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【3巻電子書籍発売】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
お義兄様と婚約しました

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怒った私は二度とお義兄様を部屋に入れないと決意したのに、パフェを持って来られていつものごとく食べさせられてしまいました

私はお義兄様に何度も唇を奪われて完全にパニクってしまった。


でも、絶対におかしい、キスしてくるなんて!


私達は義兄妹なのに!


私は宮殿に着くと、慌てて自分の部屋に駆け込んだのだ。


絶対にお義兄様はおかしい!


私はとりあえず、部屋にこもって考えることにした。


絶対にお義兄様は変なのだ!


確かに、小さい頃にお義兄様と結婚したいと言った記憶はあるが、それは子どもの戯言なのだ。

お義兄様はこの帝国の第一皇子、いずれは皇帝陛下になるのだ。

その相手が私で良い訳はないのだ。

二代続けてお母様の血が皇后になるのはどうかということなのだ。


それをアリスに言うと、


「でも、お嬢様。前皇后陛下は、サンタルのアルナス子爵家の出身なのです。お嬢様はこの帝国の武の名門ロザンヌ公爵家の出で、それも帝国の恩人剣聖バージルの娘なのです。この帝国において、お嬢様ほど尊き血の方はいらっしゃいません」

「えっ、でも、私は公爵家の直系じゃなくて」

「何を仰っていらっしゃるんですか! そもそも、お嬢様のお祖父様が現公爵様で、十分に直系ではないですか? それにお嬢様のお父上はその次男ですが、長男のシャルル様のお家にも女のお子様はいらっしゃいませんし、現公爵様もシャルル様もお嬢様を大切になさっておられますし、シャルル様は弟の可愛い娘だから養子にするのは何も問題はないとおっしゃっていらっしゃるのです。騎士たちにしてもお嬢様のお父上のバージル様のご活躍で、大勢の騎士の命が救われたのです。その命の恩人の遺児を第一皇子殿下の嫁にするという事は、皇帝陛下からみても、騎士たちの心理から言っても、帝国は遺児を粗末には扱わないと内外に示すことになりますし、十分な美談になります」

「えっ、そうかな」

私はそう言われてももう一つピンとこなかった。

「前皇后様はそもそも、サンタルの子爵家の出で、それは今回統合された国々からしても自分等の娘が皇后になりうるという統治上のプラス要因になりますし、お嬢様は武の名門ロザンヌ公爵家の直系で、しばらく、公爵家からは皇后陛下が出ておりません。何も問題はないのです」

アリスにそこまで言われたらそうなのかもしれないけれど、

「でも、他の家の方々はそう思われないのではなくて。チエナの王女殿下のこともあるし」

「しかし、東方も片付きましたから、とりあえず、チエナの力を借りる必要もありません。今帝国は大陸最強の国家ですから、お嬢様の血筋はチエナの王女よりも下手したら上です」

「そうかな」

私にはもう一つよく判らなかった。


「それにお嬢様は多くの帝国の騎士たちの女神なのです。お嬢様が他国に嫁がれた方が士気が下がります」

アリスの言うのはその点に関してはそうかもしれなかった。

騎士の女神役をやるのは結構大変だったし、お母様も苦労していた。


「でも、相手はお義兄様なのよ。私にとって」

「まあ、そうですけれど、レオンハルト様で、何の問題があるのですか?」

アリスが逆に聞いてきた。


「いや、だってお義兄さまだし」

「しかし、お嬢様の観点から言うと、政略結婚して、一から知らない人の所に嫁に行くと何かと大変ですよ。少なくともレオンハルト様については、幼少の砌から知らないことはないはずですし、レオンハルト様にはお嬢様が遠慮する必要は無いではないですか」

それは確かにそうだ。

「それにレオンハルト様と結婚しても嫁姑の問題はありませんし嫁舅の問題もありません。陛下はお嬢様にとても甘いですし、昔から義理の娘であることは代わりません。

それと女官長からも言われているのですが、陛下とレオンハルト様が喧嘩されてもお嬢様はお二人を押さえられる唯一の方なのです。他の者では陛下やレオンハルト様にきついことはいえませんが、お嬢様なら平気で言えます。お二人に説教できるのは帝国広しといえどもお嬢様しかいらっしゃらないのです。それにお二人を見ているとお似合いではないかと宮廷に勤めているものや、騎士たちはそう思っております」

「それはお義兄様だと思うからよ。恋人はまた別よ。お義兄様のくせに、いきなりキスしてくるなんて絶対に許せない」

「でも、それはとても嫌なことでしたか?」

「えっ?」

アリスに言われて私は真っ赤になった。

「いや、別に……いや、絶対にいやよ」

私は首を振ってアリスに言い切ったのだ。あんな卑怯なことをするお義兄様は嫌だ。


そこへ別の侍女がやってきてアリスに何か囁いた。


アリスが困ったような顔をしたが、

「どうしたの?」

そう聞くと

「レオンハルト様がいらっしゃったのですが」

「会わないわよ。絶対にお義兄様は許さないんだから」

私はムッとして言い放った。


「お詫びに王宮のシェフが作ったという巨大パフェを持ってこられたそうですが……」

「えっ」

私は驚いてしまった。

そう言えば、昔、お義兄様に王宮特製パフェがあればとても嬉しいと言った記憶があった。それをわざわざシェフが作ってくれたんだろうか?


「嫌だというのなら、騎士たち皆で食べてしまうがとのことですが」

「そ、そんな……」

怒った私はどこかに行ってしまったのだ。


「とりあえず、見てみるだけ」

そう言った私が間違っていた。


部屋に入ってきたお義兄様が

「エリさっきは申し訳なかった」

と言って頭を下げてきた手に持っているお盆の上に、大きなフルーツパフェが乗っていたのだ。


見た瞬間とても美味しそうだった。


「ふんっ」

私は怒りつつ、目はパフェに釘付けだった。


「ほら、エリ」

そう言うと無造作にお義兄様がアイスをすくって私の口元に持ってきてくれたのだ。


私の口は私の意志に反してあっさりと開いてしまったのだ。

「美味しい!」

私のほっぺたが落ちそうなほど美味しかった。


「ほら、もう一つ」

一つだけと思っていた私の口はまた開いてしまった。


結局私はお義兄様にまんまと餌付けされてしまったのだった……


ここまで読んで頂いて有難うございます

あと、2話くらいで完結の予定です。

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

次の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://book1.adouzi.eu.org/n7240kb/


この話の

次の作品はこちら

『婚約破棄されたので下剋上することにしました』https://book1.adouzi.eu.org/n0747ju/


この話が電子書籍化されました

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


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3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

この話のスピンオフはこちら


『【なろう500万字達成記念】知らない男から婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの学園を止めさせると叫びだしたんだけど』
https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/



私の最新作はこちら

『男爵令嬢に転生したら実は悪役令嬢でした! 伯爵家の養女になったヒロインよりも悲惨な目にあっているのに断罪なんてお断りです』https://book1.adouzi.eu.org/n7673jn/


アルファポリスのレジーナブックスにて

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2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://book1.adouzi.eu.org/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。

私の

2番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://book1.adouzi.eu.org/n8311hq/

私の

3番人気の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://book1.adouzi.eu.org/n8911gf/

この話の

次の作品はこちら

『王太子に婚約破棄されて両親を殺した野蛮王に売られそうになった時、白馬の騎士様が助けてくれました』https://book1.adouzi.eu.org/n6878ix/


前の前の作品『傭兵バスターズ』元剣聖と悪役令嬢率いる傭兵団の冒険活劇https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/


この話の

前の作品はこちら

『天使な息子にこの命捧げます』https://book1.adouzi.eu.org/n9455ip/

― 新着の感想 ―
[一言] ちょろい…ちょろすぎる(笑) でも、どうしても恋愛対象外なんだよな〜(^o^;
[一言] 言い訳してずっと好きだって言わないから全く信じてもらえてないw
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