表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

159/402

159 今日の予定


次の日になり目が覚めた。



「や、やぁ、おはよう。」


「よ、よぉ。」


「レリウスもサムもおはよう。」



どうやら2人とも同じタイミングで起きたみたいだ。



「昨日は大変だったし、今日は何事も無いと良いね。」


「そ、そうだな。」


「シュ、シュウ君も身分差で大変だろうけど頑張ってね。」


「何の話?」


「な、何の話って、なぁ?」


「そ、そうだね。」



2人の様子からピンときた。



「もしかしてアリス様の話か?」


「ま、まぁ。」


「だって、なぁ?」


「勘違いしているみたいだから言っておくが、俺とアリス様の間に何も無いからね?

 昨日のは、魔力感知と魔力操作を教えただけだからね?」


「えっ? そうなのかい?」


「ちっ、なんでー そう言うことだったのかよ。」


「だいたい何を勘違いしたのか知らないけど、俺はまだ7歳だからね?」


「……そう言えばそうだったな。」


「僕もシュウ君がしっかりしているから忘れていたよ。」



どうやら納得してくれたみたいだ。



「と言うことは、俺にもチャンスが有るってことか?」


「そうかもしれないね。」


「いやいや、さっき自分で身分差がって言ってたばかりじゃん!」



それを人はブーメランと言うんだぞ。



「夢を見るくらい良いだろ!」


「うんうん。」


「……まぁ、頑張ってね。」



確かに夢を見るのは自由だな。

ただ、本当に貴族のご令嬢に手を出したら、物理的に首が飛びそうだから気を付けような。

あれ? 2人にはナナさんとルルさんがいるんじゃなかったっけ? 今度会うことがあったらチクってやろう。



「俺はアリス様を起こしてくるね。」


「じゃあ僕たちは先に食堂に行ってるよ。」


「早く来いよな。」


「わかった。」



俺は部屋を出るとアリスのいる部屋までやってきた。


コンコン



「アリス様、おはようございます。」



扉の前から呼びかけてみたが返事は無かった。



「まだ寝てるのかな? アリス様、入りますよ~」



一応レディの部屋だ。断ってから入ることにした。

鍵? 昨日部屋を出るときに鍵を閉めるのに使ってそのまま持ってますけど何か?

と言うわけで鍵を開けて部屋の中に入った。



「アリス様、朝ですよ~」


「ん……」



アリスは、のそっと起き上がると、布団の上でぼーっとしていた。

次第に頭が働きだしたのか、俺に気が付くと顔を真っ赤にした。



「あんな姿を見られたからには、もうお嫁に行けません。

 これはシュウ様に責任を取ってもらわないと……」


「やるまえにキッチリ説明したよね? 取らね~よ。」


「ぶぅ!」


「怒ってもダメです。」


「……ケチ。」


「ケチで結構。ほら朝飯食いに行くぞ。

 廊下で待ってるから、着替えたら出て来いよな。」


「は~い。」



俺は廊下に出てアリスが出てくるのを待つ。



「お待たせしました。」


「おう、じゃあ行くか。」



食堂へ行くとレリウス達が待っていた。



「アリス様、おはようございます。」


「お、おはようございます。」


「レリウス様、サム様、おはようございます。」



お互い挨拶を済ませてテーブルに着く。

それと同時に給仕のおばちゃんが食事を持ってきてくれた。



「はいよ、朝食4人分ね。」



おばちゃんがそう言うとテーブルに朝食を並べていった。

今日の朝食はパンとベーコンと卵、サラダにミルクだ。



「旨そうだな。さっさと食おうぜ。」


「そうだね。」


「いただきます。」



さっそく食べようとパンに手を付けると、アリスが何かブツブツ言っているのが聞こえた。



「女神アレクシア様、日々の糧を与えてくれてありがとうございます。」



どうやら食事の前の女神さまへのお祈りらしい。さすがはお貴族様だな。

そーいや昨晩の夕食の時にも言ってたかもしれないな。食うのに夢中で気が付かなかったぜ。



「さて、食事も済んだことだし、今日の予定を話すよ。」



レリウスが仕切り出したので、全員がレリウスへと注目した。



「次の目的地の村までは2日ほどかかる距離になるから、今日の夜は野営になる。十分に準備をしてから出発しようと思う。何か必要な物はあるかい?」


「無いな。」


「う~ん。こっちも特に無いかな。」


「アリス様はどうですか?」


「大丈夫です。」


「よし、じゃあ部屋に戻って準備ができ次第出発することにしよう。」


「「おう。」」


「はい。」



俺たちは部屋へと戻ると、出発の準備をするのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
キター!待望のミルク! これでバターも、チーズも、生クリームも・・・。 メニューの幅が広がりますな。(´▽`)ノ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ