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転生したら男性が希少な世界だった:オタク文化で並行世界を制覇する!  作者: なつのさんち
第六章:安藤さん家の四兄弟チャンネル始動

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昂った伊吹

順番的に朝七時に投稿するべきなのですが、

話の内容的には夜に投稿すべきと判断しました。

お楽しみ頂ければ幸いです(意味深)

 初の生配信を終えた夜。


 いつも通り、伊吹(いぶき)は寝室として借りている配信部屋に敷かれた布団に、美哉(みや)橘香(きっか)の三人で横になっていた。

 すでに部屋は暗く、後は眠るだけの状態なのだが。


 伊吹は気持ちが昂ぶって、全く眠くならなかった。

 百万人もの女性に対して話し掛け、コメントに対して返事をし、バイノーラルマイクを通じて視聴者に対して性的興奮を与える。


 自分が男であるというだけチヤホヤしてくれ、全て受け入れてくれて、投げ銭までもしてくれる。

 前世世界でのヴァーチャルライバー達に比べて、自分の中では決して満足出来るような内容ではなかった。

 元一期生に自分のレベルの低さを自覚させる、などと驕った事を考えていた。

 初配信を終えた今、自覚させられたのは自分だった。


 それでも、数多くの女性を楽しませる事が出来たというのもまた事実。



 眠れない。

 上手く行ったと言う実感と、もっと上手く出来るはずだったという後悔と反省と、自分の実力不足を感じての落胆と。


 感情がぐちゃぐちゃになり、思考を止める事が出来ない。目を閉じると瞼の向こうがチカチカと点滅しているように感じる。


(落ち着け、落ち着くんだ……) 


 そして深呼吸をすると、美哉と橘香のふわりとする体臭を感じ……。


 そっと、伊吹は美哉と橘香のそれぞれの手に触れる。

 指をなぞり、絡ませ、包み込む。

 特に反応は返って来ない。


 伊吹は、もう良いと思った。

 もう我慢などする必要などないと。

 二人とは想い合っている。身体だけでなく、心も含めて求め合っている。


 だから良いじゃないか。


 伊吹は二人の手を離し、そっと太ももを撫でる。

 浴衣の裾から直に手を入れて、柔らかい内ももへと指先を沿わせ、そして……。


 ビクリと美哉が身体を震わせた。

 起きている。

 美哉は起きている上で、自分の手を拒んでいないのだ。


(受け入れてくれる)


 そう判断した伊吹は、気付けば美哉に抱き着いていた。

 背中に手を回し、身体全体で美哉の柔らかさを確かめる。

 首だけを動かし、美哉と唇を重ねる。

 ねっとりとした温かい感触。

 乱暴に掻き回し、味わう。


 すると、伊吹の後ろから橘香が抱き着いて来た。

 伊吹のうなじに唇を這わせ、ついばむように吸い付く。

 こそばゆいような、気持ち良いような感触が広がる。

 伊吹は美哉の背中からお尻へと手を撫で下ろし、乱暴に揉みしだく。


「もう我慢出来ない! 二人が欲しい!!」


「まだダメ」

「我慢しているのは私達も一緒」


「でも!」


 美哉と橘香が、伊吹を身体全体で包み込むように抱き締める。


「結ばれたいという気持ちはいっちゃんと一緒」

「でも順番が大事」

「結婚相手を先に探さないと」

「伊吹が望む、仲睦まじい家庭は作れない」


「それは分かる、でももう我慢出来ないよ!」


 幼い子供のように、伊吹が首を振って主張する。

 そんな伊吹の耳元で、二人は優しく囁く。


「いっちゃんと私達では本来の立場が違う」

「いっちゃんが優しいのと、咲弥(さくや)様の願いがあったから今の私達の関係がある」

「私達の欲望のせいで今あるこの関係を壊したくない」

「今この瞬間の欲望のせいで全てを不意にしたくない」


「いつまで、いつまで待てばいいんだよ……」


「私達の身体なら好きに触って、好きにして良い」

「してほしい事なら何だってしてあげる」

「でも最後までは絶対にダメ」

「どうしても挿れたいと言うなら……、お母さん達を呼ぶ」


「違う!

 誰でも良い訳じゃない、僕は二人と結ばれたいんだ!!」


「分かってる」

「分かってるよ」


 伊吹を仰向けにして、美哉と橘香が伊吹の唇へキスを落とす。


「……分かった。

 順番を守る事で、三人の幸せな未来が守れるって言うのなら、今は我慢するよ」


 不本意だが、本当に不本意だが、我慢すると伊吹は誓った。

 天井を見上げ、どうしようもない気持ちの昂ぶりを逃がす為、大きく息を吸ってゆっくりと吐いた。


「我慢はしてもらうけど、こっちは我慢する必要はない」

「眠たくなるまで搾り取ってあげるからね?」


 四つの手のひらが、伊吹の伊吹を包み込み、撫で上げる。


「えっ!?」


 伊吹は美哉と橘香に揉みくちゃにされながら、迸る性欲を精液採取器へと吐き出すのだった。

次話はいつも通り、明日朝七時投稿予約済みです。

ブックマーク・評価をよろしくお願いします。


(ノクターンにR18版があります)

(リメイク前バージョンなので話が合わない部分もあるかと思いますが、ご参考程度にお楽しみ下さい)

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