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259 面接結果


その後も1人ずつ面談を行っておき、ようやく全ての面接が終了した。



「ふぅ~、疲れたぜ。」


「お疲れ様。」


「そっちもね。ところで目ぼしい人材は居たか?」


「とりあえずこの5人なら雇っても良いかなと思ったかな。」


「どれどれ。」



フィーネが書いたメモを見せてもらうと、5人の名前が書かれていた。

最初に面接した料理人のザイルさん。美人だけどハキハキとした感じの姉御風のヘレンさん。

ジョン君と同年代で似たような性格のザック君とレックス君。素朴な感じで、そばかすが印象的だが、頑張り屋さんな女の子のアンジェさんの5人だ。

俺的にちょっと気になっていた人も居たのだが、その人の名前は記載されていなかった。残念。



「良いんじゃないか?」


「そうか。君もそう思ってくれているのなら大丈夫そうだ。

 参考に聞きたいのだが、君的に他に良い人は居たかい?」


「そうだなぁ、個人的に気になったと言えば、ミミさんかな。」


「ミミさんと言うと、あのウサギの獣人の子だね。理由を聞いても良いかな?」



単なる趣味です。言わないけどね。



「いや、ミーナと一緒に受付嬢にしたら良いかなと思っただけだよ。同じ獣人だと気が合いそうだしね。」


「ふ~ん。」



フィーネがジト目で俺を見ていた。ご馳走様です。



「まあ良いか。では、この子も雇うとしよう。」


「良いのか?」


「問題無い。もともとこの子も採用候補の1人だったからね。5人を雇おうと考えていたら落としただけで、雇う事自体は問題は無かったよ。」


「そっか。」


「それじゃ合格者を呼ぼうか。」



フィーネが扉の向こうへ行き、合格者の発表を行う。

何人か問題がある人が居たが、さすがに大人数の前で騒ぐほどの度胸は無いらしく、スゴスゴと大人しく帰ったのは少し意外だった。


合格者が部屋の中に入って来て並んだところでフィーネが例の質問をすることとなった。



「合格を言う前に、採用に当たって幾つか質問させてもらいたい。それによって働きたく無いという人が居たのなら遠慮なく退室して頂いて構わない。」



全員が頷いたので話の続きをするみたいだ。



「まず、オーナは此処にいるシュウで、私は代理者のフィーネだ。こんな子供やホビット族が経営するってことで嫌がる人は居るかな?」



特に問題ないみたいだ。



「知っているとは思うが、運営する宿はダンジョンの中にある。危険は今のところ発生していないが、ダンジョンと言うことで何かが起こる可能性もある。後は、ダンジョン関係で色々と秘密を守ってもらう必要も有る。それらについても大丈夫か?」



「「「「「「大丈夫です(ぴょん)。」」」」」」



全員が頷いているので大丈夫そうだ。



「なら全員採用とさせてもらう。合格おめでとう。」


「「「「「「ありがとうございます(ぴょん)。」」」」」」



合格を言い渡されたことで全員がほっとしてた。



「それでは明日から働いてもらいたい。仕事の割り振りの説明を行った後に、自己紹介はその時に行ってもらおうと思っている。

 集合場所は、9の時間に西門を出た場所にしたいのだが、大丈夫だろうか。」


「ちょっと質問が有るんだが、構わないかい?」


「ヘレンさんでしたね。どうぞ。」


「先ほどダンジョンの中と言ったが、集合場所は中央のダンジョン入り口では無くて、西門で良いのかい?」


「その通りだ。理由は明日説明するが、これも秘密の1つとなる。」


「分かった。ただ、あたいは酔っ払いの相手は出来ても、魔物相手の戦いってのは全く出来ないから、ダンジョン内を移動する際は、守って貰えると助かるんだけどね。」


「あ、えと、わ、わた、私も戦いは、む、無理です。」



ザイルさんも冷や汗を流しながら言ってきた。確かにこの人も戦闘には向かなそうだよな。



「その辺については問題無いから安心して欲しい。」


「分かったよ。」


「では、明日よろしくお願いするよ。」


「「「「「「はい(ぴょん)。」」」」」」



こうして第2回採用試験は無事終了したのだった。


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