『べらぼう』 その感じ、覚えがあるなあ
『べらぼう』三話目にして、やっと面白くなったかな、という感じだ。というのも、今まで結構ツラい話が続いていて、痛快さというものが欠片もなかったから。正直、やめようかと思ったくらい。けど、今回の本のプロデュースの話で、やっと蔦重に光が見えてきた感じ。
…は、いいんだけど、その前に育ての親の話ね。蔦重がガイド作って、他の店の親連中も結構いい感じだと言ってるんだけど、蔦重の親だけが不機嫌。蔦重のやったことは吉原全体の事を想ってのことだし、結果も出てる。だけど、いい顔をしない。この感じ……ちょっと覚えがあるなあ、と思ったのね。
本当に申し訳ないとは思うんだけど、ありていに言わせてもらうと、凄い関西人気質だと僕は思った。あのねえ、世話になってるうちは凄く親切にしてくれる。けど、それから離れて自立して、別の事やり始めたりすると急に不機嫌になったり冷たくなったり、攻撃的になる。大阪に数年住んでて、それを凄い感じた事があるのだ。
で、もしかして脚本の森下佳子さんて関西の人かしらん? と思って調べてみると、案にたがわず大阪高槻市の出身だった。やっぱり。そうじゃないかと思ったんだ。けど、まあ支配欲の強い人っていうのは、地域関係なく何処にでもいるとは思うけど。
なんというか、結果の良し悪しに関係なく、『自分の支配下にあるか』が重要な人っているでしょう? 「挨拶がない」とかって文句言い出す人ね。モラハラとかパワハラで、人を支配下に置きたい人ってのは意外にいるものだ。驚くのは、そういう人が結構、社会の高い位置にいたりする事だ。これは能力とは、ほとんど別だったりするんだけど。
じゃあ、能力ってのは何かっていうと、今回の蔦重のプロデュース能力のような事だ、と対照的に描かれたと思う。つまり集団内部の支配力とかじゃなく、その集団の目的に沿った結果が出る発想をする人。その実行力のある人。
驚いたのは、あの花魁の見立て本、本当に作ったんだという事。てっきり創作かと思ったら、リアルじゃん! リアル蔦重、凄い奴だ。それにしても……男って昔からああいう事にはすっごいお金使うのね。男の愚かさって直らない。




