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【挿絵400枚】2055~ステータス0の亡者  作者: 烈火
第5章 改変地獄編
58/83

☆メインストーリー5-4「急襲」※挿絵有

※仮想空間においての会話は

名前「会話文」の特殊表記となります。

詳細はあらすじにて

~仮想空間・地獄 火山エリア キャンプポイント


一通り状況を話した淘汰達。

今度は赤髪の剣士レイブンが事情説明をした。

前回の無限回廊で別れて以降に起きた出来事について。


挿絵(By みてみん)


無限回廊からここへ落とされた彼女は天裁と合流をしていたようだ。

地獄にはセーブポイントがある。

登録箇所は1つのみで暗号を唱えると空間に裂け目が発生しその場所に帰還できる。


ここまでは天裁から聞いた情報らしい。


過去に何度か地獄に行ったことあるオッドアイの少女。

000(ゼロ)が言うには半分は合っているそうだ。


本来の地獄であらばセーブポイントは暗号を覚えていればいくつでも登録できる。

しかしルールが書き換えられている。

フェンリルによる妨害だろうか?


一定時間ごとにセーブポイントに集合するように天裁と約束していたそうでこの火山エリアがその場所だ。


000「別エリアに行くのにあたって階層ごとに条件を満たす必要がある。

雑魚敵を何割倒すかで階層が分岐する。

烏丸(からすまる)先生……いやレイブン達は序盤の階層を選んで私達を探してたんだね」


レイブン「ああそうだ。

露骨に選んでたらフェンリルの部下と当たっちまったがお前達にこうして会えたのは怪我の功名だな。

奴らの情報だが10割の敵を倒して開かれる【殲滅エリア】にいるボスを倒して開かれる【天空エリア】。

そこにフェンリルがいるらしい」


あんなに強い雑魚敵を全部倒す必要があるのか。

しかしあくまで敵による情報だ。

デマを流されている可能性もある。


淘汰「フェンリルの部下から聞いたのか?」


挿絵(By みてみん)


レイブン「どうやら敵さんはうちらを生かして呼び寄せたいらしい。

だが確かに罠かもしれね。

殴り倒して尋問するしかできないけど結局はできなかった。

この空間はフェンリルの息がかかっているから部下共全員が強化されているみたいなんさ。

だからやはり仲間を集う必要があった。

まぁいい今日はあっしが見張りやるから少し寝な、天裁が来たら起こすから」


確かに疲れが強い。

ここは雑魚敵でさえ常に気が抜けない。

俺はレイブンの言葉に甘え仮眠をとった。


夢の世界で夢を見る。

というのは変な例えだが仮想空間においても眠る事は出来る。

安全な場所なら体力や精神面を回復できる。


頭が働かなくなりここで意識が途切れた。



~仮想空間・地獄 火山エリア キャンプポイント夜



レイブン「ん?000寝ないのか?

ならちょうど良かった話があってさ。

淘汰の【憑依】の力で共にフェンリルと戦ったからあいつの記憶が見えた。

神谷は淘汰、いや那藤の事が好きなのか?」


あっしは無限回廊のことを思い出し口に出した。

突然の質問に000は赤面する。

そのまま固まった彼女に思わず表情を崩してしまった。


レイブン「若いねぇ。

とは言ってもあれから5年だからあっしは26でお前達は21ぐらいか。

生徒達が大人になるとはなぁ」


感慨深いという感情を言葉に出す。

だが我が生徒達の見た目は成長する訳でも老ける訳でもない。

この世界では故意にアバターの姿を変更しない限りその姿は変わることは無い。


レイブン「先生としては皆の成長した姿とかを同窓会で酒飲みながら見たかったよ。

それを奪った彦星やフェンリル。

あっしは奴らが許せねぇんだ。

それに神谷、お前にも何もしてあげられなかったしさ」


000「先生……っあ、レイブン。

その、私は気にしてないよ」


その言葉にあっしは和んだ。

やっぱり神谷も見た目は変わっても中身は変わってない。


レイブン「先生でもいいよ。

ありがとな。

さて話は変わるんだが聞きたい事がある。

恋ってなんだ?」


000「え?」


レイブン「あははごめんごめん突然。

重症な恋煩いしてる奴がいたからどんな気持ちなのか聞いただけさ」


挿絵(By みてみん)


何だかんだ5年以上の付き合いの学級委員長の天裁。

鈍感なあっしでも分かるほどの熱意がこちらに伝わる。

悪くは無いが辟易の中間くらい。


神谷が幼なじみの那藤に対して抱く感情はそれに似た何かを感じたんだ。


000「淘汰にした事を考えると言う権利は無いかも」


レイブン「いいんさ教えてくれよ」


まごついていた彼女だが息を飲みこむと真剣な眼差しを向けた。


000「想いを寄せること。

もし先生に恋をする人がいたらそれは先生にとても魅力があるんだって思う」


あっしは思わず笑みを見せてしまい、案の定不満そうな顔をされてしまった。


レイブン「悪ぃ馬鹿にした訳じゃない。

昔好き勝手わんぱくやってたあっしをそう感じる奴がいたら変わりモンだなってさ」


その言葉が彼女の心に火を灯したのか捲し立てるように声を張り上げた。


000「先生は堂々としてるし、正義感がある!

私は……」


レイブン「そんなに卑下せず自分も大切に思ってあげな。

あっしは人の事を想える奴にも魅力があると思うぜ」


自分で言って少しくすぐったく感じ鼻先を人差し指でこする。

そんな先生の顔を見た000は気を遣ってくれたのか優しい表情を見せてくれた。

気まずくなり何か言おうとしたその時。


天裁「先生。

非常に申し訳ありませんが状況報告をしてもよろしいでしょうか?」


レイブン「っげ学級委員長!?」


思わず飛び上がってしまい、寝ていた淘汰とぽちを起こしてしまった。




~仮想空間・地獄 山林エリア


挿絵(By みてみん)


天裁とレイブンのコンビは無限回廊でも強かったがこの地獄でもやはり心強かった。

レイブンの扱う地獄流の剣技は地獄において特攻というものが入るらしく火力がさらに上がり確実に各個撃破をしていった。


戦いの中ぽちにアイテムを使っていると天裁が俺に話しかけてきた。


天裁「淘汰さん、先程の話の内容は覚えていらっしゃいますか?」


淘汰「織姫の件か?

大体は把握したよ」


キャンプポイントで落ち合った彼が最初に述べたのは織姫がフェンリルに攫われた事であった。

フェンリルの部下に出会ったらしく敵が言うには織姫を返して欲しくば大人しく投降しろということであった。


天裁は津田に対し目めくらましをして火山エリアへと逃げたそうだ。

強化された敵を倒すことは困難で独断で答えを出す訳にはいかなかったという判断であったらしい。


今は急遽天裁が津田と戦っていた山林の階層へと案内をされ現在に至る。


敵の津田はカード使いである。

しかしどんな敵か詳しくは分からない。

俺達も無限回廊で対峙したがレイブンの不意討ちにより彼は気絶したからだ。


天裁「ええ、それなら良かったです。

さて織姫さんについて吐いたフェンリルの部下の津田。

彼はモンスターを召喚し強化し戦闘を行います。

この場所においては雑魚敵も操って戦うことも可能。

地獄のそれぞれの階層に存在する敵は100体。

それを全て操ることが出来るのです。

つまり地の利があちらにはあります」


淘汰「ど、どうやって倒すんだそれ?」


疑問を投げかけた途端、レイブンが天裁を突き飛ばした。


何事だ。

と思い彼女を見るとちょうど天裁の立っていた場所に一人の剣士が凄まじい速さで斬りこんでいた。


隣から震える声が聞こえた。


000「Mr.B!?」


彼は000の執事である黒髪の男だ。

フェンリルにより心を支配され敵の陣営にいた。

仮面が外されており赤い瞳が輝く。


レイブンが剣を振るい鍔迫り合いをする。


俺は突如近くで魔法陣が光るのが見えた。

天裁とレイブンとMr.Bの足元だ!

しかし声を掛ける間もなかった。


津田「罠札発動!

【強制転移装置】!」


急に背後に現れた青髪のカード使い津田。

彼はカードを取り出すと高らかに声を上げる。

先程まで全く気配がなかった。


Mr.Bは疾風の如く後ろ側に飛び離れ魔法陣を抜け出す。

その途端に強風と共にレイブンと天裁が打ち上げられてしまった。


フェンリル直属の部下達が続々と集まり先頭に立ったのはチャラ民の姉、茶髪の闇魔法使いダンケルハイトだった。


挿絵(By みてみん)


ダンケルハイト「チェックメイトだな。

主力はフェンリル様の元へ送った。

本陣の56と直接対決をしても敵うまい」


津田「そして僕達は君達を連れていく。

殺す訳じゃないから安心してくれ。

抵抗しなきゃだけどもね。

000の父親も拘束している。

さぁ来るんだ」


俺は津田に腕を無理やり引かれた。


残ったメンバーは俺とぽちと000だ。

しかも敵は地の利を得た津田。

そしてレイブンと拮抗したダンケルハイト。

天裁と並ぶ実力のMr.Bだ。


あまりにも早い段取りに手立てがなかった。

織姫と神谷の父という人質がいるのならここは投降するほかに……。


000「うう」


背後から急にうめき声が聞こえ俺は思わず彼女の方を見た。

俺は思わず息を飲んだ。

黒いオーラを纏い徐々に白い服が黒に染まり始めたのだ。


ダンケルハイト「おい!

えぇと名前忘れたけど青い長髪の青年!

あいつ様子がおかしいぜ!」


津田「仲間に名前を忘れられた……」


その後の変化は目に見えて分かった。


挿絵(By みてみん)


バラのように黒い服装となったのだ。

俺はその姿に見覚えがある。

初めて出会った000の姿そのものであった。


彼女は顔を苦痛に歪めている。

俺は津田の手を払うと彼女に駆け寄った。


淘汰「おい!大丈夫か!?」


片目を見つめると揺れていた。


000「……」


何かを告げようとしていたが彼女は何も話さない。


俺はどう声をかけていいか分からなかったが000はそのままなだれ込むように目を閉じ倒れてしまった。


焦燥感に駆られる中ぽちが大きく声を上げている。


ぽち「ヒョロガキ!

あるじは気絶し……わん!わん!」


何かを伝えようとしているが声が掻き消えてしまい途中から内容が分からなかった。


以前000から貰ったぽちと話せる首輪を取り出すが不思議な事にそれでも言葉が通じなかった。


敵の二人が歩み寄る。

心配そうな表情を俺たちに向けていた。


ダンケルハイト「おい、若者。

おっさん達もよく分からねぇが

悪いようにはしねぇ、この嬢ちゃんもだ」


津田「全員生きて連れてこいと言われてるんだ、この地獄は危ないからさ。

あちなみにうちは唐揚げ付きだよ?」


俺は元々は拒食症の為食事は基本取れない。

それは今入らない情報か。


残された手段は何も無い。

000が倒れぽちとも意思疎通ができない。

このまま抵抗する訳にはいかない。


淘汰「フェンリルのとこまで頼む」


津田「やっぱダンケルハイトの作る唐揚げに釣られたね」


淘汰「違う」


思わず強い口調で返すとバツが悪そうに津田が俺の事を見た。

気を遣った冗談だろうがそれでも今は他のみんなや抱えている000が心配だった。



~仮想空間・地獄 山林エリア



騒ぎのあった近くの木で黒髪の男が寄りかかっていた。


那老「情けねえ顛末だな。

下手すれば神谷が消されるかもしれない。

そん時はこの【電脳覇王剣(ダーインスレイブ)】を使って乗り込むしかない。

たが俺が行けば神の器が完成する……」


彼は怒りのあまり声を荒らげた。


那老「ちくしょう!

とても大きな事なんだぞ!

器を完成させることのリスクは!

バカ息子、いやスミスはその責任を取れるのか!?」


フェンリルのいる次元の歪みに歩みを進めようとしたその時、青髪の少女のアバターと目が合った。

互いに見覚えがあるようだ。


挿絵(By みてみん)


チャラ民「え?淘汰……?

でも老けてる?」


それはあまりにも懐かしい相手との邂逅だった。

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