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【3巻電子書籍発売】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
婚約破棄されました

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やって来た王子は私を貶める発言をしたので、お義兄様がプッツン切れて王子たちを蒸発させました

「敵の数は?」

「見える限り、騎兵部隊が300騎くらいかと」

お義兄様の言葉にトマスさんが答えてくれた。


「たった300か」

お義兄様が残念そうに言うんだけど、こちらは10騎しかいないから私の感覚からしたら敵の方が圧倒的に多いのだ。それをたった300って絶対におかしい!


「他にも隠れている可能性もありますが」

「まあ、1万いても同じだけどな」

お義兄様は笑って言った。


本当にお義兄様は胆がすわり過ぎている。1万って、本当に大軍なのに!

それに、本来はお義兄様は帝国の第一皇子なんだから、敵の倍以上の戦力で敵に対処すればよいのだ。

格好つけて少数で大軍に当たるなど愚の骨頂だ。

帝国はそれだけ戦力の余裕があるはずなのに!


それを一人で1万、いや、この前は10万に一人で突撃するなど、異常だ。

本当に止めて欲しい!


数の理論に則ればここは当然逃げるところなのだ。

だから、逃げたら良いのに!


レッドがいるんだから、私とお義兄様だけで逃げても逃げきれるのだ。


そもそも、私に過保護なお義父様の事だ。すでにこちらに一軍を向かわせていると思うんだけど……そこまで逃げれば良いだけなのに!


言っても絶対に聞かないと思うから言わないけれど……

トマスさん等ももっとちゃんと注意するべきだ。


でも、もう遅い……私はむっと膨れた。


お義兄様は馬車を止めさせて、前に進み出てくれた。


私も地面に降り立つ。隣にはトマスさんとアリスが立ってくれた。


アリスも基本は戦えるはずだ。

私の侍女兼護衛だから。

お義兄様の横には少し下がって左右に二人ずつ、私の後ろにも五人が後方を警戒して配置についてくれた。


これで、余程の事がない限り、大丈夫なはずだ。

でも、戦うよりも逃げたほうが良いのに……


お義兄様は逃げるのを極端に嫌うのだ。本当に馬鹿だ。命あっての物種なのに!



騎馬の群れの一団が大きくなってきた。


先頭の群れの中に、私はアンドレを見付けた。


こいつは馬鹿なのか?

折角、幽閉だけで済んでいたのに!

お義兄様に頼んでそうしてもらったのに!


私の努力が水の泡だ。どいつもこいつも本当にムカつく。


その横には公爵がいる。

本当に、公爵は私にも散々嫌味を言ってくれただけでなくて、出来たら、こういう時にはアンドレを止めて欲しかったのに!


三百騎は私達の前で止まった。


そして、アンドレが前に出て来たのだ。


「帝国の恐竜皇子に告ぐ。直ちに降伏せよ。そうすれば命の保証はしてやる」

アンドレは平然と言ってきたのだ。数の理論から言えば当然、アンドレの言う通りなんだけど……


「あっはっはっはっは」

お義兄様が大声で笑い出したのだ。


「な、何がおかしい!」

アンドレが色を成して文句を言ってきた。


「サンタル王国の王子は面白いことを言う」

「どこが面白いのだ」

「300騎風情で俺に勝てると本気で思っているのか」

お義兄様は馬鹿にしたようにアンドレを見た。


「俺のほうが貴様らに降伏勧告してやろう。今降伏するなら、命だけは助けてやろう」

お兄様が宣言してくれたのだ。


「何を言うのだ。馬鹿なことは休み休み言え。そちらこそたかだか10騎くらいで何が出来るのだ」

「これだから辺境の王国は疎いのだ。貴様ら聞いていないのか? 俺が何故恐竜皇子と呼ばれているかを」

「見た目が恐竜のように見えたからではないのか」

アンドレは言うんだけど。アンドレは絶対に勘違いしている。


「そうだ。俺は恐竜のように10万の大軍をただ一人で殲滅したのだ。貴様の引き連れてきた300など殺されにきたようなものだぞ」

「ふん、そのような世迷い言、信じられるか。あくまで抵抗するというのならば、攻撃するのみだ」

お義兄様の言葉にアンドレは反論した。


「そうか。判った。あの場で貴様を見逃してやったのはエリが助けてやってくれと頼んだからだ。わざわざ助けてやった命を粗末にするなど本当に愚か者よな」

お義兄様が嘲り笑ってくれたんだけど。


「ふん、減らず口もそこまでだ。貴様が死んでも、エリーゼは俺が側室にでもして、かわいがってやるから安心しろ」

アンドレが何か言ってくれた。人を勝手に側室にするな。そんなのは死んでも嫌だ。


でも、私が切れる前にお義兄様が完璧に切れたのだ。

ピキピキピキ、堪忍袋の緒が切れる音がしたのだ。

私はアンドレが言ってはいけない言葉を話したのを理解した。


「貴様! 許さん」

「お、お義兄様!」

私は慌ててお義兄様を止めようとしたが、その前にアリスとトマスさんが私の上から覆い被さってくれた。


「目をつぶって」

トマスさんの言うように目をつぶったが、それでも次の瞬間、眼の前が明るくなった。


ピカ

凄まじい閃光が走ったと思うと


ズカーーーーン


巨大な爆発音がすぐ傍でした。そして、爆発に伴う爆風が頭の上を通り過ぎていった。


二人が乗ってくれていなかったら、私は吹き飛ばされていたかもしれなかった。


爆風が過ぎ去り、少しして、二人が退いてくれた。


薄れゆく粉塵の前に、騎馬300機は跡形も残っていなかった。


その代わりに私達の眼の前には巨大なクレーターの穴が開いていたのだった。


ここまで読んで頂いて有難うございます。

トラの尾を踏んだ結果、お義兄様の怒りの一撃の前にアンドレ等は殲滅されました。


ブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★にして頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾


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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

次の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://book1.adouzi.eu.org/n7240kb/


この話の

次の作品はこちら

『婚約破棄されたので下剋上することにしました』https://book1.adouzi.eu.org/n0747ju/


この話が電子書籍化されました

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


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3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

この話のスピンオフはこちら


『【なろう500万字達成記念】知らない男から婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの学園を止めさせると叫びだしたんだけど』
https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/



私の最新作はこちら

『男爵令嬢に転生したら実は悪役令嬢でした! 伯爵家の養女になったヒロインよりも悲惨な目にあっているのに断罪なんてお断りです』https://book1.adouzi.eu.org/n7673jn/


アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://book1.adouzi.eu.org/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。

私の

2番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://book1.adouzi.eu.org/n8311hq/

私の

3番人気の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://book1.adouzi.eu.org/n8911gf/

この話の

次の作品はこちら

『王太子に婚約破棄されて両親を殺した野蛮王に売られそうになった時、白馬の騎士様が助けてくれました』https://book1.adouzi.eu.org/n6878ix/


前の前の作品『傭兵バスターズ』元剣聖と悪役令嬢率いる傭兵団の冒険活劇https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/


この話の

前の作品はこちら

『天使な息子にこの命捧げます』https://book1.adouzi.eu.org/n9455ip/

― 新着の感想 ―
馬は無事に残してほしかった
[気になる点] あれ? 公爵が近衛1000人集めたと前話でいっているけど300に減ってる [一言] 公爵様、殺されにきたのか……… 王子だけ焚きつけるのかと思った。 王子もあっけなかったなぁ~
[一言] あれっ? と思ってタグをみたら「ざまあ」は入ってない。 作者よくわかってる。
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