外交　思惑

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領内の厄介事を片づけて、やっと外交政策に手をつけられると思っていた矢先に二つも問題が生じるとは。

もちろん可能性については考えてはいたのたが、具体的に転生者の情報を聞くことになるとはな、考えてみれば豊臣秀吉を筆頭に戦国時代は怪しい奴のオンパレードだからなあ。

……もしかしたら、医療系の知識とか俺の持ってない知識が手に入るかも。

この時代の人間に分からないようにコンタクトするか……

「爺、八戸領の各村に立て札を立ててくれ。」

一芸を持った者を募集する、我と思う者は根城にこられたし。

ten se is yaw ahit oko to wat as hino maede ge iwana itoie

これを読めた者には百金をあたえん。

「……と、この書状と一字一句違えないように注意してくれ。」

さて、これを全国展開させるとなるともう一工夫必要かな？

まあ、サンプルは一つだが三十年に一人として……俺の知ってる歴史が変わってなかった所をみるとあまり期待はできないか。

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さて、鈴が戻ってくるまでに外交政策を考えておくかね。

基本敵対しているところは潰す……以上

って訳にもいかんかね、伊達、相馬、岩城は潰すか臣従させる、これは既定路線変更はなし。二本松は津軽畠山家を潰しているから、感情的に敵対だろうからなー潰しておくか。

遠交近攻の基本から言えば、佐竹、長尾、長野、上杉なんかと交流を持ちたいところだね。

ただ、北条と仲良くするなら、全部敵対することになりそうなんだよね、ハァ悩ましい。

ある程度大国になったら簡単に切り捨てたり裏切ったりできなくなるからな、付き合いは慎重にいかないとね。

逆に考えれば、敵対したくないのは、長尾景虎くらい長野に関しては裏が武田だからなるべく仲良くして盾になってほしいな。

佐竹も鬼義重は若いから長く使えるだろうからね、取り込むと行きたい所だが今は家格があちらさんの方が上なのよね、幾ら頑張っても関東進出する頃には南部の家格が上になる……わけないよな。

家格かぁ関東管領になる謙信、源氏系守護大名で名門の義重、更にその上をいく今川か。

田舎者には辛い現実だよねー。源氏系でも部下の部下、更に奥州の奥だしね。

源氏系と仲が良いのも、奥州統一までだろうなその前にキチンと友好関係を結んでおかないとな。

さて、現実にもどって、伊達家の戦略だな。

五年の間に葛西と最上を取り込んだのはバレバレになってるだろうな、……だから放置する？俺だったら有り得んな。

効果的なのは裏取引をして、戦場で裏切らせるいわゆる関ヶ原の小早川だな。

意気揚々と戦場に乗り込んでみたら裏切られて、囲まれて圧殺かタチ悪いなぁ。

これをやられると対抗策が力技になるからななるべくなら事前に回避しておきたいんだが、この策のタチの悪さは直前まで裏切るかどうか分からない所なんだよね。

まさか味方を策に嵌めるための配置におくわけにもいかんからな。

裏切る前に戦場で圧倒するって流れも、関ヶ原と一緒か……縁起わる。

外交で回避するのは不可能な以上、何か手を考えておかねばならないな。

残念ながら結論は先送りだな、まあ時間はまだまだある、戦力が逆転する五年後までに出来ることをやるだけさ。