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TCGコレクターのイラストアドな異世界生活!?~異世界に飛ばされたけど、推しカードの見た目や性能で召喚されたので、特に問題はありません~  作者: 虎柄トラ
第2章 アルトグラム王国編

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第175話 俺、異世界で新たにシスティ召喚目印を見つける

 その後、俺はシスティからライユちゃんを預かると念願のお膝に座ってもらい・・・・・・ごほん・・・何でもない・・・システィのことだから問題はないと思うが、システィ自身もあの絵本には特に魔力を感知することもなかったと言っている。


 それは魔力感知できるエリンや師匠も特に引っかかる様子もなく普通にただのどこにでもある絵本という認識だったはず・・・それが本当に目印になるのだろうかというシンプルにそう考えてしまう。


 システィはソレイユに絵本を絨毯に置くように伝えると俺たちにお辞儀をして部屋を出る。


 ドアが閉まってから数秒経過したときだった・・・あのいつもの感じで急に絵本から30センチほど離れた位置で召喚される。


 数回同じ実験をしたところ・・・俺の付近に現れるよりも融通が利かない感じはしたが、問題なく目印として使用する事が可能なようだ。


 融通が利かないと思った点は俺が目印の場合だとシスティの意思によって召喚位置を任意に変更することができる。


 例えばオークエンペラーのときだと俺を守るようにやつと俺との間に距離や方角などを指定して出現できるが、この絵本を目印にする場合だと背表紙が向いている方角に30センチ絵本から離れた位置に出現する。


 何度か試してみたが結果は変わることはなかった。

 

「これで往復も問題なくできそうだな・・・それにしても・・・この絵本がねぇ・・・」

 

 俺はそうひとり呟き、絨毯に置いてある絵本を拾い上げ表紙を見ると次に手首を返して裏表紙に目をやる。


 最初に読んだときには気づかなかったがそこにはこの絵本【女の子とメイド】の著者が表記されていた。


 その名を見た俺は理解が追い付かず数秒の間思考停止に陥る。


 俺は目を閉じて頭を左右に振り、無理矢理思考を再起動させ・・・そこに書かれている名を読み上げる。


「著者・・・ブラッシェント・・・」


 そんなばかな・・・この名は俺がいま首にかけているこのペンダントと同じもの・・・ただ単にブラッシェントとう名前がかぶっただけという可能性もゼロではない・・・。


 だが、さすがにこの描かれているアスティナによく似た女の子とシスティによく似たメイドまでもが、まるかぶりするとは思えない。


 そういうことならば・・・もう答えは出ているに等しい、この絵本を執筆した人物はブラッシェント家に近しい人物・・・それもここまで正確に描写できるほどアスティナやシスティに近づけるほど信頼を得ている人物ということになる。

 

 絵本の世界では登場人物はこのふたりしか出てこないため、実際はどうだったのかと考える材料が乏しい・・・まぁこれもどこまでが真実でどこまでが著者が考えた内容なのか判断はできないが・・・それでもアスティナにつながる貴重な情報であることには変わりない。


 ただ・・・不死族がいたのは歴史から抹消される500年前に遡るはず・・・その時代にアスティナやシスティがいたとするなら、この絵本の著者はもう亡くなっている可能性が高い。


 著者が長寿の種族だったならばまだ生きている可能性もあるが・・・それでもかなりの年齢になっているはずだ。

 

 どうせ世界を旅するわけだし、この絵本を執筆した人物も探してみるか、本人が亡くなっていたとしても子孫がいるかもしれないしな。


 召喚はただ魔力があればいいというだけではないらしい・・・実際にこの絵本からは魔力を一切感じないと魔力を感知できる人たちが言っているので間違いない。


 魔力以外のもの・・・アスティナとシスティの絆というか縁が関係しているのかもしれないな。


 でも・・・俺がシスティを召喚するときは彼女はアスティナの魔力を感知して来ているとか言ってたし・・・まだ条件は正確には分からないか。

 

 何はともあれこれで往復問題も解決したことだし、いまのところはこれで満足しておこう。


 さて・・・次はどうしようかな、ミストに一度戻ってみんなに世界旅行に行くと伝えるか、それともそのまま次の大陸を目指すか。


 そういや・・・他の大陸って別の種族が統治しているんだっけか・・・そのままフライとかで飛んで行ったらマズかったりするのか・・・。


 念のためアルトに聞いておくか・・・。


「なぁアルト、他の大陸に移動するのとかってフライでそのまま飛んでったらやっぱマズかったりするのか?」


「アスティナよ・・・もちろんマズいことになるに決まっておろうが・・・違う国に行くんだぞ・・・あ~、どこから説明するべきか・・・」 

 

 何にも知らない俺にどう説明しようか悩むアルトだったが、彼はエリンを見るとハッとした表情で何か名案が思いついたのか彼女に話しかける。


「エリンよ、そなたはエルフ族であろう?エルフの国はここから北東・・・大陸を渡ってきたそなたなら実体験で説明できるのではないか?」 


「・・・・・・それが気づいたら、ミストに着いてたから説明のしようがないのよねぇ・・・そもそもわたしってどうやって故郷から出たっけ?」 


 ふむ・・・あいつが迷子になるのは知っていたがもうフォレストエルフなのに森で迷子とかじゃなくて・・・別大陸までも迷子で移動してきてたのかよ・・・初めて森であいつにあったときのあれはまだマシな方だったのか・・・6時間以上歩いたが樹海の出口には近づいてはいた・・・まぁ死にかけたけど。

「面白い」「続きが気になる」と思っていただけましたら

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