『つるさんかめさん』が凄かった!
別マと一緒に、『ofice YOU』を沢山もらったのだった。で、別マを読み終わったので、こっちを読み始めた。これ、今、『かろりのつやごと』が一番人気らしくて、やたら表紙を飾ってる。いやあ、かろりさんねえ……。
ま、それはいいとして、読み始めたのは2024の7月号。その中で驚異の短編があった。それは『つるさんかめさん』(大川静江作)だ! 冒頭、「ベゴニア、アロエ、カニサボテン つるさんところは見事な昭和の花壇だね~ 今時珍しいよ」というセリフから始まる。
このセリフを言われたのが主役つるさん64歳! そして言ったのが、もう一人の主役かめさん77歳、年金暮らし。ともに夫に先立たれたお隣同士だ。……え? 主役がこの人たち? 『office YOU』って――こんな高齢層も読者層なの? っていうか、オフィス出てこんやん! もう引退してるじゃん!
で、展開する話の内容が「仕事も働けるまで働きな 年金も家族もあてにしちゃいけないよ」とかだ。すげぇ、いや『傘寿まり子』みたいなお婆ちゃんを主役にした話もあるのは判ってはいたが、あちらは傘寿と言いながらも結構アクティブに現役世代に関わって活躍する話なので、そんなに年寄り感はなかった。
しかしこの『つるさんかめさん』は、本当に年寄り向けの、年寄りに必要な話をする作品だ。それが凄い。かめさんなんか国民年金に入るのが遅かったから、二ヶ月に一度の支給で四万円、つまり月に二万円しかもらってないと言っている。それだけでやってけるの!? というか、森永さんなみにリアルな数字設定! それでなければ、本当に必要な読者に届かないよね。
出てくる友人たち、竹さん70歳。ジムを始めてヨガやサウナで楽しんでる。筋肉は何歳からでも鍛えられると、健康生活を強調。元教員なので厚生年金と共済年金をもらっているので、月の収支は黒字。豊かな老後のパターンだ。
パート仲間の松さん68歳、夫の介護と孫の世話の大変な時期をクリアした強者。遺族年金がもらえるようになったので、収支はギリギリセーフ。梅さんは年寄りだけどオシャレしたくて、収支はマイナス。けど楽しそう。いや、オフィス・ユー購読者、このくらいの年齢もシェアにいるか。それに応える雑誌、作家さんも凄いと思った一作だった。




