『リラの花咲くけものみち』を見た
NHKのドラマ『リラの花咲くけものみち』全三回を見た。一言で言うと、極めて良質ないいドラマだった。
ヒロインは元ひきこもりの女の子。引きこもりになった理由は、父親の再婚。ヒロインは母との思い出もあるチワワを飼ってるんだけど、義母はよく思ってないばかりか犬アレルギーで、そのチワワを手放してくれと言い出す。学校に行ってる間にそのチワワが捨てられるんじゃないかと心配で、部屋に犬と一緒に引きこもるようになる。
しかしそのすさんだ状態を祖母に発見されて、フリースクールに通い、北海道の獣医学の大学に合格する。物語はここから始まる。引きこもってたもんだから、祖母以外、他の人との接し方が判らない。けど寮に入って同部屋の子もいて、その子はヒロインの事を「気持ち悪い」とか言い出す……
みたいな展開で、一回目は主人公が自分の殻を破って人とコミュニケーションし、友達を作り、学んでいくようになる。二回目はその学びの途中で、残酷な決断もしなければいけない現実に直面して夢に挫折し、祖母のもとに逃げ帰る。けど、そこに友人たちが現れて、ヒロインはなんとか復帰する。
で、最後の三回目は祖母の死、父親との対峙を乗り越えて自分の夢を見つけるまでを描いており。実に手堅く、しっかりとしたドラマで面白かった。が、このドラマの何がよかったって、まず雄大な北海道の自然! そしてちょこちょこ映る野生動物や、家畜たちの表情! もう、その生命感が素晴らしかった。
中でも凄かったのは、最終回、仔馬の出産シーンと、子牛の出産シーンをボカすことなく正面から撮った、その実録的な意気込みだ。仔馬の方はスマホで撮った動画をヒロインが見る、という間接的な方法で、胎盤から仔馬が出てくる様をしっかりと見せてくれた。
そしてヒロインが立ち会う子牛の出産。他にも数人がかりでロープで結んだ子牛を力いっぱい引っ張るんだけど、これも胎盤に包まれた子牛が母牛の身体から出てきて、本当に凄かった。もう、このシーンを見れただけで、このドラマを見た甲斐があったと思う迫力だった。ヒロインもさりげない存在感がある上手な子で、周りの役者さんも申し分なかった。NHK、なにげに力がある。




