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44.団長と遭遇
侍女にも力仕事というものがある。
今のように、水瓶を運んだりだとか。
「おやぁ、そこの侍女殿?」
なんとか見苦しくないよう頑張っていれば、気軽な調子の美丈夫が声をかけてきた。
年齢不詳の騎士団長だ。
「重そうだなあ。どれ、僕が持ってあげよう。どこまで運べばいいんだい?」
とんでもないと断ろうとしたが、相手は軽々と水瓶を奪ってしまった。
「そうだ、よければ、運ぶ先まで僕の話し相手をしてくれないか」
ここまで言われてしまえば断るのは失礼かと、侍女は苦笑して頷いた。




