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騎士と侍女  作者: 鳥飼泰
102/108

101.顔を合わせたくない

回廊を進みながらそわそわと辺りを窺うラシディアに、侍女仲間の友人はくすりと笑った。


「まるで狼に怯える子兎のようね」

「もう、他人事だと思って! 私、あの方を思いきり打ってしまったのよ。申し訳なくて恥ずかしくて、顔を合わせられないわ」

「でも、怒っていなかったでしょう?」

「反応を見る前に逃げ出したの」

「あら、それはもったいないことをしたわね。私の騎士様は、泣いて感激していたわよ」

「……それは、あの方だからでしょう」



オリアントと会わないよう、そわそわしながらお仕事中。

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