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272 休み?


朝になって目が覚めた。何となくだが、昨日の疲れが残っている感じがする。

別に毎日ダンジョンに行かなくちゃ生活出来ない訳じゃないし、そもそもソロだから休んだとしても他の人にも迷惑は掛からない。



「そうだな、今日は休むとしよう。」



そうと決まれば、俺は二度寝を決め込むことにした。おやすみなさい……




・・・・




「……ん。」



再び目が覚めた。体もスッキリしているし、疲れは十分に取れたみたいだ。



「今、何時だろう?」



お腹の好き具合からすると、それほど時間は経ってない気がするのだが、外の明かりが見えないから今一つ時間の感覚が分からない。

とりあえず着替えて食堂へ向かうことにした。


ザワザワザワ……


食堂は結構混んでいたが、昨日の様な騒ぎが起きていないことに安心した。きっとオーク肉の入手がまだなのだろう。

だけど、何となく冒険帰りの打ち上げっぽい雰囲気が……ってことは今は夕刻なのか?



「あ、オーナー。今朝は、朝食を食べに来なかったので心配してたんですよ~」


「いや、今日はちょっと疲れたから休もうかと思ってさ。さっきまで寝てたんだ。」


「なるほど~ 確かにオーナーはいつも働き過ぎな気がしていたので、気にしてたんですよ~」


「俺って、そんなに働きすぎか?」


「はい、そうですね~ 宿の改築はもちろんのこと、ダンジョンに行って狩りもしているんですよね? 働きすぎだと思いますよ~」


「そ、そうか。気を付けるよ。

 でも、そういうレジーナさんも、休みは取ってるの?」


「もちろんです。ヘレンさんが来てくれたので、交代で休む様にしてますよ~」


「そりゃあ良かった。もしかして今日はヘレンさんって休みなのかな?」


「そうですよ。明日は私がお休み貰うんですよ~」


「そっか、休みを楽しんできてね。」


「了解です~」


「じゃあ、今日は動かなかったからそれほどお腹も空いて無いし、Dランチをお願いしようかな。」


「Dランチ入りました~」



注文をお願いしたので、適当な席に座って料理を待つことにする。



「お待ちどうさま~、Dランチです~」


「ありがとう。」


「ごゆっくりどうぞ~」



俺はDランチのお金を払うと、レジーナさんは席を離れて行った。

さて、今日のDランチはパンケーキか。何となくパンケーキだと、個人的におやつみたいな感覚になってしまうのだが、まあいいか。

さっそく頂くことにしよう。


もぐもぐもぐ……


食事として出されているから甘さは控えめだ。美味しいが、やっぱりおやつっぽいのは拭えないな。

でも、周りの女性冒険者達が美味しそうに食べているのを見ると、これはこれで良いのかもしれない。



「ごっそーさん。」



食事を終えた俺は、食堂を後にする。



「さて、どうすっかな。」



時間的にも何かをするには遅すぎるしな。



「宿の様子でも見てくるかな。」



ここ最近、完全に従業員まかせっきりにしているからな。どんな感じか見に行ってみよう。

通路を進み、風呂場の前まで来て気が付いた。



「相変わらず男子風呂はガラガラだな。利用者も1組だけか……」



前はタダだったから利用者がかなり居たけれど、今は有料だし、シャワーも有るからな。金を出してまで入る人は少ないか。

それに比べて女子風呂は全ての予約が埋まっている。これが男女の差か……



「いっそのこと、こっちも女子風呂にしちゃうか?」



ただ1組でも利用者が居るのに無くすのも可哀そうだよな。もし俺が客だった場合は、風呂は絶対利用すると思うし。

そう考えると利益は無くとも、無くすのは止めておくのが正解だろう。

いっそのこと片方は女性でも利用できるように……いや、これは色々と問題が出そうだな。止めておこう。


2階への階段付近まで来ると、前の方で行列が出来ているのが見えた。

あれはシャワー待ちの列か? 一応10箇所のシャワー室を作ったのだが、足りなかったか?

並んでいる冒険者に聞いてみることにした。



「あの!」


「ん? なんだ坊主もシャワーを利用しに来たのか。だったら後ろに並びな。」


「いえ、ちょっと聞きたいのですが、何でこんなに並んでいるんですか?

 一度に泊まれる人数って決まっているから時間をずらせば並ばなくても済みますよね?」


「そりゃあ、体を洗うだけならそうだろうがな。だけど1回の利用時間が決められている関係上、洗濯までするのなら何回か並ぶ必要があるんだよ。」


「そういうことか。」


「何だ知らなかったのか?」


「はい。教えて頂きありがとうございます。」


「何、良いってことよ。」



とりあえず状況が理解できたので、俺はその場を後にすることにした。



「洗濯場か……盲点だったな。」



いっそのこと洗濯代行でもやってみるか? いや、そうすると誰が洗濯をやるのかって話になるか。

新たに洗濯場を作るのも良いが、一度フィーネに相談してからにしてからが良いだろう。

俺はフィーネの所へ向かうことにした。


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