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騎士と侍女  作者: 鳥飼泰
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99.手は繋いだままで

ラシディアは今、少し困っていた。


王宮中庭の奥まった場所には、ぽつんと置かれたベンチがある。

短い休憩時間にわざわざここへ来る者はいないので、静かに話すにはちょうどいいのだ。

今も、ラシディアとオリアント以外に人影はない。


この場所へ来たとき、誘導するためにオリアントと繋いでいた手を離そうとしたところ、逆に、きゅっと握られた。それでそのまま、オリアントに手を引かれてベンチへ腰を下ろした。

おかしいなと首を傾げ、握られた手をそうっと抜こうとすれば、オリアントは再び捨てられた子犬のような表情で訴えてくる。

そうなると、無理に解くのも憚られた。


けっきょく、他に人の気配のない静かな場所で、ふたり手を繋いでベンチに座っている。

さらに言えば、繋いだ手はオリアントの腿の上に置かれていた。


果たしてこれで話に集中できるのか、ラシディアは自信がなかった。


手を離そうとしたとき、「キューン……」と鳴き声が聞こえた気がした。

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