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【挿絵400枚】2055~ステータス0の亡者  作者: 烈火
第3章 没落軍師 天裁
36/83

・特別回 クリスマス ※挿絵有

挿絵(By みてみん)


~冬の夜空


メリークリスマス!

みんな良い子にしておったかな?


わしの名前はサンタクロースのスミスじゃ!

ほら挿絵の左側にいるくそじじいがわし。


今日は相棒のノアと共に夢と希望とプレゼントを届けに参るぞい!


ということで2匹の犬のぽちが引くソリに座りレッツゴーじゃけぇ!



~チャラ民の部屋


ベッドの上で青髪の少女が寝ていた。


『お料理の本が欲しいです!

チャラ民より』


プレゼント以来はメールじゃ。

文章の内容は本文+名前で頼んでおる。


最初のプレゼント依頼主。

本作の主人公淘汰の幼なじみ速水(はやみ)

仮想空間での名前はチャラ民。


2050年に起きたシンギュラリティ。

【電脳生命体GM】による支配から5年。

人類は仮想空間に閉じ込められ大変な目に遭っていた。


その中人口4,000万人による組織【(あかいろ)騎士団】をまとめる騎士団長。

そして黒幕の【電脳王彦星】に立ち向かう圧政者と呼ばれた強者じゃ。


どういう人物かは本作2章【圧政者 チャラ民】で確認してもらえると助かるぞ。


部屋にはもこもこマットやぬいぐるみ。

他にも配信用の物か、パソコン複数台とマイクやカメラが置かれていた。


隣にいたノアが反応した。


「チャラ民さんだ!

あの人猩騎士団の団長さんで配信者としても仮想空間で凄い有名なんだよ!

特に性別に関する多様性についての考え方を語る動画を観て以来大ファンなんだ!」


「なるほどなぁ。

初期設定で性別を両性に選んだお前さんが惹かれる理由がなんとなく分かったわい」


元々AIとして生まれ、わしがアンドロイドの体を作ってやったノア。

何となく彼と重ねる面があるのじゃろ。


プレゼントを袋から探しているとノアはひとしきり熱意をこめて話し続ける。


「男女の垣根なく愛する事のできる博愛主義はボクの理想なのだ!

ってじいさんあんまり興味がなさそうな」


「いやいやそんな事は。

よし本じゃったな、どれだったかな」


漁っているとプレゼント箱と別分けした本が落っこちてきた。


『チャラ民同人誌』


「……」


どうやら間違えて出てきてしまった。


互いに黙る。

ノアが親指を立てる。


「後で見せて」


わしはとりあえず親指を立てた。




天裁(てんさい)の部屋


布団の上に白髪で長身の男性が寝ている。

枕元に赤縁の眼鏡が置かれていた。


YAVAS(ヤヴァス)のプロテインを。

不法侵入に関しては許可します。

ただし不慮の行為には罠が起動します。

天裁より』


2人目は主人公の学友である天歳(てんさい)

こちらが実名で一文字違いに注意じゃ。


仮想空間においては【厄災軍師】とも呼ばれ狡猾な印象があった。

しかし淘汰達と会ってから穏やかになった。


手段を選ばないという性格が責任感の強さから来とるというのも分かった。

かなり真面目な好青年じゃ。


2055年においてはあらゆる物を失い塞ぎ込み【没落軍師】と呼ばれるようになった。


彼については本作の3章【没落軍師 天裁】を見てくれると助かるぞ。


部屋の壁には色々と図形や計算式、魔法陣らしきものが随所に書かれとるな。


む?この計算式間違っとる……。


いや触れちゃいけんな。


わしも剥奪されたとはいえ一応は工学博士の学位を持っていたが今はどうでもいい。

今日のわしはサンタじゃからな!


ノアがわしの見ていた式を指さした。


「ねえ!この計算式違うよ!」


「気を遣わんかバカタレAIぃ!」


思わず声を上げた途端、目の前を吹き矢らしき矢が飛んでいった。


おおう確かに罠はちゃんとしているのか。

気を付けないとあかんな。


ふと机の上に日記がそのまま置かれていた。

チラりと覗く


『電脳王彦星に負けたのは

自身の弱みがあるからだ。

知力・体力を鍛え自身を克服したい』


なるほど。

本人も"てんさい"という名前で名前負けしたくないとはよく言っていた。

責任感を強く持つのもそこからかもしれん。


読むかは分からんがプレゼントに一言メモを添えといた。


『青年よ、無理はするなよ』





~レイブンの部屋


床の上で赤髪の女性がベッドからひっくり返るように寝ていた。


『酒』


メールの内容は一文字で特定が難しいようで簡単であった。

やつしかおらんもん。


3人目は淘汰、チャラ民、天裁達の担任の教師 烏丸(からすまる)先生。

仮想空間名はレイブンじゃ。


表では穏やかで優しいふんわり系の先生として偽っている。

だが学校外だとヤンキー上がりでガサツな面が目立ち義理人情で生きる女。


仮想空間においては酔剣士やら狂戦士やら色々と呼ばれ不良が鉄パイプもって喧嘩するようなめちゃくちゃな戦法を取る。


2055年になりひたすら滅茶苦茶な戦いをしてることから彦星に立ち向かうパーティから追放され1人で放浪している。


彼女に関してはこれから公開される本作の4章【追放者 レイブン】を楽しみにしといてくれ。


しっかし酷い荒れようじゃな。

いや逆に整っとるのか?


超強いチューハイで有名な【ストロングインフィニティ】500ml缶がピラミッド状に積まれている。


10L以上はある。

まさか一日で飲んだのか?

酒カスのわしでも考えたくもないぞこれ。


助手のノアがわしの肩を叩いた。


「サンタさん!

プレゼントは持ってきたよね?」


「嫌じゃ!

大人に酒を渡すサンタがおるか!?」


こんな奴に渡すものは無い!

と何も用意していなかった。

しかし助手は真っ直ぐわしを見る。


「でも時系列的に見ると5年経ってるから生徒の皆も一応成人してるよ?」


「めちゃメタな事を言うな!

やっぱあげんとならんのかぁ」


袋の中を漁る。

酒なんてプレゼントは入れておらんが、サンタの仕事を終えて飲もうと思っていた最高級ウィスキー一瓶が備えてあった。


涙がこぼれる。


こんな奴に渡したら一瞬で消えてしまう。

これはゆっくりゆっくり飲むものなのに。


「ちびちび飲めよ?」


わしは袖で目を拭いて大切な物を枕の上に置いた。




~000(ゼロ)の部屋


イスの上で眼帯をつけた薄桃色髪の少女が寝ていた。


『パンダのぬいぐるみを渡せ

さもなければ滅ぼす

000より』


4人目の依頼は主人公の幼なじみ。

そして電脳王彦星によって人の身ではなくなってしまった000と呼ばれる少女。


2050年以降、彦星に操られ現実世界から人類の意志を消し去る駒として使われていた。

人類の脅威やら敵やら呼ばれている。


2055年においては自我が崩壊したのか暴走を始め独断で行動するようになった。


本作ではプロローグ以降何度も登場をするが徐々に人の心を取り戻す彼女に注目じゃけ。


さて突然空いた謎のゲートで侵入をしたが異様で狂気に満ちた部屋じゃなぁ。


パンダグッズが溢れるように置かれ、淘汰と思われる似顔絵が部屋の壁や天井を埋まるまで敷き詰められ貼られている。


床には本作のヒロイン織姫の似顔絵にバツを付けた絵が置かれ、歩く度踏まざる得ない状況じゃ。


なんじゃろう。

レイブンとは違う心配や恐怖感が湧く。

ノアの顔を見るといつも通りニコニコしていた。


「000ちゃんって意外と絵上手いんだね!

ボクも描いてもらいたいな!」


やはりこれがAIの感性の限界か。


これでその感想が出てくるのなら調整の必要大分ありじゃ。


さて今回のプレゼントにおいては傷がついてしまった場合我らは滅ぼされてしまう。


そこで重要な役目をとあるやつに頼んだ。

赤鼻のトナカイならぬ、赤鼻のぽちじゃけ。

ソリで引っ張ってくれていた片方のぽちの赤い鼻を押すと突然光り出す。


頭が犬で体がパンダの謎の生命体に姿が変貌した。

実は赤鼻のぽちの正体は000御用達のパンダショップの店長ぽちえもんさんなのだ。


わしはここぞとばかりに店長に願い出た。


「ぽちえもん!

ひみつ道具じゃ!」


変なBGMが小さな音で流れ店長さんが何かを手にする。


「……クリスマス限定パンダぁ!」




~住研究所 (スミスの家)


さてサンタ・ステ0支部の仕事もこれにて大詰め!

残りはわしの家に住んでおる主人公とヒロインの元へプレゼントを持ってくぞ!


部屋の扉を静かに開ける。



~織姫の部屋


パジャマに着替えた黒髪の小さい少女が布団をかけずに寝ていた。

何か焦っていたのか色々と放置されておかれている。


『ぽちがいないの。

戻ってきてほしい。

織姫』


ギリギリまでメールが来なかったが届いた物がそれだった。


彼女は電脳王彦星と並ぶ上位電脳生命体。

たが人類とGMの共存と平和を望みわし達と共に行動しておる。


毒舌でポンコツで低身長で年齢不詳。

ただみんな口を揃えて言うのは根は良い奴というのが特徴。


物語の節目で髪型や服装を変えておりそこに注目するのもありじゃ。


「サンタさん。

もしかして詳しい事情を話さないままぽち連れて行っちゃったでしょ?」


「あ!しまった!」


ノアの言葉にわしは思わず声を上げてしまい口をすぐに抑える。


織姫は動物が大好きでぽちと毎朝散歩にいくのが日課じゃった。

相当心配してたのかもな。


「すまなかったのう」


タオルでぽちを拭いて綺麗にすると彼女の懐に入れ布団をかけてあげた。




~淘汰の部屋


「よう、待ってたぜ。

サンタさん」


そこに居たのは馬鹿者じゃった。

目の下にクマを作りをわざわざサンタの顔を見るためだけに起きる。

大晦日を前にして日を越した男。


主人公淘汰であった。

本名は那藤(なとう) 太郎。

中間の文字を取って淘汰と呼ばれとる。


性格は基本的に寡黙。

しかし強い信念を持っている。


本作では元の日常を取り戻す為に唯一現実世界に取り残された人類としてわしらと共に電脳王彦星に立ち向かい奮闘している。


その信念であらゆる難関や強敵を超えていくが今回は変な方向に愚直さが過ぎた。


「俺はサンタという存在を……

1年に1度しか見ることの出来ないこのタイミングで見たかった!

その為に今日は夜中の3時まで起きていた!」


いやもう一度言うが馬鹿じゃないのか?


隣のノアがムスッとした顔をした。


「いいの?

プレゼント貰えないんだよ?」


ため息を付きメールボックスを見たが淘汰からは何も来ていない。

貰わないのを覚悟で起きていたようだ。


じゃがこういう時の対策もきちんとしとる。


「ノア、例のあれじゃけ」


その声にノアは大きなハンマーを取り出した。

わしが開発した【ねむねむハンマー】。

殴られると色々なことを忘れて寝てしまう。


淘汰は元から青白い顔を更に青くして震えた。

ノアが得物を振り上げて一言。


「何か言い残すことはない?」


彼は顎に手を当てるとこう返した。


「メリークリスマス!」


ノアはニコリと笑ってハンマーを淘汰の頭に振りかざす。


サンタ達は今年の仕事を終えるとハイタッチした。

お疲れさん。

まぁ飲み物はないがケーキでも食うかのう。

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