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254 防犯は


ジョン君と別れ、風呂から戻ってきた俺は、先ほどの件について考えることにした。

とりあえず、すぐに思いつく対策はこんな感じかな。


1.警備員を巡回させる。

2.防御魔法を展開させる。

3.瞬間移動をさせる。


すぐに解決できる無難なのは1番だな。単純に金で解決できるしな。

2番は俺の魔力盾を展開出来る魔道具でも作って発動させれば良いだろう。展開している間に人を呼べば誰か助けに来てくれるまでの時間が稼げるだろうしな。

3番は他の人に知られたら不味いか? いや、ダンジョンの機能と言えば誤魔化せるのか?



「とりあえずフィーネに相談してみるか。」



ただ、2番と3番は出来ることを確認出来なきゃ相談する以前の問題か。

とりあえず物は試しで作ってみることにした。



まずは使い切りにするか、使用回数にするかだが……どうやるんだ?

何となく感覚で付与魔法を使えば魔力盾を作ることは出来るみたいだが、ただし、発動後は常時展開しっぱなしになりそうだ。

必要な時に発動させ、使用時間等を設定するにはどうすれば良いんだろうか。


例えば魔力盾を展開する場合だが、あまり意識していなかったが、おそらくこんな感じになるのだろう。


1.魔力を1準備する。

2.準備しておいた魔力を使って魔力盾を展開。

3.魔力盾を維持。

4.維持時間が10分未満で有れば「3.」へと戻る。

5.維持時間が10分以上になったら魔力盾を解除。


まぁ、こんな感じだろう。時間については後々考えるとして、後はこれでどうやって命令させるかだ……ん?


-----------------------------------------

名前 :シュウ

年齢 :7

種族 :神族

状態 :普通


LV :10

HP :109/109

MP :203/203


STR:25

VIT:21

AGI:30

INT:35

DEX:23

LUK:99999


スキル:

創造魔法、全属性魔法、召喚魔法、転移魔法、魔力制御、アイテムボックス(改)、完全無効、状況認知(改2)、思考制御、言語理解、偽装、オート狙撃(改2)、錬金術、剣術、以心伝心、AIナビ(大佐)、オートマッピング、伐採、木工、付与魔法、プログラミング(BASIC)


称号 :異世界転生者、狙撃手、クッキングマシーン、二級建築士

-----------------------------------------


宿を1件作ったからか、新しい称号が増えていたよ(汗)

後は、予想通りと言うか案の定と言うか、何か変なのを覚えたよ……何でBASIC? C言語じゃダメなの? せめてJAVAかSwift辺りが使えればよかったんだけどな……

と言うか、BASICなんて昔過ぎて忘れたよ!! とりあえず記憶を頼りに何とかプログラムを作ってみることにした。




・・・・




「こんなもんかな。」



ソースについては専門家の人が見たら笑われそうなので非公開とさせてもらう。

とりあえずif文とgoto文を使いまくりの分かりにくいプログラミングとだけ言っておく。


魔法の発動条件は、魔法を付加した物を壊した時にした。

魔力盾の場合は左の手のひらを広げて壊した際、その人を中心に半径1mの球体の魔力盾を展開する様にした。

発動の際、1m内に有る物や人は全て弾き飛ばす感じにした。ただし、装備している物は別とする。

魔法を解除したい場合は、左手を閉じれば魔法は解除される様にした。


ちなみに、手のひらを広げないで発動させた場合は、一瞬だけの発動とすることにした。

万が一、損傷した際に発動してしまうが、組みつかれた際に、手を広げている余裕等無いだろうから、緊急時の措置として使えると思ったから採用した。


後は何を材料に発動体にするかだが、何が良いだろうか。

思いつくのはガラス玉だ。床に叩きつけて割ることで発動させる感じなのだが、組みつかれた時に叩きつけられるかと言うと微妙か。

かと言って簡単に壊れる物だと何かの拍子に壊れるかもしれないと考えると、壊れやすい物も却下だな。


壊れにくくて使いやすい……アレだな。小学生が持っている防犯ブザーみたいなのが良いかな。

引っ張ることでスイッチが入り、ブザーが鳴る仕組みのアレだ。あれを参考にしてみよう。




・・・・




「と言う訳で、完成したのがこちらになります。」


「これは、ペンダントでしょうか?」


「見た目はそうかもしれませんが、実は驚きの機能が搭載されているんですよ。」


「まぁ! それはいったいどういった物で?」


「このペンダントに付いている宝石、まぁガラス玉なのですが、こいつを引っ張ると……宝石内に有るロックが外れて、魔力盾が展開される仕組みなんですよ!」


「それは凄いですね! 魔力盾はこのままずっと展開されるのですか?」


「さすがにそれだと今後の生活が困っちゃいますよ。HAHAHA。」


「ならどうすれば解除されるのでしょうか。」


「この宝石をこうやって戻すと、ほら、解除された。」


「本当! もしかしてまた引っ張ると魔力盾が展開されるとか!?」


「その通り! 何と10回まで展開出来るのさ。それに、10回使ったとしても、魔力を補充すればまた繰り返し使えるのもお得な品なのさ。」


「Oh! 素晴らしいです! 私も是非欲しいです!」


「それで、お値段なのですが……」


「これだけの品ですし、お高いのでしょう?」


「何と、金貨1枚でのご提供なのですが、今回は特別にこちらのまな板と包丁のセットを付けて、な、な、な、何と、特別価格、大銀貨1枚での提供です!」


「安い! 買います!」


「購入後希望の方は、こちらの番号までお問合せ下さい。24時間スタッフが対応させていただきます。」


「すぐに電話しなくっちゃ!」


「大変誠に申し訳ありませんが、在庫が6個しか有りません。購入する人はお早めに。」



……とまぁ、某TV通販番組みたいになってしまったが、こういったのはノリだよノリ。

当初の仕様と変わってしまったが、作ってる最中にあーだこーだとしていたらこんな風になってしまったのだ。

とりあえず、フィーネを含めた従業員分は用意出来たし、まあいいか。


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