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195話「開幕! 10分間の極限決戦!!」

 大魔神皇帝(ダイマシンカイザー)ロゼアットを追い詰めたと思ったら、どことも知れぬ他の惑星の星獣を五体も召喚してきたぞ!


《ははは!! どうだぁ! 我が帝国の『次元扉(ジゲート)』を使って、他の惑星から星獣を抽出(ちゅうしゅつ)し、服従の仮面を装備させて従わせたのだッ!!》


 五体の星獣は漆黒で覆われていて赤い紋様が走っていて、妙な仮面を被っていて目と口が覗いている。

 翼を持ち、ライオンとヤギっぽい二頭の星獣ギガマイラ。

 亀の甲羅を備えるブラキオサウルスっぽい星獣リュグナー。

 大きな蛾の羽、長い人間の手足を持つカラスっぽい星獣ヤタガー。

 六本脚の麒麟っぽい星獣ジラフ。

 四本腕のドラゴンっぽい星獣バハムーア。


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!


 その巨体が(たたず)むだけで絶えぬ地鳴り、吹き荒れ続ける烈風、バチバチ弾ける空気!

 それだけで各国へ底知れない絶望を与えるに充分!


《ギオオオオオアアアアアアアアアアアアッ!!》


 五体揃っての咆哮が台風級の暴風を巻き起こし、各国の人々を(すく)ませる!

 一歩ずつズンズン大地を割るほどの進撃で人々の恐怖心を(あお)る!



 しかしオレは気力を漲らせて「へへ!」と不敵に笑ってみせる!


《何がおかしい!? あまりの恐怖で気が触れたか!?》

「究・極・召・喚ッ!! 出ろ!! 地球の星獣ッ!!」


 オレは下に向かって手を振り下ろし、大地に広大な召喚魔法陣を展開!

 上へ昇っていく閃光とともに地球の表面を模様(もよう)とした巨大な猫が抜け出てくる。地響きを立てながら「ニャオオオオオオオ!!」と咆哮(ほうこう)を上げる。


 大魔神皇帝(ダイマシンカイザー)は見開いて《なにッ!?》と驚愕!

 あっちにしてみれば異世界の星獣みてーなもんだからな!


「「そしてッ!! ナッセとヤマミとで────ッ!!」」


 オレたちは手を繋ぎ合い、輝かせた! 瞬時に『偶像化(アイドラ)』が巨体を成して包み込んでいく!

 サンライトイエローの長マフラーとギザギザの裾の長い黒マント、背中には白光と漆黒の妖精の翼がそれぞれ四対、本来持つ水晶杖の代わりに巨大な太陽の剣(サンライトセイバー)

 顔面はオレそっくり! 視覚とリンクし大魔神皇帝(ダイマシンカイザー)を見据える!

 星獣に乗った漆黒と純白混じりの妖精剣士!


「これがオレたちの最強形態『光闇の妖精聖騎士カオス・フェアリーパラディン』だぞ────!!」


 そして更に惜しみなく拡陣(マギオーバー)して『太陽の剣(サンライトセイバー) S・S(サテライトシステム)』に進化ッ!!

 太陽の剣(サンライトセイバー)の円形のツバ部分を中心に、尾を引く球状の衛星(サテライト)がいくつか周回している!



《ククク……! ハハハ! ハァーッハッハッハッハッハ!!》


 それでも大魔神皇帝(ダイマシンカイザー)は嘲ってくる。

 そりゃ、それでも五体の星獣で勝ちは揺るがないからこそなんだろうな。


《いい事を教えてやろう……!》


 喜々と大魔神皇帝(ダイマシンカイザー)は指を鳴らす。

 上空にモニターが浮かび上がって、デフォルトされたマロハーが塔の核へ魔法力を送っている様子を映し出していた。

 苦しそうな顔で呻き、力尽きそうだ。


「母さんッ!!」

《そうだ! もはや猶予(ゆうよ)はない! せいぜい持って十五分……!》

「ぐぐっ!」

「ナッセェ!!」


 激しく息を切らすマロハーの様子に、オレは焦りいっぱいになっていく。


《貴様の母が力尽きれば魔神塔(マシンタワー)が機能する! そうなれば貴様らは吸い込まれて全滅だッ!!》

「ううっ……!」


 各国の人々は絶句し、状況は(がけ)っぷちで言葉を失うしかない。

 こうしている間にも時間は無情に過ぎていく。

 オレは「どうしよう」と「どうにかしないと」で頭の中でぐるぐる掻き乱されて、混乱に陥っていた。


「おい! ナッセ! 動揺している場合じゃないしッ!」

「相棒ァ……!」

「ちょっと──! 時間は止まってくれないわよ!?」


 マイシ、アクト、リョーコが必死に呼びかけてくるも、頭に入らない。

 偶像化(アイドラ)の中でヤマミが「ナッセェ!」とオレの肩を揺する。

 クックさんも「ナッセ……!」と悲しげだ。


「ジャオガ!!」

「うむ! セロスよ、我らも黙っておれんッ!!」

「ああ!」


 勇者セロスと大魔王クリムゾンジャオガも覚悟を決めた。

 セロスに、メーミの「力を全て注ぐ集約強化魔法(リキオールワン)よ!」で、ファリアとモリッカと自身の力を注入していく。

 みるみる内に凄まじい力がセロスに宿っていく……。メキメキ……!


「ファリア、モリッカ、メーミ! みんなッ!」

「悔しいが、親友として応援する! ……頑張れ!」

「はっはっは! あとで(おご)らせてもらいますからねー!」

「……みんなの命運を任せたからね~!」


 セロスは「ありがとう! 助かる!」と精悍(せいかん)な笑みを見せた。

 あとはナッセか、と見上げる。

 未だ彼は呆然自失しているようだ……。



「こりゃあ何しとるッ!! ナッセ君ッ!!」


 ビクッと肩を(すく)ませ、声がした方へ振り向くとオルキガ王が(おごそ)かな顔を見せていた。


「お……オルキガ王様!?」

「迷ってくれるなッ! この大会ではお主がキングじゃ! 我らのな!」


 大会前からオレの事をキングってたっけ……。


「正直言って、我らでは歯が立たぬ! いや各国で総攻撃したとて……!」


 苦い顔でオルキガ王様は告げる。

 各国の王様も黙り込んで、その事実を肯定(こうてい)していた。


《これで十四分……。最後に言葉を交わしてから終わるのも、また見ものだな》


 汗がほおを伝う……。


「……だから我々を気にして守るよりも、そいつを攻めろ!! 攻めて攻めて攻め続けるのだ!!」

「オルキガ王様ッ!? そんな事できるワケッ……!」

「バカもんがッ!!」


 思わぬ王様の言葉にオレは戸惑うが、それすら怒鳴って(さえぎ)る。思わず(すく)む。


「これは王としての命令だッ!! 我らを踏み台に未来へ羽ばたけいッ!!」


 オレはハッとした……。

 この大会に出場した以上、オルキガ王様は自ら命を落とす事も覚悟している。

 それは各国の王様も同様だった。


「なぁに我々は戦いに身を投じている以上、覚悟はできておる! 気に病むな!」


 緑の国のカイゼル王様は快く笑う。


「わたくしもお主に助けられた。火の国の闇を(はら)ってきた事を……。その力を発揮せずして未来は作れませんよ?」


 火の国のアリシャス女王は微笑む。


「わしらの代わりに頼むぞ!」

「ああ! この余も同じく覚悟は決めた! 代わりに未来を……頼んでくれいッ!」


 地の国のコマ王様と、大地のタイガーラン帝国のクンコバ皇帝がオレの背中を押し上げようとしてくれている。


「初めてお目にかかるが、皆が期待する英雄として確かに納得する力を持っている。我々の命を預けるに値する御仁。前を向け! 後ろへ振り返るな!」


 アイスバレー王国のセダン王様が拳を突き出してニッと笑う。


「お主は全くもって欲がなさ過ぎる! 今くらい未来への欲を持たんかいっ!」


 風の国のナムベジ王様がビシッと指差してくる。

 秘宝云々で色々あったっけな……。


「ナッセさま……。私たちが生き残っても、あなたが死ねば全てが終わる。こちらがどうなっても、あなたが無事に勝利さえ掴めば未来へ繋がる」

「ま、マメードさま……」

「だから思いっきりやっちゃって!」


 最後に水の国のマメード女王が元気づけようと笑んで、拳を突き出す。

 最初にライトミア王国で出会って引っ掻き回してくれた。

 今では立派に水の国を治める女王ではあるが、個人的な想いは前と変わらない。


 ……オレの事、本気で好きなんだな。


 そんなオレとマメード女王の掛け合いに、親戚のアメヤも()水の国の勇者ウォタレンもフッと笑う。



 各国の王様がオレを励ましてくれている。

 それも命を懸けて……。

 これから激化するであろう決戦で、各国も無事では入れられない。狙われて消し飛ぶかもしれない。


 それでもオレに望みを託そうと奮い立たせてくれているんだ。


「「「「ナッセ殿!! 頼みますぞ────ッッ!!!」」」」


 届いたッ!! 各国の王様の激励が、オレの心にッ!!

 カッと迷いを振り払って、熱く滾る気合いで体は燃え上がっていく!



《ふはははは! もう残り十分しかないぞッ!》

「充分……」


 オレは迷いなき雄々しい顔で、大魔神皇帝(ダイマシンカイザー)へキッと向き直る。


「充分だッ!! どうせ、この最強形態で戦えんの十分だからなッ!!」

《むっ!》


 再び我を取り戻したオレにヤマミは「うん!」と涙ぐむ。


「フン! それでこそ、あたしが認めた剣士(セイバー)だし!」

「……もう大丈夫そうだなァ」

「あたしも一緒だから、もう大丈夫ー!!」


 マイシ、アクト、リョーコは安堵し、士気高揚と盛り上がる。

 クックさんも満面の笑顔。


「ナッセ! お前なら立ち上がると信じていた!」

「うむ!」


 セロスもジャオガもオレの事信じていてくれた!


「悪い! みんな、オレ動転してた……!」


 それに双子の妖精王が踊って発動している以上、王様たちの言う通り前のみ突き進むしかない!

 シトリとパーズ無駄な時間取らせて、すまん!


「ヤマミ!! 行くぞッ!!」

「ええ!! 一蓮托生!! 未来永劫に!!」

《友よ、覚悟は決まったな! ならば応えねばなるまいッ!!》


 星獣と呼応して、大地を爆発させて猛スピードで大魔神皇帝(ダイマシンカイザー)へ駆け抜ける!!

 同時に星獣五体も大地を揺るがして、オレたちへ一斉に襲いかかる!


《フシャアアアアアーッッ!!》


 地球さんは吠えて、全身から球状の衝撃波を放って五体の星獣を一斉に吹き飛ばす!

 五体はズズーンと重量たっぷりに大地に倒れ、オレはその隙に星獣ギガマイラへ衛星(サテライト)を飛ばして幾重に斬り刻む!!


 ザザザザンッ!!

《グアアアアーッ!!》


「フォールッ!!」


 剣を振り下ろして、遠距離で天空から流星のように剣閃が煌めいてギガマイラに炸裂! 土砂を噴き上げてボーン!

 星獣バハムーアが《ガルオオオオッ!!》と羽ばたいて飛びかかる!

 すかさずアクトが六本の刀と(サヤ)を後方に伸ばす!


「させねェよ! 心剣流・六刀(ろくとう)仁王烈剣(におうれっけん)!!」


 それをバハムーアに両方を突き込み、左右斜め上に斬りあげたァ!!

 その斬撃でぶっ飛んでズザザザザッと大地をえぐりながら滑っていって、向こうでドゴォンと煙幕を噴き上げる!

 不意打ちとばかりに星獣リュグナーと星獣ヤタガーが挟み撃ち!


「させねぇッ!!」「むんッ!」


 しかしセロスの剣とジャオガの拳で叩き込んで(ひる)ませたぞ! 助かった!

 オレとヤマミに振り向いて「今だーッ!!」と叫ぶ!


「ギャラクシィ・シャイングリッターッ!!」

「ブラックホール・ダークイレイザーッ!!」


 二つの衛星(サテライト)を飛ばし、オレ出力の光球がリュグナーへ、ヤマミ出力の黒球がヤタガーへ炸裂!

 山を消し飛ばす規模の二つの巨大な爆発球が膨れてゴゴゴッ!!


「よしッ!」


 素早く立ち直ったギガマイラが二頭による噛み付きで襲いかかるが、マイシが炸裂剣(バーストソード)を連続で振るってドカンドカン弾く!

 更に「火竜王の爆裂波動砲(バーストキャノン)ッ!!」と灼熱の光線を吐いてドッガアアアァァン!


《グルオオオオオオオッ!!》


 星獣ジラフが突進してきて、それをリョーコが大和斧(ヤマトアックス)で受け止めると、噴火のような衝撃波を高々と噴き上げた!

 続いて残り四体の星獣も一斉に飛びかかって、オレたちは激しく攻防の応酬を繰り広げていく!

 アクト、リョーコ、マイシ、セロス、ジャオガと一緒に奮戦だ!


 ガガガッガガガガッガガガッガッガッガッガガガッガッガガガ!!


 短く薄い時間の最中、繰り出す一つ一つが天変地異級の衝撃! それが幾度なく連鎖し続け、絶え間ない地震と烈風を巻き起こし続ける!

 徐々に押されていってオレたちは焦りを滲ませる!

 善戦するので精一杯なだけで、このままじゃ絶対に勝てねぇッ!


「っはァ……!」


 傷だらけになりながらも、なんとか盛り返そうと死力を尽くす!



 ────残り八分!

あとがき雑談w


トビー「みなさん、もう忘れちゃったかな~~? 忘れてないよね~?」


 ローファンタジー編でもそうだったように星獣は壊滅級に強いです。

 ナッセの星獣がいるから、なんとか善戦してる感じ。

 しかもシトリとパーズの妖精王能力で限りなく増強されてて、四首領(ヨンドン)の何倍も強くなっているアクトたちですら勝てないって相当だよ。


 レベル99の勇者パーティーで、ラスボス5体を相手してるようなもんかw



 次話『絶体絶命の危機に意外な助っ人!? 残り五話!』

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