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本業

◆◆◆


愛姫との話し合いという名の精神世界での殴り合いで何とか引き分け、小型高炉で生産した鉄を格安で卸すという条件で折り合いをつけ、どうせ一基ずつしか作れないから数回に分けて鉄を売ってもらうことにした。小型高炉の完成までしばらくの間、八戸と九戸を行ったり来たりしながらの領内開発になりそうだ。

ちなみに、あのあと大陸との貿易の話をして安東領に南部丸を貸し出す方向で調整をすることに、最後に筆談で愛姫側は硫黄と硫酸と金の桶三つとこちらは保有する硝石の半分と火薬のレシピを交換することに。(やっぱ作ってたよ。)


◆◆◆


1553年 十月中旬


《八戸 港区》


「というわけで棟梁、情報収集や手紙のやり取りの為の小型帆船を制作しよう。」


【棟梁】 「いきなりだな、どうした?」


「手紙のやり取りに二ヶ月もかかっていては、いざというときに介入出来ないからな。」


「よく分からんがいつもの事だ、でどんな舟をつくるんだ?」


「すでに、略図は書いて来た。」


「どれどれ………帆が四枚、二枚が三角形って……斬新だな。」


「西洋帆船なら基本的な奴なんだがな。」


「南蛮の舟か?」


「そうだ、いずれ巨大ガレオンを作る練習と思ってやってくれ。」


「設計図は手にはいったのか?」


「それを含めて、田中殿に手紙を送るんだよ。堺では浮かれていくつか漏れていた案件があったからな。」


「ふーん、、まあ造るのは半年もあればできるが、南部丸の建造所ドックを一つ使わないと造れんぞ。」


「まあ、仕方ないな、後でこの型も量産するかもしれないから、寸法図作成はよろ!でたのむ。」


「あ、そうそう、九戸から南部丸を一隻注文された。次の五番艦を渡すことになると思う。」


「なにか、改造するんかい?」


「いや、あちらさんで内装工事するみたいだから、建造所を一ヶ月ぐらい貸すことになりそうだな。」


「ふーん、何に使うんだ?」


「鉄を大量生産出来そうなんだよ、鉄は重いから販売と輸送用だろ。」


「そうかじゃあ、鉄の生産量か上がったんなら、あれを造る気なんだろ。」


「ああ、コークスの目処もついたし、油はクジラからとればいい、小型を試作して船に使って見ようと思う。」


「帆がなくても、動く舟か。」


「試作しておかないと輸送船の動力が無いんだよね。」


【政栄】 「試作とクジラで思いだした、対クジラ用の双胴艦は鉄待ちだったよな。」


【棟梁】 「鉄で作る部分が残ってるぜ。」


「そうか、ガレー船を組んだだけだけど速かったね、接合部の補強やクレーンが残ってるのか。」


「よし、一関攻略が終わったら、アレ潰して完成させよう。」


「やれやれ、先は長いな。」


◆◆◆


「というわけで、例のアレを量産する事とあいなった。」


【熊八】「あれってなんだ?」


「根城の蔵に穴を開けたやつだ。」


「盛政様に怒られて封印したアレだか。」


「矢の後ろにこんな金具付けるから、あと矢を捻って返しを付けて抜けにくくしておこう。」


「捻るんなら、矢羽の回転方向を合わせないと意味ないぞ。」


「なる程、その辺は任せる。鉄はあるから、春頃までに三基ほど作ってくれ、訓練に使うから。」


「まあ、あれは鉄があれば簡単に作れるからな、やりがいはないが。」


「あ、そうそう、新しい炉で玉鋼を大量生産できるんだ…」


「若!、まかせるだよ!」


◆◆◆


「爺、頼んでおいた、例の件だが……」


【爺】 「三沢の廃坑近くの温泉ですか?」


あそこはかなり深く掘らないといかんから廃坑になってるがまだでるんだよね。まあ掘れなきゃ意味ないけどね。


「そこに、桑の木を植えて様子を見ようと思う。」


生命力が強いし枝から株分けを繰り返して増やすつもりなんだが、暖かいところで株を増やした方が後々つごうがいいだろうからね。

山桑の根に接ぎ木できれば良いんだけど、その技術はまだないからな地味に増やしていくさ。

養蚕は外国との交易ルートがあれば食うに困らないありがたい産業だからな、俺が死んだ後でも確実に収入源になってくれるから地道に、確実に育てていかんとな、蚕さまは天の虫ってね。


しかし、シルク、漆器、塩、シップか……くだらん。


◆◆◆


本来なら無煙火薬の製造方をやりたいんですが、ダメだよねえやっぱり。


警察の厄介になりたくない、せんべいでした。(||゜Д゜)ヒィィィ!

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