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騎士と侍女  作者: 鳥飼泰
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15.白い花

「侍女殿、なにを見ているのですか?」

「騎士様、お疲れ様です。この木に咲いている白い花がきれいだな、と思って。…………あっ、騎士様、なにを?」

「取って差し上げようかと」

「い、いけません! 王宮のものを許可なく折るだなんて」

「一枝くらいなら構わないでしょう」

「構いますよ! そ、それに、ああしてあの場所で咲いているのが、あの花にとってはいちばんです。ね?」

「そうですか」


表情は変わらないのに、その声はなんだかしょげているように聞こえた。


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