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【3巻電子書籍発売】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
お義兄様と婚約しました

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ボートの練習していたら貴人のボートにぶつかって相手を湖の中に放りだしてしまいました

「こうだっけ」

私はオールを少し動かしてみた。

でも、全然動かないのだ。


「何やっているのよ。オールはこうやって大きく動かすのよ」

セッシーが隣でやり方を見せてくれた。セッシーのボートが進んでいった。


私は昔はよくセッシーの家に遊びに来て、ボートを漕いでいたんだけど、一度湖に落ちて溺れそうになってから漕いでいなかったのだ。

あの時は本当に溺れ死するかと思った。

あの時は丁度お義兄様がいなくて、セドリックとアリスが必死になって私を助けあげてくれたのだ。

あの時は本当に大変だった。二人がかりでないと私を湖の上に引き上げることが出来なかったのだ。

本当にあと少しで溺れ死ぬところだった。

それ以来、考えたらボートは漕いでいなかった。


私は、あの時に初めてお義兄様のいない所で危険なことをしてはいけないと心から理解できたのだ。


お義兄様は私がたとえボートから落ちても即座に拾い上げてくれたし、魔物にちょっかいかけても、則座に退治してくれたし、お義兄様といる限り危険はなかったのだ。


お義兄様がボートでも漕ぐかと今回言ってくれたんだけど、考えたらしばらく漕いでいなかったので、今日は下見を兼ねて来てみた。

それに、いつまでもお義兄様におんぶにだっこではいけないと今日はそのまま、セッシーの指導の元、練習することにしたのだ。


最も私の体には救命胴衣が巻き付けてあったし、非常用の魔道具も持っていた。

万全の体制で挑んでいた。


そこまで万全の体制で準備して、私は一人用のボートに乗り込んで漕ぎ出したんだけど、中々前に進まない。


「エリー、何しているのよ。ほら、こうやって漕ぐのよ」

セッシーが楽しそうに漕いでくれるんだけど、

「えっ、でも真似しているのに、全然前に進まないわよ」

私が文句を言うと、

「だから言っているじゃない。ボートはレオンハルト様と乗るんでしょ。レオンハルト様に漕いでもらったら良いじゃない? あなたが漕げなくても何も問題ないわよ」

セッシーが言ってくれるんだけど、

「そういうわけにはいかないわよ」

私はいつまでもお義兄様におんぶに抱っこではいけないのだ。


「そうかな。レオンハルト様は頼られる方が絶対に喜ぶって!」

「だって、そんなことしてたらお義兄様は、私にかかりっきりになるじゃない。また、お義兄様の親衛隊から愚痴愚痴文句を言われるのよ」

私の言葉に

「親衛隊って、近衛騎士の連中は文句は言わないと思うわよ」

「そうじゃなくて、お義兄様狙いの女の子たちのことよ」

「ああ、あんたの言うファッションお化けたちの事ね。彼女らは別にどうでも良いんじゃないかな」

セッシーはそう言ってくれるけど、帝国の未来にとってそれは良くないだろう。


そうか、セッシーは自分の子供に帝国を継がせたいんだろうか?


確かに、このままお義兄様もローレンツお義兄様も結婚しなかったら、必然的にセッシーとマルクスお義兄様の子供が継ぐことになるのだ。

私はまじまじとセッシーを見た。


「エリー、あんた、また、どうせ碌でもない事を考えているでしょ」

セッシーに聞かれたけど、帝国を誰が継ぐのかは碌でもない事ではないだろう。

私がその旨を言うと


「はああああ」

セッシーに盛大に溜息をつかれてしまった。

「何言っているのよ。あんたとレオンハルト様の子供がこの帝国を継ぐのは決定しているのよ」

「えっ、お義兄様の子供が継ぐのは決まっているけれど、私の子供は関係ないじゃない」

私がそう言うとセッシーは頭を抱えてしまったんだけど……何で?


「あんたと話していると本当に疲れるわ。レオンハルト様が可哀想」

「ちょっとセッシー、あんたに疲れるなんて言われたくないわよ。私のほうが絶対に常識人なんだから」

「勝手に言っていれば」

そう言うと、セッシーは私を置いて漕ぎ出したんだけど


「ちょっとセッシー、待ってったら」

セッシーが置いていきそうになったので、私も必死に漕ぎ出したのだ。


必死になって漕ぎ出したら、昔漕いでいたことを体も思い出したみたいで、何とかスピードがつき出した。


「エリー、やれば出来るじゃない」

私はセッシーに言われて更に調子づいたのだ。


私の漕いでいく先に誰かのボートがあるなんて思ってもいなかったのだ。


「おい、危ない」

私は手前にいた護衛らしき者の声を聞いて、慌ててボートを止めようとしたのだ。


なんかボートに乗っている人は高価な衣装を着ているでっぷりと太った人で、なんとその前にはファッションお化けが乗っていたのだ。


ええええ! なんでファッションお化けがいるのよ!

私は悲鳴をあげそうになった。


その周りに騎士と思しき人も必死に漕いで、私のボートとそのボートの間に入って私のボートを止めようとしたのだが、勢いがついた私のボートはそれをすり抜けてしまったのだ。


そのままファッションお化けと偉い人の乗ったボートに真横から激突して、二人を湖の中に放りだしてしまったのだった。

ここまで読んで頂いてありがとうございます。

ファッションお化けとエリーゼが呼ぶアガット・カルディ侯爵令嬢と一緒に乗っていた偉い人は誰なのか?

続きは明朝です。

続きが気になる方はブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

次の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://book1.adouzi.eu.org/n7240kb/


この話の

次の作品はこちら

『婚約破棄されたので下剋上することにしました』https://book1.adouzi.eu.org/n0747ju/


この話が電子書籍化されました

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
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3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

この話のスピンオフはこちら


『【なろう500万字達成記念】知らない男から婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの学園を止めさせると叫びだしたんだけど』
https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/



私の最新作はこちら

『男爵令嬢に転生したら実は悪役令嬢でした! 伯爵家の養女になったヒロインよりも悲惨な目にあっているのに断罪なんてお断りです』https://book1.adouzi.eu.org/n7673jn/


アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://book1.adouzi.eu.org/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。

私の

2番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://book1.adouzi.eu.org/n8311hq/

私の

3番人気の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://book1.adouzi.eu.org/n8911gf/

この話の

次の作品はこちら

『王太子に婚約破棄されて両親を殺した野蛮王に売られそうになった時、白馬の騎士様が助けてくれました』https://book1.adouzi.eu.org/n6878ix/


前の前の作品『傭兵バスターズ』元剣聖と悪役令嬢率いる傭兵団の冒険活劇https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/


この話の

前の作品はこちら

『天使な息子にこの命捧げます』https://book1.adouzi.eu.org/n9455ip/

― 新着の感想 ―
[一言] あーやってしまった(^◇^;) 何もしていないだろうに落とされてしまった〜w
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