表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/109

第80話 レベル上げ

 次の日、

 俺はゴルド森林の入り口に立っていた。

 目的は昨日と同じでゴールデンラビッツ。

 それとついでにホブゴブリン5匹の討伐の依頼だ。


 正直今の俺のlevelだと、まともに経験値が稼げる魔物はこいつくらいのもんだからな。他のCランクやBランクの魔物だと効率があまりよくない。

 せめてオークキングやゴリトリスなどAランクの魔物がいればそこそこ経験値も入るのだが、まぁあんなもの早々いるはずもない。


 さて、目的のゴールデンラビッツだが、今日は倒すことができるだろうか。昨日は数時間をかけてたった一匹倒せただけだったからな。

 まぁミナリスさんは、一日で一匹倒せただけでも相当幸運だったと言っていたからな。あまり期待はしないでおこう。


 さて、こんな入り口で色々考えていても仕方ないな。

 とっとと探しに行くとしますかね。


「よし、行くか」


 そうして俺はゴルド森林の中に入っていく。

 それから数分歩いたその時、

 かなり先の草むらが激しく揺れる、何かいるな。


「お、早速ゴールデンラビッツか?」


 まぁさすがにそれはないか。どうせ期待させておいてラビッツでしたって落ちだろう。

 そう思いながらも、一応近くの草むらに隠れ、出てくるのを待つことにした。そして数秒後、草むらから一匹の魔物が姿を現す。


 その魔物は見た目はラビッツで色は金色。

 つまり、俺の探していた魔物だった。


「いきなりか……」


 俺は急いで気配遮断を使い、息をひそめる。

 ばれてないよな、そう思いゴールデンラビッツの方を見てみると、どうやらまだばれてないらしく、周りの草をちまちま口に運んでいた。


 よし、やつはご飯タイムだ。

 今がチャンス。


 その後、俺は昨日と同じ要領で見事ゴールデンラビッツを倒す事に成功した。ふぅ、やはり気配遮断を使える俺にとっては、絶好のカモのようだなこいつは。


 俺は倒したゴールデンラビッツをアイテムボックスにしまい、


「さて、levelはどうなったかな」


 そうしてスタータスを見てみると、30近くlevelが上がっていた。うむ、やはり経験値でこいつの右にでるやつはいないな。うますぎる。


 さて、とりあえず目的は達成したわけだが、まだフロックスに帰るには早すぎるな。二匹目、探すとするか。


「行くか」


 そう思い森の奥へと歩いていく。

 しばらく歩き続けていると、数十体のホブゴブリンと遭遇したので、適当に素手で仕留めていく。もはやホブゴブリン程度は相手にならない。なんせ少し力を入れて首に手刀を入れただけで首が飛ぶのだ。


 そしてホブゴブリンを殲滅しさらに歩き続けると、


「ん、こいつはたしか、ハイオークだっけか」


 目の前に前にも戦ったハイオークが現れる。

 どうやら群れではなく、一匹だけのようだ。


 たしか、こいつの強さはオークとオークキングの中間くらいだったな。丁度いい。ホブゴブリンじゃ少し物足りなかったんだ。


 俺はハイオークに向かい挑発するように手招きしてやる。その行動をハイオークが理解したかは不明だが、ハイオークは激昂しながらこちらに向かい走ってくる。


 そして俺の目前まで迫り、ハイオークが拳を振り上げる。どうやらそのまま俺の顔面を殴るつもりのようだ。


 しかし、遅すぎるな。俺がその気なら、すでに数回は殺せているだろう。しかし、今回はあえて攻撃してくるのを待っている。


 そしてハイオークはやっと振り上げた拳を、俺の顔面に向かって放ってくる。俺は顔を少しだけ動かし攻撃を避け、その伸びきった腕を掴み、


「せやぁ!!」


 ハイオークを背負い投げの要領で地面に叩きつける。

 ふむ、格闘術のスキルのお陰だろうか。見よう見まねの技だったわけだが、思いのほかうまく決まったような気がする。


 さて、改めて地面に叩きつけられたハイオークを見てみると、体のあちこちが壊れ、背中は割れ、すでに絶命していた。


「うむ、割とグロくなったな」


 まぁいい、

 とりあえずハイオークの死体をアイテムボックスにしまい、

 

「さて、探索を再開するか」


 二匹目のゴールデンラビッツ探しを再開したのだった。

 それから数時間はゴールデンラビッツが現れる事はなく、ホブゴブリンやハイオークを倒しながら森を探索していった。そして、


「よし、今日はこれくらいにして早めに帰るとするか」


 すでに目的のゴールデンラビッツは一匹倒せたし、依頼は達成済み。たまには早く帰るとしますかね。そう思い森の出口へ向けて歩き出す。

 

 数十分後、無事ゴルド森林から出て、フロックスに向け走り出す。そしてすぐにフロックスに到着。

 

 いつもの門番さんに軽く挨拶し、門を抜け中に入っていく。

 さて、とりあえず依頼の報告だな。そう思いギルドへ向けて歩き出す。そしてギルドに到着して、中に入りメルさんの元へと向かう。


「こんにちはメルさん。依頼の報告に来ました」


 俺がそう挨拶すると、メルさんはなぜか少し驚いた感じで、


「あら、ユーマ君珍しいわねこんなに早く帰ってくるなんて。ユーマ君の事だから日が落ちるギリギリまで帰ってこないかと思ってたわ」


「まぁ依頼も終わったことですし、たまには早く帰ろうかなと思いまして」


「良い心がけだと思うわ。ユーマ君は暇さえあれば戦ってるって感じだからね。たまにはゆっくり休むのも大事だと思うわ」


 え、俺って戦闘中毒だったのか……

 い、いや違う! 俺はただ単純にこの世界で生きていくために、早く強くなっておきたいだけなんだ。なんせこの世界は大侵攻のように、いつ危機が迫ってくるとも限らない。そういう時のために強くなれるだけ強くなっておいた方がいい。だから仕方なく戦っているだけだ!


 そんな事を考えていると、


「じゃあユーマ君。依頼の件のホブゴブリンの討伐証明を見せてもらってもいいかしら」


「あ、はい。これです」


 俺はアイテムボックスからホブゴブリンの首、五匹分を見せる。


「はい、たしかに確認しました。じゃあこれが依頼の報酬の金貨一枚ね」


 俺はメルさんから報酬を受け取り、


「ありがとうございます。では自分はこれで失礼します」


 そう言い残し、ギルドから出て行こうと思った瞬間、メルさんから待ったがかかる。


「あ、ちょっとまってユーマ君。忘れたわ。ユーマ君に一つ指名依頼が来てるのよ」

 

 ほう、わざわざ俺に指名依頼ね。

 一体誰からなのだろうか。


「すみません。誰からですか?」


「リサって子よ。ユーマ君の事知ってるようだったけど、知り合いかしら?」


「リサですか。そうですね、友人です。それで、指名依頼の内容を聞いてもよろしいでしょうか?」


「わかったわ。今から説明するわね」


 さてさて、一体どんな事を依頼されたのかね。



 

読んでいただきありがとうございます。

これからもこの調子で頑張っていくのでよろしくお願いします。

最後にブクマや評価ポイントなどいつもありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ