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107.気になったから
大きな虫もハエ叩き魔術道具で簡単に退治できた話をしたところ、オリアントが、そういえばと口を開いた。
「先日、その魔術道具を作った彼と仕事が一緒になりました」
「あら、リアン様は魔術師様のことを知っていました?」
「いえ、直接には。ただ、以前にシディと話しているのを見かけたことがあったので、顔を覚えていました」
なるほど、騎士という役目柄、そういうことも得意なのだろうか。
さすが騎士様ですねとラシディアが感心すると、オリアントは静かに微笑んだ。
そりゃまあ顔を覚えるのが得意なのはその通りだけども、白魔術師のことを覚えていたのはそれだけが理由じゃない。




