表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【挿絵400枚】2055~ステータス0の亡者  作者: 烈火
第4章 異形者 レイブン
40/83

☆メインストーリー4-1 「エルダーGM」※挿絵有

※仮想空間においての会話は

名前「会話文」の特殊表記となります。

詳細はあらすじにて

~仮想空間・アクアリゾート


000(ゼロ)「よかった。淘汰。

電脳王を倒せたんだね」


か細い声が崩壊した娯楽都市に鳴る。


挿絵(By みてみん)


そこには弱り果てた一人の薄桃色髪の少女がいた。

人類の脅威とも呼ばれた存在だ。


しかし今はたった一人の少年のため無限に持つはずの生命力を有限にまで削った。


フェンリル「不思議だ。

確かに彦星は文明の炎を使った大罪人さ。

始末されて同然だろう。

でもあなたが直接殺れば良かった話だ」


突如聞こえた声に少女は振り返る。


挿絵(By みてみん)


そこには眼鏡をつけた幼い少年が立っていた。

少女は心臓が苦しく膝を付きながら息を乱す。


フェンリル「まさか人間の為に命をかけるとは。

しかもその行為は誰も気付かない。

特に意味はないというのに。

直接電脳王を殺さずに弱体化させるという回りくどいやり方まで」


彼は黒くツンツンとした髪を振るい呆れた表情だ。

それでも答えは変わらなかった。


000「私はあの子に手を貸しただけ」


フェンリル「結果君も弱体化……ところじゃないね。

うちの勢力でも握りつぶせる程さ。

冗談だ。

だがあなたに来てもらわないといけない。

その薄汚い身から出てもらって」


突然少年の手から黒い玉が放たれた。

被弾した直後心を抉るような感覚がする。


彼は心を司るのに特化した電脳生命体だ。

弱り果てた状態の000は抵抗する力は残っていなかった。

意識がだんだんと朦朧とする。


フェンリル「魂の9割は頂いた。

後もう少しで……」


その時だ。

紫の大剣を振りかざす男が現れた。


フェンリル「お前は!?

何故我らを阻む!?」


那老「手ぇ出すな」


挿絵(By みてみん)


男性は低く鋭い声で牽制をした。

誰かの面影を感じさせるような声だ。


少年はその姿を見た途端震え出し後ずさった。


フェンリル「お前は流石に厄介過ぎる。

ここは退かせてもらう」


上空から雷が落ちると少年は姿を消した。


ふらふらとした体を男に抱きかかえられる。

グラグラと揺れる視界の中。

それは幻覚かとも思える光景だった。


000「とう……た?」


那老「俺はそれを捨てた馬鹿な男だ。

だがお前を愛した男だ」


ここにいるはずのない少年。

その面影を持つ男だった。


000は消えゆく意識の中で彼の優しい表情を見た。


挿絵(By みてみん)



~仮想空間・無限回廊最下層


お姫様抱っこで抱えられたフェンリルは二倍くらいの体格はあろう女性に降ろされた。


56「危なかったゾ。

例えるとしたニャらば初期レベルでラスボスに逢いに行く位馬鹿ニャ所業にゃ」


挿絵(By みてみん)


虎のような獣人の電脳王生命体56(ごろ)。

彼女は親分であるフェンリルを心配そうに見つめる。


他数人の仲間と思われる電脳生命体が彼を取り囲む。

皆それぞれフェンリルに対し心配そうな表情を向けていた。


茶髪の女性が歩み寄ってきた。

口調は見た目や声に合わずおっさんの口調だ。


ダンケルハイト「頼むぜー親分?

おっさん達はあんたがいないと【エルダーGM】としての役目を果たせねぇんだ。

彦星が居ねぇ今さぁ対極にいた俺らの時代が来るってぇのに」


その隣の青い長髪の存在感のない男性はフェンリルの言い分を代弁しようとする。


津田「あっえーとその、フェンリル様も……」


フェンリル「悪かったね。

この姿を気に入ってしまって。

ついその母親に姿を見せたくなったんだ」


津田「あ、あのスルーされ……」


フェンリル「神谷も真実を知れば驚くだろうねぇ。

【破壊の電脳神】に操られ結局真実も知らずに。

我の方がもっと優しく扱えるのになぁ」


元々黒い犬であった少年は嗜虐性を持った笑みを浮かべた。

茶髪の女性が呆れた表情で応える。


ダンケルハイト「あんたの好きなSMプレイは胃がもたれるから置いといてくれや。

何か得るものあったうえで行動したんだろ?」


フェンリル「もちろん。

000への鬱憤ばらしだけじゃない。

近く来る淘汰陣営との戦い。

それに備えて新たな戦力を用意した。

来い、Mr.B」


Mr.B「……」


挿絵(By みてみん)


その声に神速で姿を表したのは虚ろな男。

人形のように意志を持たない赤い瞳を持った主なき執事であった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ