バイデンの退任演説
アメリカ合衆国バイデン大統領の退任演説が発表された。現在のアメリカの状況に危惧を感じ、今後の動向に警鐘を鳴らすいい演説だったと思う。が、メディアの取り上げ方は極めて限定的で、ちょっとネット上で探しても全文というのは見当たらなかった。フル動画はあるんだけど、訳文で全文が読みたかったんだよ。どっかの新聞には掲載したのかな?
ちなみにバイデンが大統領になった時の就任演説は全文が見つけられる。やっぱり、去る人より来る人の方に人は関心があるか。正直、バイデンの大統領選に出るとか出ないとか言ってた時の演説には全く見るべきものはなかったけど、今回の演説は勝利の欲得抜きだからか、非常に大事なことを言っている。
一つはアメリカで非常に影響力を持ってる『軍産複合体』というものがあるが、これは元はアイゼンハワー大統領が演説内で使った言葉らしい。それを踏まえて『テック産業複合体』という言葉を使い、「一部の富裕層に」「危険なほど権力が集中している」と述べた。
これは無論、トランプ支持を表明し、大統領選勝利後に政府の重役に就くイーロン・マスクが念頭にあるだろうが、実はそれだけではない。メタのザッカー・バーグ、グーグルのピチャイ、アップルのクック、アマゾンの創業者ベゾスと、いわゆるGAFAが『トランプ詣で』をしたのだ。
そしてメタ社はフェイスブックとインスタグラムで『ファクトチェック』をやめる、と発表した。ファクトチェックとは書きこまれた情報が、事実に基づいているかどうかチェックする手続きのことだ。トランプは以前から、「表現の自由に反する」と言ってこれを批判してた。それに忖度しての事のようだ。
またマクドナルドは社内で『多様性』に関する研修を行ってきたが、それを中止する事を発表した。トランプはあからさまな差別主義者である。各社もこれに倣う可能性があり、少数者差別は禁忌でなくなる。
バイデンは「民主主義全体、基本的権利と自由、そして誰もが公平に出世できる環境を脅かしている」と語った。トランプは不都合なことはフェイクニュースだと言い、自分が都合のいいフィクニュースを流す。それに対するファクトチェックはないし、どんな差別発言も許される。バイデンの警鐘は…重要だ。




