『3ヶ月でマスターする江戸時代』は、ちょこちょこ面白い
録画したのを見てるんだけど、五回目まで来て凄く面白い回だった。五回目は『華やかな「元禄文化」はどのように生まれた?』という回で、この回の担当先生が、国立歴史民俗博物館名誉教授の横山百合子先生だった。この先生が、凄く慧眼で面白い回だった。
実を言うと、この回を見るまでこのシリーズ、微妙の感があったのだ。まず第一、二回目の先生が東大の教授で、テーマは『「天下泰平」の世はどう生まれたのか?』と、『幕府は「百姓・町人」とどう向き合ったのか?』だった。しかしこの一、二回目の印象が凄く悪く、もう見るのを止めようかと思うほどだった。
なんか「参勤交代は大名の弱体化が目的じゃなかった」とか、「百姓は虐げられてなかった」とか言い出して、「何言ってんの?」とか思った。なんか他の事にも見られるんだけど、既存説をひっくり返せば真説になるみたいな傾向があって、やたら既存説をひっくり返そうとする。けど、「幕府はそんなに圧制じゃあありませんでした」とか、もう保守色モロ出しで、クソ東大教授の言いそうなことで嫌になった。
けど、三回目の長崎大学の先生が、中央からではなく地方から外交政策を見る観点を提示してくれたので、「本当は鎖国してなかった?」という、ひっくり返せばいい系のテーマでも面白く見れた。この三回目で担当先生が変わるのが判ったので、なんとか見続けてきたのだ。
で、五回目の先生は非常によかった。元禄文化をズバッと『上方文化』と言い切ったのも、理解の助けになった。識字率が上がり、庶民も本を読むようになった。そもそも農業改革があり、生産量が倍くらいに伸びた、という前提がある。その豊かな経済力を背景に、文化が花開く。それを享受する庶民の知性が高くなっている。そういう事を丁寧に解説してくれた。
面白かったのは、農本の話だ。この頃、農業に関する書物が出版され、全国に流布した隠れたベストセラーだったそうだ。特に『農業全書』をまとめた宮崎安貞の話が面白かった。この宮崎安貞は、元武士だったのに農業にいそしみ、その技術を本にまとめたのだ。非常に興味深い人物だ。ただ一つ、難点をあげておこう。この番組のテキストが売られているんだけど、それには宮崎安貞のことは書かれていない。番組とテキスト、内容違うんかい!




