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【3巻電子書籍発売】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
お義兄様と婚約しました

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お義兄様視点 外務卿が暗躍してくれました

「な、なんだと!」

俺はミシェルの報告を聞いて、怒り狂っていた。


「エリにまた、婚約者をあてがうだと! それも、北の小国ラペルズ国王の後妻にするだ! 俺は絶対に許さんぞ!」

俺の怒り声と共に、室内が震えた。


「おい、レオン、落ち着け」

トマスが慌てて、声をかけてくるが、

「これが落ち着いていられるか!」

俺が叫んでいた。


「殿下、大丈夫ですか?」

俺の大声に驚いたのか、外にいた部下達が慌てて駆け込んできた。

外で見張りをしていた奴らも、窓から覗いてくるし、さすがの俺も少し、冷静になった。


目の前ではミシェルが固まっていた。


「いや、すまん。ミシェル、ちょっと切れてしまった」

「本当にレオンはエリーゼちゃんの事となると見境がなくなるからな」

トマスが呆れて言ってくれた。一応フォローしてくれたつもりなんだろう。


「いや、本当に、よく知らせてくれた」

俺はエリの友人のミシェルに感謝した。

こいつを外務に入れて本当に正解だった。まさか、外務の奴らがあれだけ俺が釘を刺したにも関わらず、こんな卑劣な手段を取ってくるとは思ってもいなかった。ミシェルが教えてくれなかったら大変なことになるところだった。俺はホッとした。


エリの友人は平民が多かったがとても優秀だった。それを帝国移住希望者には、各部署に配置したのだ。俺の名前を出すと、警戒されるかも知れなかったので、外務はあのサンタルの大使を使って、潜り込ませた。あの大使はあの一件以降、俺に従順だった。このまま、従順に仕事をこなしたら、もっと要職につかせてやろうか、と俺も考え出したところだ。


それにしても、おのれ、外務卿、俺の意思をここまで蔑ろにしてくれるとは、絶対に許さん! 外務の他の奴らもだ。俺の意向が、エリにあるのを知っていながら、このようなことを画策するとは、俺は許せなかった。

こうなったら、北極か南極にでも、外交事務所を開設して、送り込んでやろうか!

俺は真面目に考え出した。


「それで、どのような計画なのだ」

俺はミシェルに話の続きを促した。


「はい、奴らは、あ、申し訳ありません」

「いや、良い。奴らはどうしたのだ?」

「エリーゼ様を小太りのあの国王と一緒にボートに乗せてボートを転覆させて、濡れた衣装を乾かすという名目で別室に連れ込んで国王と既成事実をつく……」

「な、なんだと! 既成事実を作るだと?」

パリンッ

俺は手にあったグラスを握りつぶしていた。

手が血まみれになるが構ったものではなかった。


「も、申し訳ありません」

ミシェルがあわてて、頭を下げて来た。


「ミシェル、レオンの前ではエリーゼちゃんの話をする時は、もう少し、オブラートに包め」

トマスが注意していた。


何でも、知り合いのミシェルを使って、エリを呼び出して、ラペルズ国王と会わせて、何とかしてボートで漕ぎ出させて、そのボートを転覆させてエリを水浸しにして、着替えるという名目のもと密室で二人きりにして、エリをその国王が襲う計画らしい。


ラペルズ王国はどうやら滅ぼす必要があるらしい。


また、マルクスが仕事が増えたと文句を言うかもしれないが、それは仕方がなかろう。


「あのう、レオンハルト様。その事なんですが、実は、ラペルズ国王はエリーゼ様には興味が無くて、アガット侯爵令嬢に興味を持っているみたいで」

「それが、どうかしたのか?」

俺は氷の視線をミシェルにした。


「奴らがエリーゼ様に立てた計画を、アガット侯爵令嬢に変更すれば面白いかなと思いまして」

「ん? ラペルズ王国を滅ぼさずにか」

「はい、今回の件は元々アガット侯爵令嬢が計画したことです。それに、侯爵令嬢はラペルズ国王を嫌っているのです。レオンハルト様にも良い厄介払いになるかなと思うのですが」

「そうだな」

俺は考えた。

アガット親子にはこの前も釘を刺したにもかかわらず、このようなことをしてくれた。本来ならば一生涯、地下牢に入れても良いのだ。

まあ、しかし、そんな事をすればまた、エリが悲しむかもしれない。

アガットがラペルズ国王を嫌っているならば、それとくっつける事は、奴らにとって罰になるだろう。王妃にしてやるのだから、恨まれる筋合いもない。


「よし、それでいこう。そうすれば、このようなことを画策したアガットにも、侯爵にも仕返しが出来るか」

俺は俄然やる気になった。


まあ、ラペルズ王国などいつでも滅ぼせる。ここは国王に恩を売っても良かろう。俺は直ちに、ミシェル等と計画を練ったのだ。


そして、我々が、ラペルズの外務卿を味方に引きずり込んで、計画を画策した。

ラペルズ国王と、アガットを同じボートに乗せるの迄は上手くいった。後は、ボートをひっくり返すだけになった時だ。


何故か、エリがボートに乗って突っ込んで来たのだ。


日頃の怨みとばかりに盛大な水音をたてて、エリは二人を弾き飛ばしたのだ。


「おい、どうするんだ?」

「どうするもこうするも計画通りだ」

直ちに騎士達が飛び込んだのだが、アガットの派手なケバケバ衣装が水を吸って重くなり、中々上に上がらなくなったのだ。


泳ぎの得意な国王は、アガットの衣装を切りさいて、何とか、水面に浮かび上がってきたのだ。

水を飲んで気絶していたアガットを国王が口移しで蘇生をしていた。


これはもう完全に既成事実だ。それも俺の配下の多くの騎士がそれを見ていたのだ。


気がついたアガットが慌てたが、裸を見られて、口移しで蘇生まで受けたのだ。


もうどうしようもなかった。


侯爵は必死に無かったことにしようとしたが、第一皇子の俺が見ていたのだ。

無かったことには出来なかった。


アガットは泣く泣くラペルズ王国に嫁ぐ事になったのだった


ここまで読んで頂いて有難うございました

あと少しで完結です。

広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

次の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://book1.adouzi.eu.org/n7240kb/


この話の

次の作品はこちら

『婚約破棄されたので下剋上することにしました』https://book1.adouzi.eu.org/n0747ju/


この話が電子書籍化されました

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


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3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

この話のスピンオフはこちら


『【なろう500万字達成記念】知らない男から婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの学園を止めさせると叫びだしたんだけど』
https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/



私の最新作はこちら

『男爵令嬢に転生したら実は悪役令嬢でした! 伯爵家の養女になったヒロインよりも悲惨な目にあっているのに断罪なんてお断りです』https://book1.adouzi.eu.org/n7673jn/


アルファポリスのレジーナブックスにて

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2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://book1.adouzi.eu.org/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。

私の

2番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://book1.adouzi.eu.org/n8311hq/

私の

3番人気の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://book1.adouzi.eu.org/n8911gf/

この話の

次の作品はこちら

『王太子に婚約破棄されて両親を殺した野蛮王に売られそうになった時、白馬の騎士様が助けてくれました』https://book1.adouzi.eu.org/n6878ix/


前の前の作品『傭兵バスターズ』元剣聖と悪役令嬢率いる傭兵団の冒険活劇https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/


この話の

前の作品はこちら

『天使な息子にこの命捧げます』https://book1.adouzi.eu.org/n9455ip/

― 新着の感想 ―
[一言] ラペルズ国王が何気に個人レベルで優秀だという事実。 普通の国王だったら同乗者なんて見捨てて一目散に自分を助けろと騒いでますがな。 それを溺れる事確定な令嬢のドレスを裂き人工呼吸までできるとか…
[一言] 策士策に溺れるってこういう事ですね(笑) 先人の方々は本当に良い言葉を遺しますね。 と言っても、エリは天然でやらかしますね(笑) エリには早くに恋心が芽生えて欲しいです
[一言] 国王が奮闘している! 意外と大事にしてくれるかも!
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