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91.態度が甘やかしている
小春日和の昼前。
時間が空いたラシディアは、中庭のベンチで寛いでいた。冬の風が冷たいものの、柔らかな日差しは暖かく、ついうとうとと微睡んでしまう。
起きなければと分かっていながらも浮き沈みする意識を遊ばせていたところ、いつの間にか、慣れた存在が静かに隣にあった。
「リアン様……?」
「こんなところでうたた寝は感心しません」
向けられたオリアントの顔は眉根を寄せている。
だが、ラシディアが呼びかけるまで起こそうとしなかったことや、彼が座っているのが冷たい風を遮る風上側であることに、ラシディアはすぐに気がついた。
だから、ごめんなさいと笑顔で言っておいた。
オリアントは「こらっ」と怒っているつもりだけど、態度がラシディアを甘やかしている。




