小説投稿サイトは結局、巨大な匿名掲示板。打ち上げ花火になり続けるか、線香花火になるか、どちらかを選ばなければならない
皆様今晩は!シサマという者です。
新年早々の活動報告で「小説家宣言」をした私は、今年2021年はエッセイを書く事を控え、連載・短篇小説と不定期投稿の歌詞に活動をフォーカスさせる事になりました。
その背景には、コロナ禍の長期化により、働き盛りの男性という枠に嵌められてしまった(笑)現実の下で仕事の比重が増えた事があり、連載小説の投稿間隔が空いてしまっていた事態を重んじた訳なのであります。
従ってこのエッセイ『唯我独尊なろう道』も、もうすぐ訪れる100000文字を一区切りとして、連載を終了する事となりました。
小説よりポイントを取れるエッセイから一時離れる事は、戦略的に若干の寂しさはありますが、ラストスパートに向けて、この『唯我独尊』で言いたい事を言い尽くす為に頑張りますよ!
……さて、今回の内容はタイトルを見れば一目瞭然でしょう。
なげぇ〜!
こんなタイトルなら目立つから、むしろ単品で書け〜!
……という意見もあるでしょうが、そんな事をするとまたエッセイの泥沼に嵌まってしまいます。
読まれたい気持ちはあるものの、目立っても欲と炎上の間で悩む……。
強気な程高い価格設定の宅配ピザ屋さんも、実は宅配員不足で人気店になってはいけない事情があるのかも知れませんね(笑)。
エッセイ界隈で時折話題になる、「行き過ぎた批判にもの申す」系のエッセイ。
個人的にも、作者の人格否定的な誹謗中傷は論外ですし、作品を批判する理由を述べていないものに関しても、もの申したくなる気持ちは理解出来ます。
しかしながら、行き過ぎた感想にもの申す系のエッセイは結局の所、良識のあるユーザー様を感想から遠ざけた結果になったと感じました。
最近の日間エッセイランキングを見ると分かりますが、日間ランキング上位に着ける数十ポイント獲得作品の中で、感想がひとつも付かない作品が急増しています。
このレベルのエッセイになると、「作品としては高ポイント評価をしたいが、批判ではなく、自分の意見もひとこと言いたい」ものが元来沢山あるはずなのですが、感想は随分減りましたね。
性格のいいユーザー様は感想をためらい、私の様な性格の悪いユーザー様(笑)は批評から消えたのだと思います。
実際、私個人は人格否定や理由無き批判はしていない自信はありましたが、感想欄では自分の意見をひとこと言ってきました。
今は、余り言わなくなりましたが。
ひとこと意見を述べるユーザー様は、その作品や作者様が嫌いな訳ではなく、自分の意見に理解を示してくれるのではないか?という期待を持っているものです。
ただそれは、裏を返せば当人の傲慢さでもあり、後味の悪い結末を迎えた場合、当然反省が必要になります。
私は以前、他人の作品の感想欄で熱い批判を展開していまい、相互ユーザー様にフォローをさせてしまった事から、現在は反省中の身。
私の様な理由から、ひとこと意見する感想を控えているユーザー様もいるかと思います。
しかし最近、エッセイの作者様としては自身の作品が日間ランキングを上昇しているのに、共感も疑問も見えてこない事をどう考えておられるのでしょう。
特に疑問や不安の声が出ていない所を見ると、現状が多くのユーザー様の望む形となったのでしょうね。
……そうこうしながら、特に意識しなくとも言いたい事を我慢出来る様になると、この「小説家になろう」を始めとする小説投稿サイトも、結局は「巨大な匿名掲示板」の一種なのだと最近理解しました。
作者は自身の作品を通して(中身があるかどうかは別として)主張し、読者はその主張を読んで「いいね」代わりのブックマークやポイントを投入。
マウント気質のユーザーが誹謗中傷や揚げ足取りコメントを書き込んだり、熱心な読者が作者を守る応援コメントを入れたり、中立的なユーザーが感想欄や活動報告コメント欄の秩序を守る調整コメントを残したりする……。
通りすがりの「一見様」の比率こそ少ないものの、まさに巨大匿名掲示板ですね。
実は私、30代半ばまでミュージシャン志望のフリーターだった為、慢性金欠で2011年まで自分からインターネットを覗いた事はありませんでした。
インターネットを始める様になっても、所謂ネットスラングや独特のマナーに馴染む事が出来ず、暫くはショッピングと検索にしか利用していませんでしたが、大好きなサッカーの話が出来るという事で、某サッカー掲示板に顔を出す様に。
そこで煽り耐性を始め、様々なネットマナーを学ぶ事が出来たのですが、現在では「オワコン」等と言われて久しい某サッカー掲示板も、2ちゃんねる系まとめサイト等と比較すれば、良識的な人が沢山いるサイトだと痛感します。
小説投稿サイトは、サッカー掲示板より更に焦点が絞られた存在ですので、趣味・趣向が近い方、志をともにする仲間の数も桁違い。
ですから、自らの行動に筋さえ通していれば人間関係のトラブルは殆どありません。
トラブルを起こしたくても起こせない機能(感想欄閉鎖やブロック等)もありますしね。
そんな環境にありながら、同じサイト内でもユーザー同士の棲み分けがなかなか上手くいっていない様に感じるのは、ひとえにランキングによる明確な格付け感への苦悩と、書籍化への過大な幻想によるものが大きいと言えます。
現在の「小説家になろう」サイトにおける諸問題は、殆どが上記の2点が原因で起こると説明が付きますが、この巨大な匿名の掲示板で日夜繰り返される戦いは、最近まるで花火大会の様相を呈してきました。
ランキング制覇や書籍化を目指して、徹底した分析や対策を練る作者や、自分の好きなヒット作を愚直なまでに継承(パクリ?)してメジャー進出を狙う作者は、最初のインパクトでの集客重視。
目標の順位の作品より1ポイントでも多ければ、多数の注目でその場を盛り上げる事を良しと許容出来る「打ち上げ花火」タイプ。
ランキングや書籍化に関心が無い訳では無いものの、まずは自身の書きたい作品を書き続ける作者は、人目に映るインパクトは弱くとも、雑念に惑わされない様に静かに燃え続けようとする「線香花火」タイプ。
最終的にこの2タイプに属せない作者は、小説投稿サイトから離れて行く事になりますので、私を含めて自身の作品を投稿しているユーザーは、自分に合った選択をする事が重要ですね。
このエッセイのタイトルを見るまでも無く、私自身は典型的な「線香花火」タイプの作者です。
自分の書きたいと思う作品を、文字数や投稿間隔を統制する事無く、ブックマークやポイントにも左右されずにマイペースで活動を継続していますが、現状に不満は特にありません。
読者様や相互ユーザー様から見れば、いつ見に来てもそこにある、私らしい作品が少しずつ積み重なっている事が分かるはずです。
時折私の活動を「羨ましい」と言うユーザー様がおられますが、まあ、そうでしょうねとしか言い様がありません(笑)。
私自身、楽しくてしょうがありませんし、仕事や私生活と無理無く両立させていますからね。
ただ、人気という名誉や栄光と無縁なだけなのです。
この際はっきりと言わせて貰いますが、自分の書きたい作品を書いていて、ランキングを上がれない、読まれないと嘆く人の気持ちは理解出来ませんね。
そんな嘆きを持っている方は、ランキング上位や書籍化を実現している作者が、小手先の技術と相互ユーザーへの根回し、SNSの宣伝だけで、プライドを捨てれば簡単にその地位を得られると思っているのでしょうか?
「小説家になろう」サイトの現状に嘆く作者は、ランキング上位や書籍化を目指している作者が、アマチュア時代も書籍化作家になってからも「小説家になろう」サイトで受ける作品しか書く事が出来ずに、その作品も完結しないまま、燃え尽きるまで「なろう作家」として走り続けなければならず、更に、プロの作家になれたのに、作品と「なろう作家」のイメージの悪さから親や友達にその事実を伝える事も出来ずに、サイト内のブックマークやポイントだけを心の拠り所にして、果てしない挑戦を生きて行かなければならない、その茨の道を理解しているのでしょうか?
そして最大の問題は、小説家に以外にも職業は沢山あり、世の底辺職と言われる職業でも大半のラノベ作家より稼げている現実の中、それでもラノベ作家で生きて行きたいという人間がこれだけいるという現実に、あらゆる意味で沈黙せずにいられるのでしょうか?
「線香花火」タイプの作者でいる方が、比較にならない程に楽なんですよ。
「打ち上げ花火」タイプの作者として、ランキング上位から書籍化を目指すユーザーの中には、マナーの悪い読者を罵倒し返したり、自己の都合で不誠実に作品を投げ捨てたりする方もいます。
しかし、ランキングや書籍化とは無縁でも自分の好きな作品を書き続けるユーザーを、金にならないとバカにしたりはしません。
そんな人間に構っている暇が無いからです。
この道で成功しなければ、まず自分に価値が無くなると考えているからです。
ですから、私を含む「線香花火」タイプの作者にも、必ず実行しなければいけない任務がありますね。
作品の完成度はともかくとして、自分の書きたい様に書いた作品を完結させ、その事を友人や相互ユーザー様、出来れば家族にも伝えて欲しいのです。
「俺、小説書いたんだ。いや、プロとか目指して無いし、なれないレベルだけど、良かったら読んでみて。ちゃんと完成してるから」




