太田城 控えの間
しばし不定期更新です。申し訳ない<(_ _)>
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佐竹家と南部家の関係は良好というか、利害関係が交易しかないゆえ良好と言うしか無いと言ったところか。
後数年もすれば関東は北条、佐竹、結城、蘆名、上杉、もしかしたら武田、の勢力が関東の覇権をかけて組んで解れて入り乱れる戦力も人材もまさに戦国時代のエキスを濃縮した特濃の縮図になるんだよね。
俺は戦バカでは無いのでちっともワクワクしないがね。
正直なところ俺は上杉とは敵対関係になりたくないが、農業王国の北条とは付き合いたい。
関東侵攻すれば関東管領職にある上杉家と敵対関係になることは避けられないとしてもだ、なるべくああいう天災とは戦場でお突き合いしたくないものである。
蘆名と敵対関係になれば結城、佐竹も敵対関係になるだろう事は予想内としても、上杉の関東征伐にカチ合ってついでに征伐されてはたまらないからな、この三家とは敵対関係でも構わないからなるべく事を構えず距離を取って上杉の盾になって貰おう。
この三家が簡単に自国領を通過させるとは思えないが上杉謙信ならやりかねん。問答無用で攻め込んでくる可能性が有る事は予想しておこう。
と言っても謙信は山越えルートを嫌う傾向にあるからね、基本大軍を街道まっしぐらだから予想は楽なんだが、罠の前でルートを変えるとか時々神憑ってるからねえ、戦いたくねえ。
頭を冷やすか……北条が関東で拡大政策をとっている以上、里見、千葉を支配下に置くのはもはや時間の問題として、佐竹家と直接揉め事を起こすのもそう遠い将来では無いだろう。
佐竹家と敵対する必要があるか?
北条と連携して潰すのが手っ取り早いんだが、何故悩んでいるかと言えば、十年後に代替わりする予定の佐竹義重及びその側近の部下達の能力が高いのが悩む理由である。
一人で万の兵はコントロール出来ない。
うち(八戸)の編成を例にだすと、五人を一つの隊とする。四つ隊を集めて小隊二十人、五つ小隊を集めて中隊百人、中隊を五つ集めて大隊五百人、大隊を任せるのが将とすると一万の兵力には将が二十人必要になる。
大隊長を将とすると大隊長二十人、中隊長は百人、小隊長は四百人、隊長は二千人となる。役職を持つ者は二千五百二十人、一万の四分の一が部下を管理する事になる。
本来なら管理し易いように十進法で管理するべきなのだが、だいたい四人を管理するのが普通の人の限界なんですよね。
戦場では命令を発してから末端が動きだすまでのタイムラグが生まれるが、これを如何に少なくするかを考え戦場で戦う事を考えたなら二千が一般的な能力の大将一人で動かせる上限と言えるのだ。
つまり、有能な部下を持つ義重くんは戦場で能力低下せず大軍を率いる事が可能なのである。
そして俺の率いる限界は恐らく六千五百位だろうねえ、ええ、大盛りですよこれでも。
可視領域内では旗や軍配で指示を出せるが、見えない所や伏兵には早馬や先読みの流れから判断させる必要もある。
スーパー聖徳太子じゃないんだから同時に二十人に指示を出すとか不可能だし。
俺が戦場で把握できる限界は可視領域内で四千、先読みの伏兵をいれて二千が良いところ、早馬にかかる時間も計算しないとね。
信号弾とか本気で開発しようかな。
今の装備のまま戦場で八戸領の平常出兵の二万を率いても、今まで(五千以下)の様には動けないんだろうね。
足を引っ張る味方(自分)は優秀な敵より怖い。
そうだからこそ義重クンは味方に欲しいんだよね、戦場で楽したいから。
逆に北条は国力こそ強大にはなるが、北条綱成クラスの化け物が引退していなくなるわけだし量は増えたが質が落ちる感がはんぱ無い。
楽が出来ない味方が更に増える訳だ。
楽ができるのは佐竹家を支援して北条と戦う方なのは間違いないだろう、だが勝ったとして飛び地である北条の領土を少しばかり貰ったとしても何のメリットも無い、将来的に不安材料になるだけだ。
航路にしても北条家の勢力圏を一度も寄港せずに荒天を突破できるとは思えない、安全確保の観点から北条との縁故は此方から切ることは出来ないのだ。
佐竹家か……北条側に引き込む事は不可能かな?
裏盟約を結ぶ……義重の性格上不可能かな信用してないと味方でも斬る性格だしな。
しかし、秀吉と親交があったのは名門にしては意外というか、実力主義、いや文化的な面で尊敬していた節もあるんだよね。
北条と文化的交流をか……っておい南部だって他人事じゃないぞ何時までも鎌倉時代のままでいい訳ないんだから、飯ならなんとか考えつくんだが、茶の湯?となるとサッパリだがあの田中殿には教わりたくないしブルブル、文化交流は後で考えるか。
考えが逸れたな、だいたいにして佐竹の当主はまだ義昭なんだし佐竹は仮想味方でいいだろ←いいのか?、上杉の関東征伐軍に対して北条、佐竹、南部で連合を組み、最上に逆侵攻させて後顧に憂い……反乱を起こす手もあるな。 海側で固まれば最初から宇都宮付近まで侵攻して敵と決戦する…
脳内合戦中……しばらくそのままでお待ち下さい。
…いかん全滅してしまった。
今までは野戦で騎馬突撃や車掛かりを使う選択を軸にして作戦を組み立てて勝ってきたが、上杉謙信は此方以上に騎馬を使いこなしてくるだろうからな、車掛かりだって本家本元と言うか俺がアレンジ(パクった)したモノなんだし騎馬戦をメインで対抗してたら本当に全滅するぞ。
もう一手必要かな、武田の逆侵攻を付けて……武田とは交渉したくないが対上杉はここがキモになりそうだな。
……やはり対相馬であの作戦を試しておく必要があるか、対上杉でいきなり使うのは危険過ぎる。
……しかし、謁見に何時間待たせる積もりだ二刻はたっただろ、此方は明確な敵でも無いんだしさ~、面倒な交渉でもないんだしサッサとやって帰りたいんだがね。
「南部の使者殿、謁見の支度が整いましてございます。」
「そうですか、では行きましょうか。」
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