常陸国 乱 その三十四 谷田部の戦い
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結城側 中央本陣
「右翼小山隊半壊!!既に一部が潰走を始めております!」
「左翼は持ちこたえておりますが時間の問題かと!」
「両翼に向いていた大弓の攻撃がこちらに、侍大将や足軽頭を集中的に狙ってきております!」
水谷正村
「右翼が崩された以上ここではここまでだな……」
「……部隊を二つに分け前衛に強襲させ敵を押し返せ、後衛は突撃
陣形をとりながら半町(約二百メートル)後退せよ。」
「そ、それは……ですがよろしいのですか。」
正村はうつむき加減から意見を述べた武者を睨み、ゆっくりとうなずく。
「伝令!敵を目視できる者は鬨の声を!見えぬ者は敵の足が鈍った隙に半町後退しいつも通り突撃用意だ!急げ!」
「ハッ!」
水谷正村
(右翼がここまで崩された以上谷田部城まで下がるしかないようだな……それに追撃などできるわけもあるまい……)
「鬨の声をあげよ!!」
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佐竹側本陣
小貫頼久
「鬼怒川側は予定通り、谷田川側ももう一息といった所でしょうか。」
八戸政栄
「多功家か……下野では有名なのか?」
小貫頼久
「……確か宇都宮家の傍流で、戦には安銭で加勢してくれる厄介な相手です。」
(傭兵家業が本業?なわけないか……雑賀とか根来寺みたいな連中なんだろうな、いわゆるフリーの土着郷士って奴か)
「厄介とは?」
「強いか、と言えばそうでもなく、かと言って侮れる程弱くはなく微妙な戦力なのですが、戦場では何気に活躍して恩賞を持っていく……そう父上達が評している話を聞いたことがあります。」
(埋もれている逸材ってのはいるもんだな戦上手で利益重視型の野党集団か……良いね、実に良い、上手く伝手を繋いで引き込みたいな……まあそれは戦の後だなとりあえずこの状況から逃げのびる程度の事ができない程度なら引き込むだけ無駄だろう無駄飯喰らいは必要ない……まあハードルを上げすぎるのも可哀想だから谷田川側に加勢を付けなくてもいいだろうここは正面の水谷隊の対応を第一とすべきだろうな)
伝令
「正面の敵が攻勢を強めてきました!」
正面から鬨の声が上がりこちらの前衛が押し込まれ同時に敵の隊が前後に割れ、割れた後衛がこちらとの距離をとり戦場に空白地帯が生まれる。
八戸政栄
「自由にできる場所をつくられましたか、おそらく前衛を押し返したところに一撃を用意しているハズです、ここは少し引き前衛を厚くしましょう。」
徳寿丸
「政栄、バレたかのう。」
「おそらくは。」
小貫頼久
「太鼓の音を聴けば戦巧者な水谷殿ならこちらの弱点を看破するかも……でしたな。」
スペイン方陣は強固とはいえ守りの陣形ここから追撃をしようとしても組織的に追撃を行わなければ水谷隊のように命令系統が生きてい相手に無秩序に追撃をかければ連携をとれずに各個撃破されてしまう。
八戸政栄
「残念ながら小隊、中隊指揮官と信頼関係を築くだけの時間がありませんでしたから。」
小貫頼久
「士気は高いとはいえ功にはやりがち、相互の連携をとるなどは厳しいでしょうから。」
(……まあ、士気が高いだけの無駄飯ぐらいの寄せ集め集団だからね~)
しばらくぶり<(_ _)>です。
時間ができたらポツポツ投稿したいとおもいます。
最初の方のプロット?とやらも作り直して修正?又は再投稿していきたいと思ってます(あくまでも趣味の範囲で)




