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騎士と侍女  作者: 鳥飼泰
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68.先手必勝

約束の休日。会った途端、騎士は爆弾を落としてきた。


「あ、騎士様。すみません、お待たせしてしまいましたか?」

「いえ、そんなことはありませんが……」

「騎士様? どうかしました?」

「その、騎士様、ですが。王宮の外では少し不適当に思えます。よければ、名前で呼んでもらっても? オリアント、と」

「は? え、あの、……オリアント様?」

「はい。なんですか、ラシディア」


今日のこれはデートなのかとか、私服も格好いいなとか、ラシディアの頭の中にあったことがすべて吹き飛んだ。

肝心のフラッペの味も、最初のこのやりとりの衝撃であまり記憶に残っていない。


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