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43.気に入りの花
騎士が中庭を通りかかったとき、花壇の前に数人の侍女が立っているのを見かけた。
無意識のうちにその中から好ましい赤髪を見つけてしまうのは、もうどうしようもない。淑やかな動きに添って控えめに揺れる長いスカートが、まるで花びらのようにも思え、騎士は頬を緩めた。
そこへ、騎士が立ち止まったことに気づいた同僚が声をかけた。
「どうした立ち止まって? ああ、花壇か。お前はああいうのが好きだなあ。あの中に好きな花でもあるのか?」
「……ええ。特別に気に入りの花が」
騎士が中庭を通りかかったとき、花壇の前に数人の侍女が立っているのを見かけた。
無意識のうちにその中から好ましい赤髪を見つけてしまうのは、もうどうしようもない。淑やかな動きに添って控えめに揺れる長いスカートが、まるで花びらのようにも思え、騎士は頬を緩めた。
そこへ、騎士が立ち止まったことに気づいた同僚が声をかけた。
「どうした立ち止まって? ああ、花壇か。お前はああいうのが好きだなあ。あの中に好きな花でもあるのか?」
「……ええ。特別に気に入りの花が」