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第30話 出会い

フロックスに無事ついた俺とグレースさん。

しかし本当にでかくて立派な門だ。これだけ頑丈そうならそうそう破られることはないだろう。


そんなことを考えていると門番の一人が声をかけてきた


「フロックスにようこそ。身分を証明できるものを見せてくれるかな?」


「ああ。これが俺の冒険者カードだ」


「ふむ。。たしかに冒険者グレース殿と確認をいたしました。そちらの少年はなにか証明できるものは持っていますでしょうか?」



まずいぞ、俺は自分の身分を証明できるものなんて持ってない。こうなったら気配遮断を使い……



「ああこいつの身分は俺が証明するぜ。それとおっさん、こいつの年は25だ。少なくとも少年なんて呼べる年じゃねえとは思うぜ」


おっとグレースさんが助けてくれたようだ。


「なんとこれは申し訳ないことをした。ではこれで貴方の身分はグレース殿が証明されたことになります。もし貴方がこの街で問題を起こしてしまった場合グレース殿にも迷惑がかかってしまうかもしれないので注意して行動することをお勧めします」


こりゃグレースさんに借りできちゃったな。


「はい、わかりました」


「では二人ともお通りください。改めましてフロックスの街へようこそ」



ようやく俺たちは街の中に入ることができた。



「グレースさんさっきはありがとうございました。」


「気にするな!だが問題はあまり起こしてくれるなよ?」



まぁ問題なんて起こすつもりはない。



「でだ。ユーマこれからどうする?俺はこれからちょいと武器の修理を頼みにいつもの鍛冶屋に行こうと思うんだが」


「そうですね。とりあえず道とか全然わかんないのでグレースさんについていきますよ」


「よしわかった!じゃぁ俺にちゃんとついてこいよ。はぐれると面倒だからな」



む、またもや子供扱いか。まぁ今回も仕方がない俺はこの街の事なんて一切しらないのだから。



「わかりました。はぐれないようにします」


「じゃあいくか!」



それから数十分歩いて鍛冶屋に着いた。


「おっすおっさん元気にしてるか!」


すると奥から俺より少し背が高いくらいのひげもじゃおっさんがでてきた。


「そんなでかい声ださんくても聞こえとるわ!それで今回はなんの用じゃ!武器の買い取りか?それとも武器の修理か?」


へぇ鍛冶屋なのに武器の買い取りなんてしているんだ。何に使うのだろう。


「ああ今回は武器の修理だ、多分傷がついちまっていると思う。少し前に斬った感触がおかしかった」


あのゴブリンの時だろうか。


「どれ見せてみろ!ふむ、ふむ……これなら5日ほどで元通りになるじゃろう。五日後にまた取りにこい」


「わかったぜおっさん!」


「それでそっちの坊主はわしに何か用があるのか!」


用か……そうだアイテムボックスに入ってる盗賊の武器買い取りしてもらうか。


「すみません武器の買い取りをお願いしたいのですが。元は盗賊の武器なのですが大丈夫でしょうか?」


「問題ないわい!昔だれが持っとったかなんて興味ないからのう。でその武器はどこにあるんじゃ?」


「いまから出しますね」


そうして俺はアイテムボックスの中から使っていない銅の剣2本を取り出した。投げナイフは一応とっておくとしよう


「ふむ、銅の剣が2本か……合わせて銀貨2枚ってとこじゃな」


銀貨2枚というと銅貨20枚か。へぇ結構高く売れるもんだな。


「その額でお願いします」


そうして俺は剣を渡して銀貨2枚を受け取った。


「ほかに用事はあるかのう?」


俺はもう用事はないな。


「俺はもう特にないですね」


「よしじゃぁ行くか。じゃあなおっさん五日後取りに来るぜ!」



そうして俺たちは鍛冶屋を後にした。


「よっしゃ武器も修理にだしたことだしそろそろ冒険者ギルドにいくとするか!」


「そうですね。俺は盗賊の賞金の受け取りと冒険者の登録を」


「俺は依頼の報告だ。ああ失敗の報告っていやなんだよなぁ。」


まぁ誰でもそうだろう。


「よしこれからギルドに行く。まぁギルドは比較的わかりやすい上にここからも少しだけ見える。まぁもし俺とはぐれたら俺は先にいくからそのつもりでな」


「わかりました」



そうして数分後。

見事に俺とグレースさんははぐれていた



くそ、ここら辺人が多すぎる。ギルドがでかくて見えるからおそらく一人でもたどり着けるだろうがとにかく歩きにくい……



そんなことをしていると一人の少女にぶつかってしまった。



「すいません!怪我はないですか?」



「あ、はい。怪我はないです。」



その少女は非常に可愛らしかった。

綺麗な金髪を肩のあたりで切りそろえ、少したれ目ぎみの目も非情にかわいらしい。だけど、それよりも俺は……



「す、すいません私急いでいるのでこれで失礼します!」



頭をさげてそう言うとその少女は走り去っていった。

俺は去っていく少女から目を離せずにいた。




あの顔、似ている……




その少女の顔はバリス村の宿屋の娘、マリーに瓜二つだった……



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