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つなガール!  作者: 松竹梅竹松
第3章 春待つ夏
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第3章 第0話 真理

〇?


 部活動なんて無意味だ。


 だなんて言ってしまうと語弊を生んでしまうのでもっと詳しく言っておこう。


 部活動に必死に取り組むことに意味がない。


 だって一番になれるのはたった一校だけなんだから。


 なにを当たり前のことをと思うだろうが、それがこの国の部活文化の事実である。


 日本中の同じスポーツをプレーする同じ高校生たちが同じ舞台を目指して三年間を捧げる。


 そしてその内の半分が一回戦で消えていく。


 どれだけ努力しても、どれだけ他を捨てても、どれだけ辛くても、負けたら終わり。将来役に立つことはないし、履歴書に書いたらたった一行で終わってしまう。


 そんなものに貴重な青春を捧げることほど無駄なことはない。


 もちろん全国に行けたらうれしいし、プロになったりすることもあるのだろう。でもそんな人は一握り。プロになれるのは何十万分の一桁か二桁しかいない。大多数は大成することはないし、大成することはないと知っている。


 じゃあなんでみんな同じ全国優勝の夢を追うのだろう。


 なんで決して一番になんてなれないのに努力できるんだろう。


 なんで部活に取り組む今が正解かのようにまっすぐ生きられるのだろう。


 答えは単純。みんな馬鹿だからだ。


 部活動に熱中することが正しいという価値観にはまっているからだ。


 そんな暇があったら遊んだりバイトしたり勉強した方が絶対にいいのに。


 染まってやるもんか。


 絶対に努力なんてしない。部活も遊びもバイトも勉強も、全部いいとこだってかっさらって楽しい高校生活を送ってやる。


 だから今日も足は体育館の方へ向かうことはなかった。

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