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【3巻電子書籍発売】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
お義兄様と婚約しました

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友人が悲鳴を上げて飛び込んできたお義兄様に着替えている途中の私の下着姿を見られて切れました

現在ランキングに残っていてブックマークも4700名弱もの方にして頂いて、あと少しで5000名です。

本当にありがとうございます。

これからますます面白くしていくよう頑張るので、最後までお付き合い頂けたたら嬉しいです!

次の日の朝、私はゆっくり寝ていようと思ったのだ。

久しぶりの自分の部屋のベッドだったし、今日くらいはゆっくり出来ると思ったのだ。

でも、それは甘かった。


「エリー!」

「ギャッ!」

布団の中にいたのに、私は布団の上に何かが落ちてきて、叩き起こされたのだ。


「セッシー!」

そう、私のベッドの上から飛び乗ってきたのは私の親友のセッシー事、セシール・ブラント侯爵令嬢だった。


でも、侯爵令嬢がいきなり、人の寝込みを襲って、ベッドの上から飛び乗ってくるか?


まあ、これがネス湖の怪獣ならぬ、セシール湖の怪獣セッシーな所以なんだけど……


侯爵家の邸宅はセシール湖という湖に面していて、遊びに行った時に怪獣のお面を被って湖から現れたのが、セッシーなのだ。


私は密かに怪獣セッシーと心の中で呼んでいた。


「エリー、酷いじゃない! サルタルから帰ってきたのならすぐに教えてよ」

ベッドの私の上でセッシーは文句を言った。


「教えてって帰ってきたのは昨日よ、それもサンタルからね」

私は一応セッシーの間違いを修正したのだ。

「それでもよ! 途中からでも文は送れるでしょう」

「なかなか忙しくて」

「何言っているのよ。あなたがいなかったおかげて私はこの3年間本当につまんなかったんだから。判っているの! エリー!」

「判ったから取り敢えず私の上から退いてよ」

「えっ、あなたが謝ったら退いてあげる」

「いや、ちょっと、重いから」

私は扉の入口で呆れて見ているアリスに視線で助けを求めたが、アリスは肩を竦めただけだった。冷たい!

本来貴族の令嬢が他人の寝室に入ってくるなんて出来ないはずなのに、セッシーはいつもやってくれるのだ。騎士も侍女も慣れているからか、慣れるなと叫びたいんだけど、いつもスルーパスで私の寝室まで飛び込んでくるんだけど……


「嫌だ」

本当にセッシーは我儘なのだ。


「判った。ゴメン。だから退いて」

「本当にもう、仕方がないわね」

渋々セッシーは退いてくれた。

こいつ昔に比べたら絶対に重くなっている。そう言ったら倍くらいになって言い返されるから言わないけれど……


「本当に勝手にサルサルなんて辺境の地にあなたが行くから、学園も全然おもしろくなかったわ」

セッシーは文句を機関銃のように話しだしたのだ。セッシーは基本話しだしたら止まらないのだ。いつもこうやって絶対に周りに迷惑をかけている方だと思う。

この調子で学園でもやっていたので、絶対に周りに引かれたのだ。サンタルのことを猿猿なんて言っているし……


「マルクスお義兄様がいたから良かったでしょ」

「マルクス様と一緒だったのは1年だけじゃない。それに学年も2年も離れていたし。お忙しいみたいで、あまり私のことを相手にしてもらえなかったのよね」

そう、何を隠そうとセッシーは3番目のマルクスお義兄様の婚約者なのだ。

まあ、これだけ話をされたらマルクスお義兄様も迷惑だろう。一度私はマルクスお義兄様に婚約者がセッシーで良かったのか聞いてみたのだ。


「うん、あの子は一緒にいると一人で話してくれるから楽だし、内容もエリーゼのあること無いこと面白おかしく話してくれるから良いかなと」

おい! セッシー、マルクスお義兄様に何を話してくれているのだ! 絶対にこいつは誇張して私のことを話してくれているに違いない。でも、そんなのが婚約者になる理由でよいのか?

私はそう思ったのだが、セッシーにしても、マルクスお義兄様の婚約者でいる理由が、私と親戚になれるからとか言うとんでもない理由なんだけど……


4男のフランシスとは血が繋がっているけれど、マルクスお義兄様とは血は繋がっていないと言うと


「何言っているのよ。絶対に親戚になれるわよ。レオン様のあなたを見る目は異常だし」

理由のわからない理由を述べてくれるんだけど。私には全然判らなかった。


「……それに最近はベアトリス様とかが我が物顔で宮殿内をのさばってくれていて、本当にここに来づらかったのよ」

セッシーはまだ話していた。

私は右から左に流しているから良いけれど、真面目にセッシーの話を聞いているのは本当に大変なのだ。

アリスに着替えを手伝ってもらっていたら、


「ギャーーーー」

そのセッシーがいきなり悲鳴を上げて私はぎょっとした。


「どうした?」

そこに慌てたお義兄様が飛び込んできたのだ。


私は丁度着替えの途中で、下着姿だったのだ。


「キャー」

私は思わず悲鳴を上げた。真っ赤になった私は慌てて前をドレスで隠す。


「あっ、すまん」

慌ててお義兄様は出ていったけれど、

「変態! お義兄様の馬鹿! エッチ!」

私は完全にプッツン切れていた。



私が着替え終わった後に恐る恐るお義兄様が部屋に入ってきた。


「ふんっ」

私は完全に切れていた。


「エリ、そう怒るなよ。この前のアルナス邸での寝間着の時は怒っていなかったじゃないか」

「何言っているのよ! あの時、約束したわよね。二度と私の部屋はノックをして返事を聞いてからでないと入って来ないって」

私は切れてそう話した。


「だって、女の悲鳴が聞こえたから」

お義兄様が言うんだけど、そう言えば悲鳴を上げたのはセッシーだった。


「それもこれもセッシーの人形をお義兄様が壊すからでしょ」

私が文句を言うと

「あっ、そうなのか。それが原因か」

お義兄様が納得したんだけど。壊した本人が納得するな!


「すみません。レオンハルト様の手と足が反対になっていたのでつい」

「「「えっ」」」

私達は目が点になっていた。


「その人形って、お義兄様だったの?」

「そうよ、どう見てもレオンハルト様の凛々しいお姿じゃない」

私はその人形とお義兄様を見比べた。でも、全然似ていない。そう言われたお義兄様も固まっているし……


いやいや、私は絶対にその人形は怪獣かなにかだと思っていた。

それがお義兄様だったなんて絶対に誰にも判らないわよ! 私達は心の中で叫んでいた。

まあ、セッシーが10歳で作ってくれたものだから仕方がないかもしれないけれど、そう言えば、セッシーは芸術的センスは皆無だった。


一度マルクスお義兄様だと言って見せてくれた絵はピカソが書いたみたいな絵だったし。お義兄様も顔をひきつらせてその絵を受け取っていたと思う。そう言えばその絵は今はどこにあるんだろう?


そんな私達の困惑はよそにおいておいて、セッシーは手と足を入れ替えていた。

そんなに簡単に出来るんだ? お義兄様もちゃんと直していれば私に怒られることもなかったのに……それをお義兄様は微妙な視線で見ていたんだけど。まあ、自分の人形を壊したとは今の今まで知らなかったのだと思う。



そんな所に侍女が来て、ロザンヌ公爵家のお祖母様がドレス工房のリエドのオーナーを連れてきたと言ってきた。

「ああ、あのエリーに無礼を働いた工房でしょ」

何故かセッシーは知っているんだけど。

「なんで、セッシーが知っているのよ」

私が聞くと

「あなたのことなら何でも知っているわよ。マルクス様もあなたのことを話題にしたらとても喜ばれるし」

「ちょっと、セッシー、あなたね。マルクスお義兄様に余計なことをペラペラ話しているのは」

私は昔からなんでマルクスお義兄様が私が知られないように隠している恥ずかしいことを知っているのか不思議だったのだ。こいつか、バラしていたのは!

でも、私が睨みつけてもセッシーはびくともしなかった。そうだ。セッシーは面の皮が厚いのだ。


「レオンハルト様。がんばってくださいね。それでなくてもエリーは鈍いんですから」

「そこは良く判っている」

なんか二人で言っているんだけど、鈍いってなんだ! 鈍いって!

面の皮の厚い二人には言われたくないわよ!


私は二人をムッとして睨みつけたのだが、二人にはびくともしなかったのだ。



ここまで読んで頂いて有難うございます。

次は無礼な工房です

果たしてどうなるのか?

明朝更新予定です。


続きが気になる方はブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

次の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://book1.adouzi.eu.org/n7240kb/


この話の

次の作品はこちら

『婚約破棄されたので下剋上することにしました』https://book1.adouzi.eu.org/n0747ju/


この話が電子書籍化されました

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

この話のスピンオフはこちら


『【なろう500万字達成記念】知らない男から婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの学園を止めさせると叫びだしたんだけど』
https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/



私の最新作はこちら

『男爵令嬢に転生したら実は悪役令嬢でした! 伯爵家の養女になったヒロインよりも悲惨な目にあっているのに断罪なんてお断りです』https://book1.adouzi.eu.org/n7673jn/


アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://book1.adouzi.eu.org/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。

私の

2番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://book1.adouzi.eu.org/n8311hq/

私の

3番人気の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://book1.adouzi.eu.org/n8911gf/

この話の

次の作品はこちら

『王太子に婚約破棄されて両親を殺した野蛮王に売られそうになった時、白馬の騎士様が助けてくれました』https://book1.adouzi.eu.org/n6878ix/


前の前の作品『傭兵バスターズ』元剣聖と悪役令嬢率いる傭兵団の冒険活劇https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/


この話の

前の作品はこちら

『天使な息子にこの命捧げます』https://book1.adouzi.eu.org/n9455ip/

― 新着の感想 ―
面白いけど、えりちゃん鈍過ぎて…その鈍さが小説を面白くしてるのかもだけど、セッシーより鈍いとか(新たなキャラで困惑しつつ、これより酷い?と思った不敬な私を怒らないでw) 義兄と〜ってのは多いけど、鈍過…
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