第25話 シルバーウルフ
ふぅ 結構歩いたな
村をでてから数十分 俺はいまだ魔物をみつけるために草原をさまよっていた
「はぁ~ いざ探そうと思うとなかなかみつからないもんだな まさかいまだ一匹も見つけられないとは・・ん?」
そのとき目の前でがさがさ動くなにかが目に入ってきた
「お いよいよ魔物初遭遇かね シルバーウルフだとありがたいんだが」
少し近くによって確かめてみる
どうやら草を食べている最中のようだ
その魔物とは
「おいおい お前はもう見飽きたぞ・・ラビッツ・・」
そう ファリス森林で何十体も倒したラビッツだった
「まぁ魔物は魔物か 経験値20倍だからこいつでもまぁそれなりにはおいしい・・はずだ 一応倒しておくとするか」
そうして俺はポケットから銀のナイフを取り出した
「さて 久しぶりの戦闘だ 少々気の乗らない相手ではあるが気を引き締めていくとするか・・」
目の前のラビッツはまだ草を一心不乱に食べている これなら気配遮断を使うまでもなさそうだな MPは限りがあるしなるべく節約していくか
「・・やるか」
そして俺は草に夢中のラビッツの背後まで一気に駆け寄り 首にナイフをそこそこの力で振り下ろした ナイフはなんの抵抗もなくラビッツの首に深く沈みそのまま横に切り裂いた ラビッツは声をあげることすらなく絶命した
「うーん 弱すぎるな まぁいい 次の獲物を探すとするか 」
そう思い俺は魔物探しを再開した
それからさらにラビッツを3匹ほど倒して数分後 ようやく目的の獲物が現れた
「お あいつじゃないか うーん見た目は完全にオオカミだな ただ色は白い それと普通のオオカミより少し大きい まぁ間違いないだろうがとりあえず確認しておくか」
俺は草場に隠れながら{鑑定}を使った
{シルバーウルフ}level8
力15
体力18
素早さ22
幸運5
{スキル}なし
{称号}なし
「ふむ・・さすがにラビッツよりは格上のようだが・・・正直弱い・・今の俺なら真正面から戦っても相手にならないだろう まぁ初めての相手だ 念には念をいれて本気でいくか・・」
気配遮断を発動しナイフを右手に持つ 準備は終わりだ
「・・やるか」
そして俺は草場から一気に飛び出しシルバーウルフの真横まで移動 ナイフを首に刺しそのまま掻っ切った・・
「ふぅ うまくいったようだな しっかしいつも同じ方法だから少々味気ないなまぁ相手に見つからずに殺すのが俺の戦闘スタイルだから仕方ないか」
まぁこれでようやくシルバーウルフ一匹目だ 5匹くらいは倒して帰りたいな
そしてしばらく狩りをつづけて無事シルバーウルフを合計4匹狩ることに成功しさらに目の前には5匹目がいる
「よし こいつでとりあえずの目標達成だ MPにはまだ余裕がある 少し魔法でも実験しておくとするか 風魔法でもためしてみるか エアスラッシュとかそういう感じだろうか」
そして手のひらに小さな風の刃のようなものが現れた
「お 正解みたいだな とりあえず試してみよう」
俺は気配遮断を使いシルバーウルフの正面に立つ
そして手のひらをシルバーウルフのいる方向に向け
「エアスラッシュ!」
その瞬間大きさは1mほどの風の刃がシルバーウルフに向かって飛んで行った
そのスピードはファイアボールの最大スピードよりさらに速い
シルバーウルフは俺の手から離れた瞬間エアスラッシュにきづくもよけられるはずもなく
シルバーウルフは体を真っ二つに引き裂かれた
「うお ぐろいな こいつはマリアさんにお土産で渡すことはできないな まぁいい とりあえずアイテムボックスに入れておいていつか俺が食べよう」
それにしても
「エアスラッシュか 予想以上に使えそうな魔法だ 欠点はほぼないが殺傷能力が高すぎるくらいだろうか うまく調整しないと生きたままとらえるってのはかなり難しそうだ まぁ敵の場合生きたままとらえる必要なんてないから別にいいんだがな 敵は殺すだけだ」
なんか俺すごい悪役っぽいな ま・・いいか!
「さて 目標の数は倒した 帰るとしますか おっとそのまえにちょっとだけステータスの確認でも・・」
佐藤悠馬level29
HP240/240
MP170/170
力90
体力90
素早さ58
幸運188
{スキル}
経験値20倍
スキル経験値20倍
鑑定level10
気配遮断level8
気配察知level1
短剣術level3
火魔法level3
水魔法level1
風魔法level1
料理level1
アイテムボックスlevel2
話術level1
{称号}
異世界転移者
引きこもり
ラビッツハンター
駆け出し魔法使い
駆け出し料理人
むっつりスケベ
「おお 久しぶりのレベルアップはやっぱりいいねぇ力と体力は順調に上がり続けている このままいくと近いうちに100は超えるだろう 素早さはいまだにかなり低めだな 足が遅いアサシンっていうのもなんか間抜けな話だな 幸運は何も言うことはない・・・スキルはよし 風魔法が増えている 機会があったら次は闇魔法でも会得したいところだな 変化はこれくらいか 満足満足」
よし今度こそ村に戻るとするか
そして俺は村に向かってきた道を戻っていった




