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【3巻電子書籍発売】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
お義兄様と婚約しました

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サンタル国から来た三人と親友とで演劇で寝てしまった私を呆れてくれました

「何ですって! あの、『ナディ』様の傑作の『マルクとシール』で、寝てしまったですって」

私はセッシーに責められていたのだ。


「どうやったらあの演劇で寝れるのよ」

セッシーは何故かとても怒っていた。

変だ。普通はセッシーもだるいとか言って寝ていそうなのに。

そもそもあの演劇の題名が『マルクとシール』だなんて知らなかった。『マルクとシール』ってどこかで聞いた事がある名前だと思いながらセッシーに聞いていた。


「えっ、セッシー、あの演劇で寝なかったの?」

「寝れるわけないでしょ。だって『マルクとシール』ってまるでマルクス様と私みたいじゃない」

セッシーが言ってくれた。

ん、そう言えばそうだ。マルクはマルクスお義兄様でシールはセシールとそっくり、ちょっと待って、それってどこかで聞いたことあったのよね。

私が話し出そうとした時だ。


「お嬢様、サンタルの時のお友達のマガリー様が、シャロット様とナディ様を連れていらっしゃいましたけれど、いかがいたしますか」

部屋に入ってきたアリスが聞いて来た。


「えっ、あの子ら来たんだ! セッシーしかいないし通して良いわ」

「ちょっと、何よ。そのついでみたいな言い方、酷くない?」

何かセッシーが怒っているんだけど

「あなたは私の親友だから、私のサンタルの時の友達を紹介するわ」

シャロットの家は商会をしていて、セッシーを紹介したら喜ぶだろうと思ったのだ。

「うーん、何かついでみたいなのが許せないんですけど」

まだ、セッシーはぶつぶつ言っていた。


「エリーゼ様、お久しぶりでございます」

案内されて入って来たシャロット達はとても他人行儀だった。


「シャロット、元気にしていた」

私は関係なく、シャロットに抱きついたのだ。


「えっ、いや」

シャロットがまごついた。

「ナディも元気にしていた」

私はナディにも抱きついたのだ。

「は、はい」

「何、よそよそしいのよ」

「だって、私達、サンタルの王宮すら入ったこと無かったのにいきなり帝国の宮殿で、その大きさに驚いてしまって」

シャロットがおずおず言って来た。

「ま、大きいのは大きいけれど、そんなに堅苦しくはないはずよ。礼儀作法に煩いのはサンタルの方が大変だったのよ」

「えっ、あんな辺境の国なのに」

シャロットが自分の国を貶めて言ってくれるんだけど

「だってサンタルの方が歴史はあったから」

「で、エリー、いい加減に紹介してほしいんだけど」

後ろから少し不機嫌そうなセッシーが顔を出した。


「ああ、みんな、彼女はセシール・ブラント私の親友なの」

私が言うと

「ブラント侯爵令嬢様」

何故かシャロット達が固まってしまったんだけど。

「そんな固まることないわよ。セッシーはとても気さくなんだから」

私はそう言うと、

「セッシー、マガリーはこの前の夜会の時に少し紹介したわよね。こちらがシャロット・ランダル、お父様が商会をやっているわ。そして、横がナディ・イーグランド」

「ええええ! あなた、ナディ・イーグランド様よね」

私は順番に紹介していたのだけど、ナディの所でセッシーは叫びだしたのだ。


「そう紹介したけど?」

「違うわよ。作家のナディ・イーグランド先生よね」

「はい、物は書いておりますが」

「キャーーーー、こんなところでお会いできるなんて光栄です」

いきなり、セッシーが飛びつきそうな勢いで、ナディの前に飛んで行ったのだ。


そう言えば、ナディは小説を書くのが好きで今までいろいろ書いていたらしい。私達のクラスの演劇の脚本も結構好評だったので、私達はお店をやる傍ら、何冊か本として出版して、シャロットの紹介経由して売り出したりもしていたのだ。

そう言えば、セッシーの所にも送った記憶があった。

セッシーが読んでいるなんて思ってもいなかったけれど……


「何言っているのよ。だって本の題名が『マルクとシール』で、マルクス様と私みたいだったから。マルク様は王族でシールは庶民の娘で二人は親の命令で離れ離れになるんだけど、マルク様が刺客に襲われた時に、シールがさっそうと現れて刺客どもを叩きのめして二人は結ばれるのよ。シールって本当に私みたいで感激したのよ」

セッシーが言ってくれた。

「ご、ごめんなさい。セシール様の事はエリーからよく聞いていて」

「という事はこの本のヒロインって私なのね」

「申し訳ありません」

慌てて、ナディが謝ったけれど、

「全然問題ないわ。あの本、大好評なのよ。私の家で後援している劇団の支配人にも見せたら、是非とも演劇で公演したいっていって、あなたが見た演劇はそれなのよ」

「ええええ! あれってセッシーとマルクスお義兄様だったの?」

私は全然気付かなかった。

だって、セッシーがめちゃくちゃ貴族の清楚なお嬢様って感じでぜんぜん似ていなかったのだ。

それに、二人してなんか延々大仰に話しているし、飾り言葉を一杯使っているから何言っているか全然判らなかった。


「ええええ! あの演劇でエリー、寝たんですか?」

「さすがエリーね」

「信じられない」

3人には白い目で見られるんだけど。

「エリーはお子ちゃまだから。あの演劇の良さがわからないのよ」

「本当ですね」

「まあ、昔からですから」

「レオンハルト様も大変ですよね」

なんか皆好き勝手なことを言ってくれるんだけど……


「だって、セッシーはあんなおしとやかな令嬢じゃないわよ」

私の反論の言葉は全く無視されてしまったのだった。

ここまで読んで頂いてありがとうございます。

一応今週末で完結の予定です。

続きは今夜。

お義兄様の思いは果たしてエリーゼに伝わるのか

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

次の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://book1.adouzi.eu.org/n7240kb/


この話の

次の作品はこちら

『婚約破棄されたので下剋上することにしました』https://book1.adouzi.eu.org/n0747ju/


この話が電子書籍化されました

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
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3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

この話のスピンオフはこちら


『【なろう500万字達成記念】知らない男から婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの学園を止めさせると叫びだしたんだけど』
https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/



私の最新作はこちら

『男爵令嬢に転生したら実は悪役令嬢でした! 伯爵家の養女になったヒロインよりも悲惨な目にあっているのに断罪なんてお断りです』https://book1.adouzi.eu.org/n7673jn/


アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://book1.adouzi.eu.org/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。

私の

2番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://book1.adouzi.eu.org/n8311hq/

私の

3番人気の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://book1.adouzi.eu.org/n8911gf/

この話の

次の作品はこちら

『王太子に婚約破棄されて両親を殺した野蛮王に売られそうになった時、白馬の騎士様が助けてくれました』https://book1.adouzi.eu.org/n6878ix/


前の前の作品『傭兵バスターズ』元剣聖と悪役令嬢率いる傭兵団の冒険活劇https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/


この話の

前の作品はこちら

『天使な息子にこの命捧げます』https://book1.adouzi.eu.org/n9455ip/

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