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嘘つきはヒーローの終わり


 大きい家にお呼ばれし、家に入ると土下座をしているヒムに出会う。一発殴りたくなる気持ちを抑えて深呼吸して答えた。


「おかえり、ヒム」


「ただいま、そして家出してしまい申し訳ありませんでした。多大な迷惑をかけてごめんなさい」


「怒るのはリビングで」


「おーほほ。この愚妹!! お説教ですわああああああ」


 ドラ義姉さんがヒムの首根っこを掴みリビングへ向かう。渋々、俺たちもリビングへ行くが正座されているヒムを徹底的なキツイ言葉で説教するドラ義姉を見ていると怒りが収まっていき。号泣し謝るヒムを庇うようになった頃にはもう怒りはなくなっていた。


 解放された彼女と一緒に外の空気を吸う。


「本当に何度も迷惑かけてごめんなさい。私はあなたにヒーローになってほしかったんです。怪人でありながら、惚れ込んだんです」


「わかってる。君が俺にずっと悩みを打ち明けなかった理由も、残念だけど君の思うヒーローはもう居ない。君だけのヒーローにしかなれない。例え、バレた瞬間が破滅としても」


「……わかってる。私は失敗した」


「そうだな。でも、次ももう一度失敗していこう」


 夜道を歩き、彼女の傷ついた手を掴む。もう、二度と忘れないように。








「藪のお父さん」


「ふふ、来たかい。今日は通院かい?」


「症状が改善して薬で何とか抑えれるようになりました。ありがとうございます。あとこれをお返しします」


 病院のベンチで院長に手渡しする。院長は笑顔でその写真を受け取った。空間にはしっかりとオブリビオンが立っている。


「中々、いい写真だろう。娘たちの」


「はい」


 スマホに取ってある家族写真を俺は見る。オブリビオンは末っ子らしく頭を撫でられて甘やかされている写真だ。


「院長は何処までわかってたんですか? 俺が思い出すと」


「オブリビオンのヒーロー何だから当たり前だろう。ただ、娘をやるには十分な理由だ。申し訳ないが勉強頑張って病院ついでもらう。養子だ」


「……はい?」


「娘と添い遂げるつもりだろう。君達が忘れないために全力で動いた結果。私と4人の娘と言う家族へと変化した。そして、君もそういう運命へと変えられた。消えた未来は通れない」


「院長、オブリビオンは実は……そういうことですか?」


「君は墓まで持っていくだろうな。君の上司はオブリビオンを使い怪人を忘却しようと考えている。そういう事だ。どうやってもヒーローらしい生き方になる。ワシの右腕として頑張ってくれ」


「御父さん……」


「そう言われるのは嫌だなぁ」


「娘さんを下さい」


「……はぁ、嘘をつけるかいヒーロー。怪人として」


「もちろんです。ヒーローなので」


 怪人側に立つヒーロー。嘘をつきを続ける事になる。だが、彼女の隣に居るためには必要の事だ。だが……


「無事に治療終わったんだね」


「ヒム、迎えに来たのか? 学校は?」


「サボり」


「怒られろ」


「忘れてるよ、私のこと」


「なら、突き出す」


「ええ、許してよ」


 彼女はもう失いたくない。だからこそ。


「何か変わったね……なんか……」


「ヒムを知ったからな、もう知らない俺は居ない」


ピピピピ


「ヒーロー呼び出しだね」


「はぁ、病院の報告書早すぎ。もしもし、剣です。怪人を始末ですか?」


 恋のための嘘つきの日常が始まる。




 





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