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コンプレックスガール  作者: ぴよ ピヨ子
第七章:高校一年生
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第140話:頼りになる幼馴染

 とある週末の土曜日、私は陽介の部屋にいた。そこで二人して対戦型のゲームをし、私はボロボロに負かされていた。


「別のゲームにするか?」

「・・・・・」

「対戦型のじゃなくて、共闘するヤツとか」

「・・・・・」


 昔っからこうだった。私はゲームでも運動でも勉強でも、陽介に勝てたことがない。


「ちょっと休憩にしよう」

「お、おう・・・」

「休憩したら、もう一戦ね?」

「・・・・・」


 勝てないと分かっている戦いに、私は再度挑む。だって、負けっ放しじゃ悔しいじゃん?!


「何で、何でなんだ・・・」

「いや、夏姫は反射神経が壊滅的に死んでるから」

「・・・・・」

「・・・・・」


 そんなことないよ?ないよね?


「それはそうと、夏姫は峰島中学時代のクラスメイト覚えてるか?女子じゃなくて男子の」

「え?まあ、たぶん?」


 時々駅で内田君とか深山君とか見かけるし、でも何で?


「知美から聞いたんだけど、女子たちには結構バレてんだろ?」

「え?あぁ、まぁ・・・」

「女子だけじゃなくて、男子だって夏姫の顔を間近で見れば気付く可能性があるだろ?」

「それは・・・」


 まあ、その通りなんだけどさ・・・。


「Aクラスに、深山がいる。俺と同じBクラスに、内田と武井がいる」

「・・・・・」

「夏姫はFクラスだから校内で絡むこともないだろうし、行き帰りだけ気を付けていれば大丈夫だとは思うけど」


 陽介の話によると、今のところ私の身バレに繋がりそうな男子はこの三人。峰島中学出身の男子は他にもいるんだけど、その子たちとはクラスも違ったし、部活も被っていなかったからきっと大丈夫だろうとのこと。


「深山と内田は、サッカー部にいるんだよ」

「お、おう・・・」

「で、武井は帰宅部」

「そ、そうなんだ・・・」


 深山君と内田君は中学時代もサッカー部だったし、なるほどねぇ~?


「そんな感じで部活は同じだし、深山は隣のクラスで内田は同じクラスだから、この二人に関してはそこそこ様子を探れるんだよなぁ~。だから身バレしそうになったら俺がフォローできると思うし、そうならないように俺の方でも色々と気を付けておくから」

「陽介・・・」

「だけど、武井とは距離を置いてるからそこだけが不安なんだよなぁ~。放課後になったらサッサと帰ってるみたいだし。まあ、駅とかで変な接触さえしなけりゃ大丈夫だとは思うんだけどさ」

「・・・・・」


 先ほどは先輩に誘われてとか言っていたのだけれど、もしかして私のためにサッカー部(仮)に?


「それも、あるっちゃある」

「・・・・・」

「でも、誘われたからってのが九割だな。帰っても碌な運動ができないし、体を動かすには広いスペースが必要だからな」

「・・・・・」


 ともちゃんにしても陽介にしても、本当に私の幼馴染たちは・・・。


「陽介、ありがとね?」

「ん?」

「その、色々と・・・」

「ああ、気にするな」


 そうして、楽しい時間は過ぎていく。その後も私は陽介にボコボコに負けて、その日は結局一度も勝てなくて・・・。


「次こそは勝つから」


 だから・・・。


「また、一緒に遊ぼうね?」


 帰り際に私はそれだけ言って、我が家へと駆け出すのだった。

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