停戦合意 休戦協定
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中新田城
停戦から三日がすぎ、一関砦、築館宿には九戸の侵攻軍が入り一関攻略部隊は中新田に入っていた。
「まあ、言いたいことは分かった、だが領民の交換は出来ないから領地の地割りの変更かな、だが本当に良いのか?残って大浦で出世した方が良いんじゃ無いのか。」
小笠原信浄 「構いません、散り散りになった一族を集めるよい機会です、南部丸に乗せて貰えれば移動も楽ですし。」
「じゃあ、晴政様の直臣になってから家に来る感じで調整するぞ、兵の方は大浦と地割りで交渉してからだな、まさか二千戸とか小さな領地並の移住希望者とはな。」
まあ、約束は約束だ浅虫付近は守りやすい地形なんだが二千戸だと野辺地位まで後退かな。
通盛 「信浄殿も決心しましたか。」
「ああ、家に来るって、そうそう戸沢領からの移住希望はあらかじめ話を通しているから問題ない。それでだ通盛殿には遠野に新田家が転封になるから新井田城に入って貰おうと思っている。」
「殿はもういいでしょう、通盛と呼び捨てでお願いします、殿。」
「まだ早いって、古川城で休戦協定を結んで、不来方で評定してからだな。」
「分かりました、さてこれだけの大領となると人手が足りませんな、どうなさるのですか?」
「本家筋の三男とか、新しく南部に加入した陸中、陸前の所の三男とか、いろいろと書状がね選ぶのも大変だよ。」
「三男ばかりですな、まあ次男は冷飯食いですからな。」
「後見人もとれるし、実家も遠野になるから好きに開発ができるな、ハッハッハ。」
「あれでまだ好き勝手やってなかったんですか。」
「うむ、さすがにヤバゲな施設とかこの時代で有り得ないものはつくってないぞ。」
「よくわかりませんが、聞かなかった事にします。」
「発電所とかあれば………」
「アーアー聞こえません。」
「冗談はさておき、人手不足はなんとかせんとな推薦で三男とか使えるまで何年かかるんだよ。」
爺 「若、大崎様の準備が整ったそうです。」
「そうか、では八戸騎馬隊大崎様の護衛に古川城へ出発する中新田城は任せた。」
「任されました、では。」
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結局の所築館宿攻略から五日間で、大崎領の高清水まで侵攻したわけだ、大崎義直さえ古川城にいてくれたらな。まあ短期間で城の攻略が進んだのは戦力の吊り出しが上手くいったからなんだが、適当に人数を宣伝しただけで特に特別な工夫した訳ではないんだがね、情報戦とかもしかして経験がないのかな?
あと大崎様は人が良すぎ、少しは疑いましょうね悪い奴はいろんな手を使うんだからね。
伊達や最上は独自の忍びを持っているはずなんだが?斎藤衆の方が優秀なのかな?まあ敵を侮るような油断はしないが敵の諜報活動について調べてみる価値はあるな。
「若、また顔が悪い人になってますよ。」
「おお、いかんいかん。つい次の計略を考えていたらな。」
「またなにか思いついたのですか?」
「いや、伊達や最上の忍について調べて置こうと思ってな、斎藤衆程活躍してないから、如何したのかと思ってな。」
「黒脛着と羽黒ですか?羽黒は最上家に仕えている訳ではないので今回関わっているか分かりませんが、黒脛着はどうでしょう本腰は入れてないのでは?」
「伊達領に直接侵攻したわけではないからな、ふむふむ今回はやはりまぐれ当たりかな……次回からは諜報戦も視野に入れるべきか。」
「調べますか?」
「うん、伊達、最上、相馬、二本松、蘆名はあらゆる情報を集めて置きたい、晴政様と予算交渉してからだが準備はして置いてくれ。」
「分かりました、もし良ければ羽黒にも声を掛けますか?」
「ん?羽黒流って南部の仕事をしてくれるのか?」
「彼らは基本山伏ですからな、それほど拘りますまい。」
「そうか知らなかった、山伏なら麦粉とか乾物で交渉できるかな?」
「喜んで仕事をしてくれると思いますよ。」
「分かった爺に任せる、危険な事はしなくていい、大崎、葛西の情報を集めた時と内容は一緒でよろしく。」
「はっ!あとで使者を遣わします。」
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途中で北上川から戻ってきた黒川晴氏や鬼庭良直が合流してきたんだが、どうみても俺が囲まれてるな、まあ良い豪華な護衛だと思えばね。
ん、葛西がいないな?如何したんだろ。
「黒川殿、黒川殿。」
「ん、如何した八戸殿。」
「葛西家の者が来てないが、話合いに参加しないのか?」
「ああ、当主がまた熱をだしたとかで佐沼に戻るそうだ軟弱なやつめ。」
「そうでしたか、葛西家と我々の仲、後でお見舞いに(掻き回しに)行くとしましょう。」
病弱の噂は本当か、いやー楽しみだね、無責任に掻き回してやろ。
爺…… 若がまたあの顔に、きっと良からぬ事を考えておいでだな。
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古川城
奥州探題大崎氏の主城、いくつもの街道の交差点に作られた、いやこの城を通るように街道を作ったと言うべき奥羽の中心の城ですな、居住環境は整えられてるがあくまで平時の都の城なんだよね。戦時は隣の岩出山要害に籠もるようになってるんだが、何故か彼所を伊達家が借りてるとか?後年城主の大崎重臣の氏家直継が反乱を起こすのも、仕方ないといえば仕方ないのかな。
しかし古川か、うらやましい…古川にこれだけの都があれば税金だけで食べていけるだろ大崎は。
まあ攻撃対象から外して正解だな人が集まって居るところは大変利用価値があるからね。商売商売!!
更に十日後
古川城 大広間
大崎義直 「では、休戦の協定を結びたいと思う、既に各家には書状を回し細かい点まで合意済みだと思うが、異論はないだろうか。」
高清水城の返還と周辺のいくつかの城の返還、まああそこは死守する意味が無いからね休戦中に築館宿近くに砦を作って要塞化してしまおう。
あと捕虜なんだが、やはり何処からも異論がでないな~♪
いいのかな~一万五千だぞ~城と合わせて幾らかな~♪
「最上、葛西は異論なしと返答があった。伊達家はどうかな鬼庭殿。」
鬼庭良直 「異論ありませんな、此方も何人かでも捕虜の将が帰ってくるのはありがたい。休戦中にやることも多いですからな。」
「南部家は如何かな、異論はお有りかな。」
「こちらも、長対陣で兵糧が不足気味(嘘)休戦は長いほどありがたい、できれば来年の秋過ぎまでお願いしたい位ですな。」
「まあ、それはまた話合おう、では今回は異論なしとしてこの条件で休戦を結ぶものとする。」
「「ははぁ!!」」
よっしやー!!家が傾いても知らんからね!
「では、中新田城に既に到着している捕虜の解放を指示します、後は収穫時期が終わってからまたということで。」
「うむ、八戸殿には世話になったな、また機会があれば頼むぞ。」
「はは!有難きお言葉、かたじけない。」
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