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094 護衛準備


次の日になった。今日は準備と明日のために休みとなったので暇である。

とりあえず明日から何日か不在になるので、孤児院のためにお肉を調達してきても良いかもしれない。



「そうと決まれば行ってみますか。」



俺はまずは草原に向けて出発することにした。

草原に到着すると、さっそく反応を見つけた。



「ひー、ふのみーと3匹か。思った以上に居たな。ならサクッと狩りますか。」



・・・・



「結構な数が狩れたな。」



2時間程の短い時間だったにも係わらず17匹も狩れてしまった。

もしかしたら食べられてない薬草が沢山生えたことで、他の場所から移動してきたのかもしれない。

その代わりか、HP回復薬草は2本しか見つけることが出来なかった。



「それにしてもずいぶんとホーンラビットの毛皮と角が貯まって来たな。

 やっぱり売ってポーションをもう少し買っておいた方が良いかもしれないな。」



他にも肉以外の野菜とか、調味料が有っても良いかもしれない。



「よし! やっぱり売るか!」



そうと決まればさっさと行きますか。

と言う訳で、俺は納品カウンターまでやってきた。



「これをお願いします。」



俺はホーンラビットの角と毛皮を30匹分提出した。さすがに全部はやり過ぎだと思ったからだ。



「ず、随分と狩って来たみたいね。でもお肉は無いみたいから、依頼にならないけど良いのかな?」


「はい。お肉は孤児院で食べるので大丈夫です。」


「そ、そうなのね。えっと、状態は……どれも完璧ね。うん、問題無いわ。」



ティアナさんがサラサラとメモをした後、判子を押した紙を渡してくれた。



「はい、お金は受付カウンターで貰ってね。ご苦労さま。」


「ありがとうございます。」



俺は納品カウンターを離れると、受け取ったメモを確認してみた。


【ホーンラビット毛皮×30 品質:A 解体:〇

 ホーンラビット角×30  品質:A 解体:〇】


なるほど、数が多いとさすがに全部は書かないか。

よし、さっさと換金しに行くとしますか。



・・・・



俺が去った後の受付カウンター。



「何よコレ、全部寸分狂わず完璧に解体されてるじゃない。あ~あ、自信無くなりそう……」



そっと溜息を付くのだった。



・・・・



受付カウンターは混雑していたので、空いている列に並ぶことにした。

しばらくして、ようやく俺の順番になった。おっ、あの人はいつぞやの優しいお姉さんだ。



「次の方どうぞ。」


「これ、お願いします。」


「はい。えっと、これだと依頼の対象外だから、単なる支払いになっちゃうけど、問題は無いかしら?」


「大丈夫です。」


「では、解体済みなので、大銅貨6枚になります。確認してください。」



俺はお金を受け取り、問題無いことを確認した。



「はい。問題有りません。」


「本日は冒険者ギルドのご利用ありがとうございました。私、イリスが対応させて頂きました。

 またのご利用をお待ちしております。」



俺はホクホク顔で受付カウンターを後にした。後はポーションを買いに行きますか。

販売カウンターには昨日と同じ男性が居たので声をかけることにした。


「すいません。初級HPポーションが2つと、中級HPポーションを3つ購入したいのですが。」


「えっと、中級になるとちょっと値段が高くなるけど、大丈夫かい?」


「はい、大丈夫です。」


「それならば、全部で大銅貨4枚と銅貨8枚になります。」



俺は先ほど受け取ったばかりの大銅貨5枚を、カウンターへと置いた。



「お釣りの銅貨5枚になります。またのご利用をお待ちしております。」



俺はポーションとお釣りを受け取ると、その場を離れた。



「次は野菜と香辛料だ。」



俺は街中へと繰り出すことにした。

色んな物を売っている露店へと行ってみると、野菜と塩については直ぐに見つけることが出来た。

丸ネーギとかニンジーンとか日本で見た目も名前も似た様な野菜ばっかりだったので分かりやすかったのは助かった。

とりあえず目ぼしい野菜を10個ずつ買っておいた。


塩は輸送の関係か、少々高かったが必要な物なのでこれも購入。全部で大銅貨1枚も使ってしまったが必要経費だ。問題無い。

贅沢を言えば胡椒も欲しかったが、残ったお金が銅貨2枚だったので、見つけたとしてもきっと買えないだろう。


屋台をブラブラとしていたら、前からやたらとゴテゴテの装飾品を多く着けた、正に成金っぽい感じの男性がお供を2人連れて歩いてくるのが見えた。

何となく関わると面倒くさそうな相手っぽいので、俺は道の端へと移動し、やり過ごすことにした。


その男が通り過ぎる時に、ふとその男が何処かで見たような感じがした。こんな成金っぽい男性なんて知らないハズだが、どうも記憶に引っかかった。誰だっけかな?

そんなことを考えながら見ていると、男性が俺と目が合った。



「居たあぁぁ~~~!!」



俺を指差して大きな声を出したのだった。


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