『薬屋のひとりごと』漫画版を比べ読みする
以前に『薬屋のひとりごと』の漫画を三巻まで読んだら面倒くさくなってやめてしまった。と、書いたのだが、漫画版は実はバージョン違いがあるのだと人から教えてもらった。レンタル屋でふと見ると、二週類おいているではないか! 早速、双方の一巻を借りて読み比べしてみてみる事にした。
で。片方はスクエア・エニックスから出てる版で、作画/ねこくらげ、そして構成/七緒一綺とあり、2017年9月25日が初版。もう一つは小学館の版で、作画/倉田三ノ路、初版が2018年2月24日――である。
最初に言っておくと、僕が読みやめたのは小学館版だった。で、読み比べると、スクエア版の方が面白いと思った。あくまで個人的な感想である。が、スクエア版で2019年6月で16刷まで発行してるのに対し、小学館版は2019年3月で8刷である。無論、どちらも大ヒットだとは思うが、スクエア版はかなりの人気と言えるんじゃないだろうか。
さて、比べ読みすると、ストーリーは同じなのに、要所要所で異なる点がある。その事によって、読みやすさ、インパクト、キャラの魅力などが結構変わる…と、僕は思った。人によって好みはあるだろうが。
まず最初の1ページ目から違う。スクエア版は猫猫が「露店の串焼きが食べたいなぁ」と思うシーンである。これに対し小学館版は、どんぐりを拾ってると後ろから口をふさがれ拉致されるシーンである。スクエア版では割と呑気なキャラが印象づけられるのに対し、小学館版では主人公のキャラは判らず、むしろさらわれた弱さが印象に残る。
また妃二人が口論してる現場を見て、猫猫が病因を看破する重要なシーンがあるが、これは二つの作品では運び方が異なる。小学館版では「確か…頭痛に腹痛、吐き気もあるとか…?」と考えていて、「きっと関節がいたむせいだ」と『せい』という曖昧な見立ての余地を残している。そして去り際に「莫迦だろう、あの藪医者め」と思っている。
これに対しスクエア版は、まず「莫迦だろうあのヤブ」と思った後で、「気づいてないのか」と確信を得ている。そして「やはりこれは」と結論にたどりついている。こちらは強いキャラが印象に残る。それが好みなんだと思った。




