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『アイの歌声を聴かせて』を観た

例によってNHKで放映してたので、録画してたのを見た。なかなか面白く見た。ただ難しさ、というのも感じた。一本の映画を過不足なく面白く見せるって、大変なことなんだな、と改めて思ったのだ。


ヒロインは女子高生で、そのお母さんがAI開発者。その母親の開発してるAIが人間そっくりのアンドロイドとして高校に編入してくる。ここでそのAI詩音が、AIと気づかれずに過ごせたら極秘計画は成功になるだが……という話。オーソドックスな言葉でいうと、チューリング・テストの話だ。


仕掛け自体はそんなに新しい訳じゃない。が、このAIが新しいのは、突如、歌を唄いだすことだ。しかもミュージカル風に。これが作品全般を通して、成功だったか、どうか? 観客はどう見ただろう。


キャラクターの配置は抜かりがない。オールマイティでなんでも80点の渋い男と、それと付き合ってる女の子。そしてヒロインのことをずっと好きな、幼馴染の男の子。80点野郎は、特別な才能パソコンスキルを持つ幼馴染を凄いと思うが、幼馴染の方はイケメンでモテる80点の方を羨ましく思う。


…とか、まあそういう友情関係の配置があって、その不仲になったイケメンと彼女を、詩音の歌がきっかけで仲直りしたりとかの話がある。…いや、その前に、ちょっといいかな。幼馴染がヒロインのことを、ずっと各地の防犯カメラで追ってるんだけど――ちょっとキモくない? いや、ストーカーだよね、それ? ちょっとなあ……その後、昔のエピソード出てくるんだけど、どうも…


というか、80点組と幼馴染組が、仲良くなりそうな感じがしないんだよね、正直言うと。お話の運びが凄く上手で、ちゃんと仲良くなってたけど、冷静に考えると仲良くなるかな~……って。というか、80点組がほぼ記号で、内面がないしね。配置と構図で、考え過ぎたかも。


ウィキを読むと、公開当時は人気がなかったけど、段々人気が出たらしい。それくらいの、しっかりとした作りではある。が、公開当初から引っ張る力がなかったのも頷ける。眼玉になるガジェットがないんだよね。例えばジブリなら、ラピュタという城とか、トトロという生物とか。そういう目印になるようなオモチャ、キャラ。ちょっとそれが欠けてたかも。難しいなあ…と思った。


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