第193話 俺、異世界で売り子のお姉さんオリベラに会う
チケット売り場にたどり着いた俺は早速チケット購入窓口にいる売り子のお姉さんにガルード連合国行きのチケットを2枚注文する。
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・はぁはぁ・・・ふぅ・・・お姉さん、ガルード連合国行き2枚ちょうだい!!」
「あらあらあらあら、そんなに急がなくても大丈夫よぉ~。えっとぉ~、ちょっと待ってねぇ~・・・あれぇここにあったはずなんだけどぉ」
帽子の隙間から見える明るめの赤い髪と碧眼が魅力的なお姉さんはゆっくりとした口調でそう返事をすると、お姉さんは目線を下に向けてゴソゴソと両手を動かして俺が注文したチケットを探し始める。
注文時は急いでいたため気づかなかったが・・・このお姉さん・・・セレーンさんと同レベルのものをお持ちでいらっしゃる。
チケットを探すために前のめりになっていることによって、さらに双丘がすごいことになっています・・・いまにもこぼれ落ちそうです。
それに・・・ここの制服がとても良い仕事をしているな、胸元が大きく開いていることによって、よりお姉さんの魅力が強調されております。
俺の熱い視線に気づいたお姉さんは目線を上げ俺の目を見ながら「あらあらあらあら、おませさんねぇ~」と胸元を隠す仕草をする。
直後、俺の背後にいるエリンのそれはもう冷たい視線をビシビシと感じたが・・・ここで振り向きエリンにとやかく言われるぐらいなら・・・お姉さんを見よう・・・そうして俺は恥じらうお姉さんを見続けることにした・・・・・・眼福、眼福。
そんなお姉さんも問題なく鑑定することができた。
港町オセロンチケット売り場のお姉さん~オリベラ~、とってもおっとりとした魅惑なお姉さん。チケットを購入せずにただ会いに来る男性が非常に多い。
ふむ・・・分かる気がする・・・俺もこの町に住んでいたら毎日意味もなく、お姉さんに会いに行く自信がある。
しばらくすると「あったわぁ~」とチケットを見つけたオリベラの声が聞こえた。
オリベラはその後ガルード連合国行きチケット2枚を俺たちに見せて行き先が間違っていないか確認を取る。
オリベラが用意してくれたチケットがガルード連合国行きで間違いないことを確認した俺とエリンは頷き、これで合っているとオリベラに伝える。
「オリベラさん、チケット2枚でいくら?」
「えっとぉ~、チケット1枚が白金貨1枚だから、ふたり分で白金貨2枚になるわぁ」
オリベラさんはチケット代を聞いた俺に対して返答してくれているのだが・・・明らかに視線はエリンの方を向いている。
それよりもオリベラさんさっき何て言ったよ・・・チケット1枚が白金貨1枚とか言ってたような・・・白金貨ってことはチケット1枚が100万円ってことになるんだけど・・・確かに行き先は間違ってはいなかったが、なにこれ豪華客船で行く的なやつなの・・・。
ガルード連合国行きのチケットを頼んでこれが出てきたと言うことはこれ一択なのだろう・・・もしかしたらオリベラさんが見落としている可能性もないことはないが・・・出航まであまり時間が残っていない現状、彼女が用意してくれたチケットを購入するほかない。
オリベラさんから白金貨2枚と言われたエリンは明らかに動揺しているのが見て取れた。
高額なため動揺するのも分からなくもないが・・・相棒が稼いだ金額はミスリル硬貨8枚・・・それは8,000万円に相当する。
支払おうと思えばすぐに支払えるはずなのに俺のドレスを何度も引っ張り、何かを目で訴えてきている。
その動作を続けること4回目でやっと俺はエリンが支払わない理由を思い出したのだった。
エリンの全額は俺が預かり全てストレージに収容している・・・つまり支払えないのだ。
エリンにはもしものときのために金貨100枚銀貨100枚銅貨100枚をそれぞれ渡しているだけでそれ以上は持っていない。
ひとり分のチケット代なら、支払うこともできただろうが・・・ふたり分は彼女は持ち合わせていない。
俺はストレージを開くとオリベラさんに見えないように窓口から死角になる位置で白金貨2枚を取り出すと後ろにいるエリンに手渡す。
俺から白金貨を受け取ったエリンは何事もなかったかのようにオリベラさんにチケット代を支払い、彼女からチケットを受け取る。
その後オリベラさんからガルード連合国行きの豪華客船が停泊している場所を口頭で教えてもらうと、乗船するため波止場を目指して走るのであった。
俺たちに手を振り「いってらっしゃぁい~」と見送るために外に出てきてくれたオリベラさんに俺とエリンも手を振り「いってきます」と返す。
そのときオリベラさんの全体が見れたのだが・・・上半身もすごい服装だったが・・・下半身もなかなかすごい服装でタイトなミニスカート。
それはもう・・・オリベラさんのスラっとしたおみ足を拝むことができ・・・良い目の保養になりました。
あと・・・こんな制服を採用したオーナー・・・グッジョブ。
ふたりを見送ったオリベラはふとあることを思い出し、首を傾げるのだった。
「あらあらあらあら・・・あたし、あの子に名前教えたかしらぁ~?」
「面白い」「続きが気になる」と思っていただけましたら
是非ともブックマーク、評価よろしくお願いいたします。




