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【3巻電子書籍発売】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
婚約破棄されました

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お義兄様視点7 妹が苦労していると聞いていても立ってもいられなくなって全てを弟たちに任せて妹のもとに飛んでいきました




テルナン王国を占拠した後、俺はトマス達に一人で飛び出したことを散々怒られた。

「お前は判っているのか? お前に追いつくために皆めちゃくちゃ無理したんだぞ! 指揮官が一人で飛び出すバカが何処に居るんだよ」

「ああ、すまん、すまん、ここにいるよ」

俺はエリに振られて半分やけだったから、何も考えなかったが、俺が飛びだすのを見て慌ててついて行こうとしてくれた部下たちは大変だったと思う。


何しろその行軍の途中で半数が落伍したのだ。部下たちがいかに慌てたか想像できた。何しろ我軍は帝国の中でも一二を誇る訓練の厳しさなのだ。その半数が落伍したということはその行軍がいかに凄まじいものだったかを明確に物語っていた。


「敵が攻めてこなかったから良かったものの、後ろから襲われていたら半数が死んだんだぞ」

トマスの言う事はもっともなので、俺は言わせるだけ言わせることにしたのだ。


まあすべては俺が悪いのだ。


どのみちならば、エリの父のバージルみたいに皆のために戦死すれば、エリは少しは俺のことを思って泣いてくれたんだろうか?

やさぐれた俺は叱られながらそんな事を考えていた。


死ぬ気満々の俺が総指揮官を取っている帝国も帝国だったが、その帝国に負けるテルナンもテルナンだった。


余程油断していたのだろう。


本来ならば俺が一人で突っ込んでくる段階で俺を捕まえるなり何なりすればよかったのだ。

何しろ俺は一人だったのだから。


最もそうなっても俺は死力を尽くして一人でも多く道連れにしたと思うが……


一人と思って侮ったか、偵察をちゃんとしていなかったのか、俺を偵察だと見誤ったのか。


テルナンの王族の多くは捕まえた。


これから尋問して俺の母の暗殺に加わったものは処刑だろう。


それ以外は監禁されて一生を過ごすか、平民に落とすかだ。まあ、そのような事は全て父に任せれば良いだろう。


と言うか、本来俺は侵略だけをやるという約束だ。この地の占領統治は前線基地にいる俺のすぐ下の弟のローレンツが第2軍を率いて来るはずだ。


そして、1年くらいして庶民が帝国に慣れれば最後にその下のマルクスが文民と第3軍を率いて乗り込んでくるはずだ。


今、一番下の弟は与えられた第3軍の訓練に余念がないはずだ。


それ以外に国境の地に2個軍団が待機していた。


俺が父から授けられたのはこの5個軍団5万人の兵士を使って良いとのことだった。


しかし、俺は国境の2個軍団は使う気がなかった。この二個はチエナに対しての押さえだ。


チエナに残してきた文官たちからはチエナの不穏な動きは知らせてこなかったが、俺がテルナンを落としたことでこれから変わっていくはずだ。


十二分にチエナの動きは注意するように国境の2軍団には伝えてある。


まあ、俺はもう人生なんてどうなっても良いんだから、別にチエナ相手に怯えることもない。

いざとなったら華々しく1大決戦やって死んでも良いのだ。


その時はチエナの軍10万くらいは道連れにするつもり満々だった。


しかし、俺のやる気を知ったからか、そうか、主戦派のテルナンが早々に占拠されたからか、次の占領予定国のピエラとリセールから講和の使者が送られてきたのだ。


俺はそんな講和の使者なんかハナから信じていなかったが。


案の定、二国の講和は見かけだけで、俺は1年かけてその2カ国を落とした。この3国が一番大きかったのだ。残りはくずに等しかった。


残り7カ国は恐慌を来して全軍を集結してきた。何とか7万の軍勢をかき集めてきたみたいだ。


俺はこれに対して主力の3個軍団と、現地で調達訓練した3万の計6万で当たったのだ。


後に東方最後の決戦と呼ばれる戦いだ。


戦いは一瞬でついたのだ。


俺の一軍が俺の指揮のもと突出、中央突破をしてのけたのだ。


それで敵軍は四散してしまったのだ。


大勝だった。


後は掃討戦だ。


そんな時だ。俺の元にエリ付きの侍女のアリスから手紙が来たのだ。


帝都経由だからかやたら時間が経っていた。


日付を見ると半年以上前の日付けになっていた。


その手紙には、請われてエリが来たにもかかわらず、サンタル王国から蔑ろにされている事がつらつらと書かれていたのだ。


「エリが蔑ろにされているだと!」

俺は信じられなかった。


俺は一回目のエリの手紙が婚約者のアンドレがいかにエリを大切にしてくれるか書かれていたので、それ以降は一切エリからの手紙に目を通していなかったのだ。

宮殿の文官に適当に当たり障りのないことを書いて返事するようにと指示を出していたことを思い出した。


俺は直ちにエリの手紙を送るように文官に指示を出した。


そう言えばそろそろエリは卒業だ。


そして、俺は10カ国の大半を降ろしていたのだ。


こうなったらエリの所にすぐに行って確かめよう。それに上手くいっていなのならば俺がプロポーズしても良いはずだ。


俺は直ちに敵の敗戦処理をすることにしたのだ。ちまちました掃討戦などやってられない。

残りは五国、三国には俺を含めて兄弟をそれぞれ充てて占拠に向かわせた。

俺はその王宮占拠でまた一人先行、トマスらが止める間もなく、王宮に乗り込み爆裂魔術を所かまわず発射、城門を逆から破壊して、一気に占拠させたのだ。


まだ抵抗を続けている国には属国になることで許してやる旨の書簡を文官に持たせた。

これに反するなら、父親の皇帝に判断を仰ぐが、皇后を殺された皇帝の恨みは強く、どうなっても知らないからなという旨の脅しをつけてやったのだ。


そうしつつ、弟たちにまだ落ちないのかと督促した。弟たちには現地軍もつけているのだ。


二国は即座に属国になることを首肯してきた。弟たちは降伏しなければ俺を差し向けるとかとんでもない書面を籠城している城兵に送り付けてあっさり落としてくれたそうだ。まあ、良い。落ちればよいのだ。


俺は後の雑用は全て弟たちに丸投げして、というか、二人が俺が出奔するのを気づく前にサンタル王国に向けて出発したのだった。


レッドは俺の気持ちを察してくれたのか通常なら20日以上かかる道のりを一週間で駆け通してくれたのだった。


ここまで読んで頂いて有難うございました。

エリと出会う前のお義兄様でした。

後一話だけお義兄様視点をあげてエリーゼ視点に戻す予定です。

話しはまだまだ続きます。

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

次の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://book1.adouzi.eu.org/n7240kb/


この話の

次の作品はこちら

『婚約破棄されたので下剋上することにしました』https://book1.adouzi.eu.org/n0747ju/


この話が電子書籍化されました

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
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3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

この話のスピンオフはこちら


『【なろう500万字達成記念】知らない男から婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの学園を止めさせると叫びだしたんだけど』
https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/



私の最新作はこちら

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2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
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表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://book1.adouzi.eu.org/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。

私の

2番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://book1.adouzi.eu.org/n8311hq/

私の

3番人気の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://book1.adouzi.eu.org/n8911gf/

この話の

次の作品はこちら

『王太子に婚約破棄されて両親を殺した野蛮王に売られそうになった時、白馬の騎士様が助けてくれました』https://book1.adouzi.eu.org/n6878ix/


前の前の作品『傭兵バスターズ』元剣聖と悪役令嬢率いる傭兵団の冒険活劇https://book1.adouzi.eu.org/n3697jc/


この話の

前の作品はこちら

『天使な息子にこの命捧げます』https://book1.adouzi.eu.org/n9455ip/

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