の子は小鳥遊心咲を除いた全ての人間をよみがえらせた。生きていた女達の体に生えていた触手は消滅し、女達は元気になった。世界は小鳥遊心咲が死した事以外は元通りになったのだ。
イビルアビリティ教の連中は皆、イビルアビリティ教を脱退し、イビルアビリティを捨てた。そして、人類を救った命のセイクリッドアビリティを授かっている女の子の事と人類を滅ぼそうとした小鳥遊心咲の事を世界中に知らせた。これにより、命のセイクリッドアビリティを授かっている女の子は神様として称えられ、小鳥遊心咲は忌むべき存在として嫌われた。
元イビルアビリティ教の朝田喜来は命のセイクリッドアビリティを授かっている女の子の家を訪ねた。
「五十嵐灯里さん。おはようございます」
「おはよ~」
命のセイクリッドアビリティを授かっている女の子――五十嵐灯里は朝田喜来と握手した。五十嵐灯里はとてもニコニコしながら朝田喜来からの質問を待っている。
「では五十嵐灯里さん。誰も動けない中、どうして五十嵐灯里さんだけが動けたのですか?」
「それはね~、命のセイクリッドアビリティもあるけど~、やっぱり悠香ちゃんや葵美やたくさんの人達を殺した小鳥遊心咲を許せないっていう気持ちが強かったからからだよ~!」
悠香は五十嵐灯里の友達の牛尾悠香の事で、葵美は五十嵐灯里の妹の五十嵐葵美の事である。
「それで忌むべき存在である小鳥遊心咲に立ち向かったと……五十嵐灯里さんは勇者ですね」
「勇者~? 照れるな~」
五十嵐灯里はニコニコしながら自身の頭を撫でた。
その後もいくつかの質問に対して全てニコニコしながら答えた五十嵐灯里。その光景は世界中に配信された。
朝田喜来は小鳥遊心咲が住んでいた家を訪ねた。朝田喜来の前にいるのは小鳥遊光紀と月見里友梨香である。
「小鳥遊光紀さん、月見里友梨香さん、おはようございます」
「おはようございます」
「おはよう」
2人は若干、笑顔がひきつっているもののなんとか作り笑顔を浮かべていた。
「2人は忌むべき存在の小鳥遊心咲についてどう思いますか?」
「友梨香ちゃんを殺した最悪最低のゴミクズ女です!!」
「私も光紀を痛め付けて殺したあの動く粗大ゴミを許せません」
「小鳥遊心咲はどれほどゴミなのですか?」
「汚染物質の数億倍汚いゴミクズです!!」
「この世にあってはならない粗大ゴミです」
明らかな怒りの言葉を発言している小鳥遊光紀と月見里友梨香。この光景は世界中に配信された。小鳥遊心咲がゴミという事に誰もが共感した。
完結しました。ありがとうございました。




