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第2章・ほんの少しの休息

話を終え俺の魔法も解除するとネモの提案により今更ながら自己紹介でもしようかという流れになった

まずは俺からだ


「なんか今更だけど俺からやるな。俺の名前はロア、人間のFランク冒険者だ。一応今のセリアの主人ってことだな。これからよろしく」

といつも通り軽く流す

するとセリア達は少し納得の行かない様子

やはりFランクの部分は辞めといたほうがいいかな

詐欺みたいなもんだし

でも鑑定持ちからしたら俺の今の偽りのステータスが見えているわけでちゃんと役職の所に冒険者(F)と書かれているのが把握できる

初見なら舐めプで仕掛けきてくれる阿呆がいるから助かるから多分このままもう弄らない


お次はセリアの家族達の順番だ


「まず俺から名乗ろう。俺の名前はガロ・フォセット、セリアの父親で現在のフォセット家の当主だ。後は獣人軍の白狼族の統率もしている。本来人間なんぞには獣人は名乗らないのだがな」

と最初にセリアの父親であるガロが若干不満げに名乗った

聞くところによると獣人は自分と同格、もしくは格上の者以外に名前を自ら名乗ることはないらしい

だから普段は獣人が人間に名乗ることなんて無いわけだ

俺はとりあえず白狼族の統率者ということで気になったのでステータスを確認してみる




名前 ガロ・フォセット

種族 白狼族

役職 フォセット家当主

体力 A

筋力 A(+)

魔力 C

物防 B(+)

魔防 B

俊敏 A(+)

知力 C

運 C(+)

技能スキル・・・・剣術Lv3、体術Lv3、格闘術Lv2、風魔法Lv2、解体Lv2、感知Lv3、指揮Lv2



と固有技能は無いようだがかなり強い

ステータスだけならラハットをも凌いでいた

それに獣人であるのに魔法スキルも持っている

流石はセリアの父親だなとおもった

その後、次は母親が紹介をする


「私の名前はミリア・フォセットです、セリアの母親で今はもう軍で戦ってはいません。こっちの娘はアリア、セリアの妹です。アリア挨拶しときなさい」

ミリアにそう言われアリアは俺にぺこっと頭を下げたあとすぐにミリアの後ろに隠れた

やはり怖がられている

あった時から目も合わせてくれないし(泣)

白狼族の子供にとっては人間は恐ろしい存在のようだ


そうして互いに紹介した後俺はセリアを家に残しネモに少し集落を案内してもらうことにした

久々に家族にあったのだ

再会を喜んだり積もる話もあるだろう

そうセリアに伝えるとセリアは一瞬悲しげな顔をしたような気がしたが家族の元へ向かっていった

なので俺はとりあえずネモのあとに付いていくことにした






セリアの実家を離れ村の中を歩いているとやはり視線を集める

中には警戒している者や物珍しげに見るものもいるみたいだ

前者は若者に多く、後者は老人に多くみえる

俺ってば一躍人気ものだね♪

俺はネモの案内を受けつつ適当に会話をしながら歩いて村の中をまわっていく


「この村は獣人の国にある村の中では1、2を争うほど大きいのさ。なんで軍の中心的なのに私達が王都に住まないのはなぜだか分かるかい?」


「この村は見た感じ白狼族だけのようだな。多分だけど他の種の獣人と関わるのがあまり得意じゃないのか?」


「ちょっと違うね。私達白狼族は生まれた時から基本的に能力が高いから、幼少期から既に戦闘訓練をしていくのさ。だから王都から離れて魔獣が出てくるようなところで固まって暮らしてるのさ。まぁ他の獣人達より優れてるっていうプライドがあったりするせいで上手くいってないのも事実なんだけどね」


「それでセリアやネモ、それにガロも能力が高いのか。人間と比べて遥かに高いからびっくりしたよ。それにこんなに差があるのによく人間は持ちこたえてるなとも思ったしな」


「私やガロ叔父さんはステータスを言ってなかったと思うんだがどうしてわかったんだい?あんた見たところ鑑定スキル持ってないだろ?」

と聞かれ慌てて


「お得意の魔道具のおかげさ」

と誤魔化しておいた

その後も他愛もない会話をしながら俺は白狼族の村を回っていった

村にある建物などは少し人間の街よりは劣っているようであったが、雑貨屋や武器屋などには負けず劣らずの品物が並んでおり特に武器屋は接近戦を主とするだけあって数々の種類が豊富に取り揃えられていた

だが村の様子はあまり活気があるとは言えず、大人の獣人よりも老人や子供が多いように感じられた


恐らく戦える獣人は戦場や王都の方に代わる代わるあつめられているのだろう

ネモの両親や兄もいまは王都にいるとの事だった

ネモもガロも3日後の次の交代の時に王都に向かうというので丁度よかった


その後少し暗くなるまでネモに村の中や周りを案内してもらい俺はセリアの実家へと戻っていった

終始誰かに見られている状態だったので俺は少し気疲れしてしまった

セリアの実家に着くと、セリアが家の前で待っており

俺を見つけると近づいてきて


「ロア様お帰りなさい。今日のこの後はどうしますか?一応寝る場所はあると思うのですが、その………」

と悲しげに伝えてきた

やはり人間を家に泊めたり、一緒に食事をとるのには抵抗があるのだろう

俺は仕方ないと思い


「いや、今日はゆっくりと家族とすごすといいさ。俺はさっき村の周りを見て回った時に野営しやすい場所を見つけたからそこで過ごすよ。明日の朝に迎えに来るから準備しておいてくれ」

そう言うと申し訳なさそえにしてしょげているセリアの頭を少しなでてから俺はその場を離れさっき見つけた野営をすのるのに適していそうな場所へと歩いていった






……To be continued →

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